ゴルフというスポーツにおいて、パターは最も「感性」が試される道具です。
どれだけ科学が進歩し、人工知能(AI)が最適なフェースを設計する時代になっても、最後にカップへボールを沈めるのは、ゴルファー自身の指先から伝わる感覚に他なりません。
そうした中、こだわりを持つゴルファーたちの間で「一生モノの相棒」として語り継がれている名器があります。それが、マスダゴルフの「STUDIO‐1」パターです。
しかし、このパターを検討している多くの方々からは、切実な悩みや疑問も聞こえてきます。「高いけど、普通のパターと何が違うの?」「打感は本当に良いの?」「中古で買っても大丈夫?」といった不安です。
特に、最近主流のネオマレット型パターと比較して、操作性の高いSTUDIO‐1が自分に使いこなせるのかという点は、購入を左右する大きな分かれ道となります。
結論から申し上げれば、STUDIO‐1は「合う人には“一生モノ”の相棒になりますが、合わない人には少し扱いづらい」**という、非常に個性がはっきりしたパターです。
この記事では、あなたがSTUDIO‐1を選ぶべきかどうかの“向き・不向き”を、どこよりも明確にお伝えします。
- マスダゴルフ STUDIO‐1がどんなゴルファー向けのパターか
- 打感・距離感・転がりの特徴と、その理由
- 実際に使って分かった良い点・悪い点(忖度なし)
- 他の人気パター(Ai-ONE / スコッティ・キャメロン等)との違い
- 新品・中古の価格相場と、失敗しない選び方
- STUDIO‐1をおすすめできる人/できない人
マスダゴルフ STUDIO‐1はどんなパター?特徴やスペック
マスダゴルフのSTUDIO‐1は、単なるゴルフ道具の枠を超え、作り手の魂が宿った工芸品のようなパターです。
日本のゴルフ界を支えてきた巨匠、増田雄二氏が自ら設計し、鉄の塊から一本一本削り出すことで生み出されるこのモデルには、現代の大量生産品にはない独自の思想が詰め込まれています。

| メーカー | マスダゴルフ (Masda Golf) |
|---|---|
| シリーズ | STUDIOシリーズ(STUDIO-1 モデル) |
| 発売日 | 2014/08/15 |
| 新品価格 | 43,200円 |
| 中古最安値 | 26,400円 |
| 中古最高値 | 44,000円 |
| ヘッドの形状 | ピンタイプ |
| ヘッドの素材 | S50C 軟鉄 |
| ヘッドの重量 | 約370g |
| ネックの形状 | プランジャー (L字型) |
| シャフトの素材 | スチール |
| ロフト角 | 4 |
| シャフトの長さ | 33~35インチ |
※中古最安値、中古最高値は2026年1月時点
STUDIO‐1の基本コンセプト
このパターの根底にあるのは、「ゴルファーの感性を呼び覚ます」という強いメッセージです。
昨今のパター開発は、コンピュータによるシミュレーションでミスをいかに減らすかに注力されがちですが、STUDIO‐1はあえて、人間が持つ繊細なタッチや視覚的な安心感といった、数値化できない要素を最優先しています。目標に対して自然に構えられ、打った瞬間にどれだけ転がったかが手に取るようにわかる、そんな「道具としての誠実さ」を形にしたのが、このSTUDIO‐1というパターの本質なのです。
軟鉄インゴット削り出し
STUDIO‐1の最大の特徴であり、唯一無二の存在感を放っている理由が、その製造方法にあります。
このパターは、S50Cという軟鉄のインゴット(鉄の塊)から直接削り出されています。一般的なパターの多くは、型に溶けた金属を流し込んで作る「鋳造」という方法や、サビに強いステンレス素材で作られることが一般的です。しかし、増田氏はあえて手間のかかる軟鉄の削り出しを採用しました。
なぜ軟鉄の削り出しにこだわるのでしょうか。
それは、金属の密度が均一に保たれるため、ボールを打った時の振動が不純物なく手に伝わるからです。
この素材選びこそが、後述する「芯のある柔らかい打感」を生み出す絶対的な条件となっています。鉄という素材の持つ力強さと、それを形にする精密な加工が、STUDIO‐1に圧倒的なオーラを与えているのです。
ハンドメイド仕上げ
STUDIO‐1は、最新のCNC(コンピュータ制御)機械で大まかな形を削り出した後、最終的な仕上げの工程はすべて職人の手作業によって行われます。
機械による精密なカットだけでは、どこか冷たさが残り、人間が構えた時に違和感を感じることがあります。増田氏をはじめとする熟練の職人が、トップブレードのわずかな曲線や、フランジの角度を一つずつ研磨することで、構えた時に「スッと目標を向ける」座りの良さが実現されます。
増田雄二氏は、かつて自動車メーカーで金属加工のエンジニアとして活躍していた経歴を持ちます。その確かな技術力と、ゴルフに対する深い情熱が融合したからこそ、このハンドメイド仕上げが可能になりました。
量産品では到底出せない、道具としての「味」や「オーラ」が、所有する喜びを最大限に高めてくれます。
「打感・距離感・構えやすさ」を最優先した設計
STUDIO‐1の設計において、ミスへの寛容性(慣性モーメントの大きさ)よりも重視されているのが、打感と距離感の一致、そして構えやすさです。
増田氏は、ジャンボ尾崎プロをはじめとする多くのトッププロの要望に応え続けてきた経験から、「構えた瞬間にカップインを予感させる形状」こそが、パターにおいて最も重要であると確信しています。
例えば、トゥ側が少し高くなっている独特の「ハイ・トゥ」形状は、視覚的にボールを包み込むような安心感を与え、引っ掛けのミスを抑制する効果があります。
また、ソール(底面)の形状が非常に安定しているため、地面に置いた瞬間にフェースが目標に対して真っ直ぐ落ち着きます。
こうした「目」と「手」に馴染む設計が、ゴルファーに究極の集中力をもたらしてくれるのです。
カスタムオプションの考え方
マスダゴルフの大きな魅力の一つは、自分だけの一本を作り上げることができるカスタムの自由度にあります。
サイトライン vs サイトドット vs なし
STUDIO‐1の標準モデルは、アライメント(目標に合わせるためのガイド線)がない非常にシンプルな外観です。しかし、個人の好みに合わせて、フェース上部にドット(点)を入れたり、バックフェースにサイトライン(線)を入れたりすることが可能です。
- ラインなし: 感性を最大限に活かし、ヘッド全体の形状でターゲットを狙いたい人向け。
- サイトラインあり: 視覚的に真っ直ぐな線をイメージして、打ち出し方向を明確にしたい人向け。
- サイトドット: フェースの中心(芯)の位置を明確にし、打点の集中力を高めたい人向け。
仕上げ違いが与える印象と構えやすさ
表面の仕上げも、使い勝手や精神的な安心感に大きく影響します。
- ニッケルクロムメッキ: 最も一般的で、サビに強く耐久性が高い仕上げです。美しい輝きがあり、清潔感があります。
- 銅メッキ(ブロンズ): 10円玉のような独特な色合いで、使い込むほどに色が深まり、味わい(経年変化)が出てきます。光の反射を抑え、より柔らかい印象を与えてくれます。
- ブラックコート: 太陽光の反射を完全に抑え、ヘッドをキュッと引き締まって見せたい人に最適です。
STUDIOシリーズの中での立ち位置
マスダゴルフが展開する「STUDIOシリーズ」には、STUDIO‐1の他にもいくつかの名器が存在します。
それぞれのモデルには明確な性格付けがなされており、ゴルファーが求めるスタイルに合わせて選べるようになっています。
STUDIO‐1 / 2 / TYPE-L との思想的な違い
STUDIOシリーズの主要3モデルを比較すると、STUDIO‐1がどのような位置づけにあるのかが明確になります。
| モデル名 | 形状の特徴 | 操作性・寛容性のバランス | ターゲット層 |
| STUDIO‐1 | ピン型とL字の中間的な佇まい | 高い操作性と、ほどよいつかまり | ・感性で距離感を作りたい人 ・右へのミスを防ぎたい人 |
| STUDIO ‐ | クラシックなアンサー型 | 操作性と安定感の絶妙な調和 | ・伝統的なピン型の挙動を好み ・安定して打ちたい人 |
| TYPE-L | L字マレット型 | 非常に敏感で高い操作性 | ・自分の意思を100%ボールに伝えたい上級者 |
STUDIO‐1は、アンサー型に近い安心感を持ちながら、L字パターのような「つかまりの良さ」を兼ね備えた、まさにシリーズの核となるモデルです。ここぞという場面で右に逃がしたくない、しっかりとボールを捉えたいというゴルファーの願いを形にしています。
なぜSTUDIO‐1がロングセラーなのか
STUDIO‐1が2014年の発売以来、10年以上にわたって多くのゴルファーに愛され続けている理由は、その「飽きのこない完成度」にあります。時代とともにパターの流行は移り変わりますが、重厚なフォルムと手に馴染む操作性は、流行に左右されることのない不変の価値を持っています。
また、多くの使用者が「一度使うと他のパターに戻れなくなる」と語るのは、このパターが「自分のストロークをそのまま教えてくれる」からです。良いストロークには最高の転がりで応え、悪いストロークにははっきりとフィードバックを返す。
この誠実さが、上達を目指すゴルファーにとって最高のコーチの役割を果たしてくれるため、長年使い続ける熱烈なファンが多いのです。
STUDIO‐1の特徴と性能をわかりやすく解説
STUDIO‐1を実際にコースで手に取ると、一般的な量産品パターとは明らかに異なる「3つの大きな驚き」を感じることになります。それは、打感の質、転がりの安定感、そして構えた時の安心感です。これらがどのようにして実現されているのか、詳しく紐解いていきましょう。
軟鉄削り出しが生む“芯のある打感”
多くのゴルファーがSTUDIO‐1を絶賛する最大の理由、それは「極上の打感」です。軟鉄削り出しという贅沢な作りだからこそ実現できる感触は、一度味わうと忘れることができません。
打音が低く、距離感を合わせやすい理由
STUDIO‐1の打音は、ステンレス製のパターに多い「カチン」という高い音ではなく、「ゴッ」や「ボッ」という重厚で低い音が特徴です。実は、人間の脳は耳から入る音の情報で距離感を判断する傾向が非常に強いのです。高い音は「弾き」をイメージさせやすく、低い音は「押し」をイメージさせます。
STUDIO‐1の落ち着いた低い打音は、ボールがどれだけ転がるかを脳に正確に伝えてくれます。音が手に伝わる振動と完全に一致しているため、「打った瞬間に距離がわかる」という感覚が研ぎ澄まされます。これが、難しいロングパットでも距離感がぴったり合う秘密なのです。
インサート系との決定的な違い
最近のパターに多い、フェース面に樹脂やウレタンを埋め込んだ「インサート系パター」は、非常に柔らかい打感を提供してくれます。しかし、時に「ボールが勝手に飛んでいってしまう」ような、自分の感覚と実際の転がりのズレが生じることがあります。
一方、STUDIO‐1は金属そのものの手応えがあるため、自分の力で「ボールをしっかり押し出す」感覚が得られます。この「芯のある柔らかさ」は、特に緊張した場面でのショートパットで、手が緩むのを防ぎ、力強いストロークをサポートしてくれます。
重心設計と転がりの安定性
STUDIO‐1はクラシックな外観をしていますが、その中身には現代のプロが求める高い性能が凝縮されています。
初速が揃う、ショート・オーバーのミスが減る理由
増田氏が設計するパターの共通した特徴に「つかまりの良さ」があります。ヘッドの重心が絶妙な位置に配置されており、インパクトでフェースが自然にボールを包み込むように動きます。これにより、たとえ打点がわずかにバラついても、ボールに適切な順回転が加わり、打ち出される初速が一定になります。
パッティングで最もスコアを崩す要因は、方向性よりも「距離のミス」です。STUDIO‐1は初速が揃いやすいため、「思ったよりショートした」「パンチが入ってオーバーした」というミスが激減します。結果として、3パットのリスクを最小限に抑えることができるのです。
構えやすさ・座りの良さ
「パターは構えた瞬間に決まる」と言われるほど、アドレスの安心感は重要です。STUDIO‐1は、地面に置いた瞬間の「座りの良さ」において、他の追随を許しません。
トップラインの厚み、フェースの被りにくさ
STUDIO‐1のトップライン(ヘッド上部の厚み)は、ゴルファーに安心感を与える絶妙な厚さに設計されています。薄すぎると不安を感じ、厚すぎると鈍重に見えますが、この絶妙なバランスが集中力を高めます。
また、ソール部分の造形が工夫されているため、ポンと地面に置いただけで、フェースが目標に対してスクエア(真っ直ぐ)にピタッと落ち着きます。多くのパターが、置いた時に右を向いたり左を向いたりして、手元で微調整が必要になりますが、STUDIO‐1はそのストレスが一切ありません。
スクエアに置ける理由
増田氏は「トゥ側のせり上がり」や、ネックからフェースに繋がる「フトコロの深さ」といった視覚的な要素を非常に重視しています。これらの意匠は単なるデザインではなく、どのようなライ(芝の状況)でも違和感なくターゲットを狙えるように計算されています。視覚的に「これなら真っ直ぐ打てる」という自信をゴルファーに与えてくれる、それがSTUDIO‐1が名器と呼ばれる理由の一つです。
総重量は約565gと、現代のパターの中では標準からやや重めの部類に入ります。この適度な重みが、ストローク中のヘッドのブレを抑え、振り子のような安定した動きをサポートしてくれます。
筆者の試打印象
ここでは、平均的なアマチュアゴルファーの視点から、2名のペルソナ(きら・キャベニキ)が実際にSTUDIO‐1を試打した際のリアルな感想をお届けします。
試打者プロフィール
- きら: ゴルフ歴6年、平均スコア85、平均32パット。普段はネオマレット型の「オデッセイ ホワイトホット #7」を使用。重めのパターを好み、アーク型のストロークが特徴。
- キャベニキ: ゴルフ歴6年、平均スコア82、平均30パット。普段は「スパイダー TOUR X」を使用。柔らかい打感を好み、操作性を重視するタイプ。
| 項目 | きら | キャベニキ |
| 年齢・性別 | 36歳・男性 | 36歳・男性 |
| ゴルフ歴 | 6年 | 6年 |
| 平均スコア | 85 | 82 |
| 平均パット数 | 32パット | 30パット |
| 現在のパター | オデッセイ ホワイトホット #7 | テーラーメイド スパイダー TOUR X |
| 苦手な距離 | 2m | ロングパット |
| ストローク | 小アーク | 小アーク |
第一印象|構えた瞬間の安心感
きら(ネオマレット派)の感想: 「普段は大きなヘッドのパターを使っているので、最初はヘッドが小さく感じて不安でした。でも、実際にグリーンで置いてみると、その安定感に驚きました。ソールが地面に吸い付くようで、フェースが変に左右に動きません。ヘッドの重みがしっかり手に伝わってくるので、ネオマレットから持ち替えても頼りなさは感じませんでした」。
キャベニキ(ピン型・操作性重視)の感想: 「一言でいうと『塊感(かたまりかん)』がすごいです。これまでのピン型パターは、どこかシャープで薄いイメージがありましたが、STUDIO‐1は肉厚で力強い。トゥ側が高くなっている形状が、ボールを包んでくれるようなイメージをさせてくれて、右へのミスが出そうな怖さがありません。増田さんの手作業の温かみが伝わってくるようです」。
打感・距離感のリアルな評価
芯ヒット時の感触: 二人が共通して感動したのは、音と手応えの連動性です。きらは「インサート入りの柔らかいパターに慣れている自分でも、この『むちっ』とした軟鉄特有の感触はたまらない」と絶賛。キャベニキは「芯を食った時の低い『ゴッ』という音が、そのままボールの転がりの強さに変わる。ショートパットで打ちきれずに外すミスがなくなりそう」と手応えを感じていました。
ショートパット/ロングパットの距離感: ロングパットにおいて、きらは「慣性モーメントが高い普段のパターに比べると、自分のミスがそのまま距離に出てしまう厳しさはある。でも、それゆえに自分のタッチが研ぎ澄まされる感覚がある」と分析。キャベニキは「プッシュのミスが減った。ヘッドの重みが自然に良いストロークをさせてくれるので、長い距離でもボールがよれずに最後まで伸びていく」と評価しました。
ミスヒット時の挙動
フェース外しの結果: ここはSTUDIO‐1の「忖度なし」の評価が分かれるポイントです。きらがトゥ側(先側)でヒットした際、「マレット型ならカップ際でなんとか止まるようなミスでも、STUDIO‐1だと明らかに数メートルショートした」とのこと。芯を外すと、打感も露骨に「硬く、響かない音」に変わるため、自分のミスをパターが隠してくれません。
寛容性の実情: 「最新のAI搭載パターのような、自動でミスを消してくれる機能はありません」というのが二人の共通見解です。しかし、キャベニキは「だからこそ、練習になる。どこに当たったかが手に取るようにわかるので、次のパッティングですぐに修正できる。これが上達に繋がるんだと感じる」と、そのシビアさをポジティブに捉えていました。
STUDIO‐1のメリット・デメリット
ここまでの内容を整理し、STUDIO‐1の「良いところ」と「悪いところ」をはっきりと提示します。
- 距離感が劇的に合いやすくなる: 重厚な低い打音と手に伝わる振動が一致するため、距離のイメージを出しやすい。
- 打感が明確で快感: 芯を食った時の極上の感触と、ミスした時の明確なフィードバックがあり、上達を実感できる。
- 座りが良く迷いなく構えられる: 地面に置いただけでターゲットを向く設計が、アドレスでの不安を消し去ってくれる。
- 一生モノとして使える完成度: 飽きのこないデザインと、使い込むほどに深みが出る素材感により、長く愛用できる。
デメリット(正直レビュー)
- 距離感が劇的に合いやすくなる: 重厚な低い打音と手に伝わる振動が一致するため、距離のイメージを出しやすい。
- 打感が明確で快感: 芯を食った時の極上の感触と、ミスした時の明確なフィードバックがあり、上達を実感できる。
- 座りが良く迷いなく構えられる: 地面に置いただけでターゲットを向く設計が、アドレスでの不安を消し去ってくれる。
- 一生モノとして使える完成度: 飽きのこないデザインと、使い込むほどに深みが出る素材感により、長く愛用できる。
他の人気パターとの比較
STUDIO‐1を検討する際に、よく比較対象に挙がる人気パターとの決定的な違いを解説します。
Ai-ONE系パターとの違い
| 比較項目 | STUDIO‐1 | オデッセイ Ai-ONE |
| 設計の原点 | 職人の感性と手作業 | AI(人工知能)による計算 |
| 打感の質 | 重厚で芯を感じる、振動が明確 | 非常に柔らかく、どこに当たっても同じ感触 |
| ミスへの強さ | ゴルファーの技術を求める | AIがミスを自動修復する |
| 主な恩恵 | タッチが研ぎ澄まされ、上達する | 打点がバラついても距離が揃う |
Ai-ONEは「ミスをしても結果を同じにする」ことに長けていますが、STUDIO‐1は「良いストロークを最高の結果に繋げ、悪いストロークを教えてくれる」という性格の違いがあります。
スコッティ・キャメロンとの違い
世界的な人気を誇るスコッティ・キャメロン(ニューポート2など)との比較です。
- 素材と打感: キャメロンの多くはステンレス(SUS303)製で、カチッとしたソリッドで高級感のある打音が特徴です。対してSTUDIO‐1は軟鉄製のため、より柔らかく、重みを感じる打感になります。
- 希少性と所有感: キャメロンは世界的なブランドステータスがありますが、STUDIO‐1は「知る人ぞ知る、日本の職人技」という、より玄人好みの特別な所有感があります。
PING ANSER系との違い
パターの基本形であるPINGのアンサー型と比較すると、STUDIO‐1はより「つかまり」を意識した設計です。
- 転がりの伸び: PINGの多くが軽量で軽快な転がりを見せるのに対し、STUDIO‐1はヘッドの重みを活かした、地を這うような重く伸びのある転がりを実現します。
- 操作性: STUDIO‐1の方が、L字パターのようにフェースがスムーズにターンしやすく、右へのプッシュアウトに悩む人に大きな恩恵があります。
STUDIO‐1が向いているゴルファー・向いていないゴルファー
購入を迷っている方のために、STUDIO‐1が「合う人」と「合わない人」をはっきりと整理しました。
おすすめできる人
- 平均スコア80〜90台のゴルファー: 基本的な技術はあり、さらにパッティングの精度を上げてスコアアップしたい人。
- 「芯で打つ快感」を大切にしたい人: 道具に対してこだわりがあり、手に伝わる感覚を最優先する人。
- 距離感を自分の感性で作るタイプ: 振り幅の大きさではなく、カップを見た時のインスピレーションで打ちたい人。
- 一つの道具を大切に長く使いたい人: 手入れを楽しみ、時とともに変化するパターの表情を愛せる人。
おすすめできない人
- ゴルフを始めたばかりの初心者: まだ芯に当てるのが難しく、まずはミスを救ってくれる大型マレットの方がスコアに直結します。
- マレット型に慣れすぎている人: パターが勝手に真っ直ぐ動いてほしい、操作をしたくないという人には、敏感すぎると感じるかもしれません。
- メンテナンスを面倒だと感じる人: 濡れたままバッグに入れっぱなしにするような人は、すぐにサビさせてしまい、後悔することになります。
新品・中古の価格相場(2026年時点)
憧れのSTUDIO‐1を手に入れるために必要なコストを、最新のデータから確認しておきましょう。
新品価格の目安
新品価格は、仕上げや追加カスタムの内容によって変わります。
| 仕様 | 税込定価(目安) |
| ニッケルクロムメッキ(標準仕様) | 約58,300円〜 |
| ブロンズ(銅メッキ)仕上げ | 約76,450円〜 |
| ブラックコート仕上げ | 約107,800円〜 |
直営店やフィッティングを伴うオーダーの場合、シャフトや刻印の選択により、さらに高価になることもあります。
中古でSTUDIO‐1を買うときの注意点(独自情報)
中古でSTUDIO‐1を探す際、失敗しないためのチェックポイントを伝授します。
中古で“狙い目”の仕様
- ニッケルクロム仕上げ: サビに強く、中古でも状態が良いものが見つかりやすいです。
- カスタムなし(ドット・ラインなし): STUDIO‐1本来の美しいフォルムを堪能でき、飽きが来ません。
- 純正グリップ装着品: マスダの純正グリップは質が非常に良いため、これが残っている個体は大切に扱われていた可能性が高いです。
避けたい中古個体
- フェース面の深い打痕: 削り出しパターにとってフェースの平面性は命です。傷が深いものは転がりに影響します 。
- 激しいサビの痕: 軟鉄はサビを落とした後に金属が痩せてしまっていることがあります。
- 無理なライ角調整の跡: ネック部分に不自然な曲げ跡があるものは、ヘッドの座りに悪影響が出ている場合があります 。
- 再メッキ品: 業者の腕前によっては、マスダ特有の繊細なエッジ(角)が丸まってしまっていることがあります。
STUDIO 1は「上達するパター」なのか?
単なる高級パターというだけでなく、STUDIO‐1にはゴルファーを育てる力があります。
ミスが分かる=成長できる理由
STUDIO‐1は、芯を外せば音と感触で、打ち出しがズレれば転がりで、ゴルファーに真実を伝えます。最新のパターが「ミスを隠す」のに対し、STUDIO‐1は「ミスを可視化」します。毎日の練習で「今のは芯に当たった」「今のは少しフェースが開いた」というフィードバックを繰り返すことで、ストロークそのものが自然と矯正されていくのです。
長期的なパッティングの安定
自分の感性とパターの反応が一致するようになると、プレッシャーのかかる場面でも「自分のタッチ」を信じられるようになります。これが、STUDIO‐1を使い続ける人が「一生モノ」と言う理由は、まさにこの確信が得られるからであり、結果として生涯のパット数を減らすことに繋がります。
まとめ|STUDIO‐1はこんな人にとって最高の一本
マスダゴルフ STUDIO‐1は、決して万人に使いやすい魔法のパターではありません。
手入れに手間がかかり、ミスには正直で、価格も決して安くはないでしょう。
しかし、そのすべての手間を補って余りある「極上の打感」と、ゴルファーを成長させてくれる「誠実さ」を持っています。
- 買ったその日に劇的に入るわけではない。しかし、使い込むほどに手放せなくなる。
- 「芯で打つ感覚」を身につけたい、すべてのこだわり派ゴルファーに。
- 圧倒的な座りの良さと、重厚な打音が、パッティングに確固たる自信を与える。
もしあなたが、今使っているパターに「どこか物足りなさ」を感じているなら、それは最新のテクノロジーではなく、STUDIO‐1が持つ「血の通った手応え」かもしれません。
鉄の塊から削り出されたこのパターは、あなたのゴルフライフをより深く、より豊かなものに変えてくれるはずです。
