
「アーク軌道でフェースをしっかり開閉させたいのに、いまのパターでは動きが噛み合わない」「ブレード型の操作感を残しつつ、最新のミルドフェースが生む打感も体験したい」 — そんな思いを抱えるゴルファーにとって、TOULONが2025 Collectionで投入した「Hollywood H1(ハリウッド H1)」は見逃せない一本です。
サンディエゴのデザインにインスパイアされたショルダーラインと、トゥハング約45度のクラシックなクランクネック構造。これに最新の「ディープ・ツナ・フェースミル」と「トライソールデザイン」が組み合わさり、伝統的なブレードの操作性と現代パターの精度を両立しています。
本記事では、Hollywood H1のスペックから独自技術、ライバルパターとの違い、そして筆者自身が打って感じたリアルな印象まで、購入判断に必要な情報をすべて整理します。読み終わった頃には、このパターがあなたのストロークに合うか、132,000円という投資に見合うかをはっきり判断できる状態になるはずです。
特徴・スペック
Hollywood H1は、TOULONの2025 Collectionに加わったブレードタイプのプレミアムパターです。クラシックなアンサー型シルエットに、近年のツアーで支持を集めるH1(クランクネック)を組み合わせ、アーク軌道のゴルファーに最適化されています。
価格帯は新品で132,000円。一般的な量産パターの3〜4倍に位置するハイエンドラインであり、精密な削り出し加工とプレミアム素材を求めるゴルファーに向けた一本です。

引用: Hollywood H1|TOULON GOLF JAPAN
Hollywood H1 基本スペック表
| メーカー | TOULON |
| シリーズ | 25 Collection |
| 発売日 | 2025年 |
| 新品価格 | 132,000円(税込) |
| 中古最安値 | ー |
| 中古最高値 | ー |
| ヘッドの形状 | ブレード(アンサー型) |
| ヘッドの素材 | ー |
| ヘッドの重量 | 355g(10gウェイト装着時) |
| ネックの形状 | H1(クランクホーゼル / プラマーネック) |
| シャフトの素材 | ー |
| ロフト角 | 3°(スタンダード、2°/4°も選択可) |
| シャフトの長さ | 34インチ |
※中古価格は流通量が限定的なため、購入時に最新の市場価格をご確認ください。
ヘッド形状と素材の解説
Hollywood H1は、PINGアンサーに代表されるクラシックなブレード型ヘッドを採用しています。後方にウィングやファングを持たないシンプルな輪郭は、視覚的にスッキリとしており、フェースの向きを直感的に感じ取りやすい伝統的な形状です。
ヘッド重量は355gと、ブレードパターとしてはやや重めの設定。これは10gのラウンドウェイトが装着された状態であり、ウェイト交換によって好みの重量に微調整できます。重めのヘッドは、ストローク中のヘッドの軌道を安定させる効果があり、繊細なタッチを出すための土台となります。
ソール構造には「トライソールデザイン」が採用されており、ヘッドの座りと地面との接地感を向上させています。これにより、構えたときのフェース面の安定性が高く、アドレス時の不安要素が抑えられます。
パターの特徴
Hollywood H1は、ブレード型の操作性とTOULONの最新ミーリング技術を融合させた、独特の立ち位置を持つパターです。スペックだけでは伝わらないこのパターの本質を、6つの観点で評価します。
Hollywood H1 性能レーダーチャート評価
| 評価項目 | レーダー評価(5段階) | 評価理由 |
|---|---|---|
| 操作性 | 4.5 | ブレード形状と45度のトゥハングが組み合わさり、フェースを能動的に開閉して操作するアーク軌道のゴルファーには圧倒的な操作性を提供します。 |
| ミスヒット耐性 | 3.0 | ブレード型ゆえに後方への重量配分は限定的で、マレット系のような寛容性は期待できません。ただし355gの重量がストロークの安定性を補います。 |
| 打感 | 4.5 | ディープ・ツナ・フェースミルがもたらすソフトで粘りのある打感は、TOULON最上位の精度。ボールがフェースに長く乗る感触が伝わってきます。 |
| 重量バランス | 4.0 | 355gのヘッドと34インチのシャフトのバランスは、振り子運動を自然に生む設計。トゥハング45度のため、軌道の再現性は高くなります。 |
| 重心設計 | 3.5 | ブレード型として重心位置は中庸。マレットのような深重心・浅重心の極端さはなく、伝統的なブレードの素直な反応を残しています。 |
| 価格 | 2.0 | 132,000円という価格設定は、量産パターの3〜4倍。最上位のクラフトマンシップへの投資として受け入れる必要があります。 |
H1ホーゼルとトゥハング45度の意味
Hollywood H1の名称にある「H1」は、クランクネック(プラマーネック)と呼ばれるホーゼル形状を指します。多くのツアープロが愛用してきた伝統的な構造で、シャフトの先端からヘッドへ向かって2回曲がるシルエットが特徴です。
このH1ホーゼルが生み出すトゥハング角は、Hollywood H1では約45度。これはパターをシャフト中央で水平に持ったとき、ヘッドのトゥ(先端)が地面方向にどれだけ傾くかを表す数値です。
45度というトゥハングは、ストロークの軌道分類でいうと「中程度〜強めのアーク軌道」に該当します。バックスイングでフェースが自然に開き、インパクトでスクエアに戻り、フォローで閉じていくフェースローテーションが、無理なく行われる設計です。
つまりHollywood H1は、「真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出す」ストレート系のストロークではなく、円弧を描くようにストロークするゴルファーのために最適化されたパターと言えます。
ディープ・ツナ・フェースミル
TOULONの2025 Collectionで採用されている最新のフェースミーリング技術が「ディープ・ツナ・フェースミル」です。フェース面に施された深い溝が、インパクト時の振動を細かくコントロールします。
ミーリングが深く施されることで、ボールとフェースが接触する金属面積が物理的に減少します。これにより、打感は「バターのように」と表現されるほど柔らかくなり、同時にボールに対する反発力も均一化されます。
打音についても、心地よく落ち着いた中音域で、距離感を耳で判断するタイプのゴルファーにもフィードバックを返してくれます。
トライソールデザインとミルドラウンドウェイト
ソール側に採用された「トライソールデザイン」は、ヘッドの接地面を3つの面に分割することで、構えた際のヘッドの安定性を高める設計です。芝の上での座りが安定し、アドレス時にフェースの向きがぶれません。
さらにソール前方には「ミルドラウンドウェイト」が配置されており、標準で10gのウェイトが装着されています。ウェイト交換による微調整も可能で、自分のストロークやグリーンスピードに合わせて重量を最適化できます。
どんな人におすすめ?
Hollywood H1は万人向けのパターではありません。その個性をしっかり活かせるのは、以下のようなゴルファーです。
中〜強めのアーク軌道でストロークするゴルファー
トゥハング45度という設計は、フェースの開閉を能動的に使うアーク軌道のゴルファーにとって理想的です。バックスイングで自然にフェースが開き、フォローで自然に閉じる — この一連の動きが、ストロークに無理な力を入れずに行えます。
ストレート軌道(フェースバランス)のパターを使ってきて、「もっとフェースを動かしたい」「自分のストロークに合っていない感覚がある」と感じている人にとって、Hollywood H1は答えとなる一本になり得ます。
ブレードパターの操作感を愛するゴルファー
近年はマレット型・ネオマレット型が主流ですが、ブレード型ならではの繊細な操作性、フェースの向きを直感的に感じ取れる感覚を好むゴルファーは一定数います。
Hollywood H1は、そのクラシックな魅力を残しながら、現代のミーリング技術を投入したハイブリッドな存在です。アンサー型の伝統と、最新パターの精度の両方を求めるゴルファーにフィットします。
プレミアムなクラフトマンシップへの投資を惜しまないゴルファー
132,000円という価格は、性能だけでなく所有する喜びへの投資を含みます。アンスラサイト仕上げの美しさ、精密な削り出しの質感、ディテールへのこだわりは、手に取るたびにモチベーションを高めてくれます。
パターは買い替え頻度が低いギアです。長く付き合える一本に投資したいゴルファーにとって、Hollywood H1は十分にその価値があるでしょう。
筆者の試打インプレッション

引用: Hollywood H1|TOULON GOLF JAPAN
正直に書くと、私の普段の好みはネオマレット系のヘッドにスラントネックの組み合わせです。Hollywood H1はその真逆の発想 — ブレード型 × トゥハング45度のH1ネック — というスペックなので、まずは構えた時の違和感を覚悟して試打に入りました。
構え・アドレス
34インチで355gという数字だけ見れば、自分の好みに近い数値です。実際に構えてみると、シャフト先端からヘッドへ落ちるラインの美しさは確かに格別で、TOULONの工芸品らしさが手元に伝わってきます。
ただし、普段ネオマレットのファングが目線の補助になっている自分にとって、Hollywood H1のシンプルなブレード形状は、アライメントの情報量がやや少なく感じました。視覚的なレールを頼りにしている人ほど、ここは慣れが必要な部分です。
バックスイング・打感
H1ホーゼルの45度トゥハングは、自分の小アーク軌道に対しては動きがやや大きすぎる印象でした。フェースが意図した以上に開きやすく、戻すタイミングを意識的に調整する必要があります。アーク軌道の人にとっての「自然な開閉」が、小アーク派には「能動的な操作」として現れる感覚です。
一方で、ディープ・ツナ・フェースミルの打感は文句のつけようがありません。芯で捉えた瞬間にボールがフェースに吸い付くような粘りがあり、強めにグリップを握る癖のある自分でも、打感の柔らかさはしっかり伝わってきました。
転がり・距離感
ブレード型ゆえに、マレット系のような「打った瞬間に順回転で伸びていく」感覚は控えめです。355gの重量が手元から伝わる安定感はあるものの、自分の課題である2mのパッティングでショートしがちな癖に対しては、補助というよりは「自分のタッチで仕上げてください」と道具に問いかけられる印象でした。
下りのラインでは、ブレード型の素直な反応がむしろメリットになり得ます。マレットの寛容性に頼らず、自分のタッチでボールスピードを決められるので、繊細なタッチ調整が得意な人なら扱いやすいはずです。
総合すると、Hollywood H1は自分のストロークタイプ(小アーク・ネオマレット好み)には完全には噛み合わない一本でした。ただし、もし自分が中程度以上のアーク軌道を持ち、ブレード型の操作性を愛するゴルファーなら、間違いなく候補に入る完成度です。スペックと自分のストロークを正直に照らし合わせた上で選ぶべきパターと言えます。
他の人気パターの比較
Hollywood H1の購入を検討するなら、同じくH1ネックを持つTOULONの他モデルや、ブレード型の競合パターとの違いを理解しておくことが重要です。
主要モデル比較表
| パターの名称 | 打感 | 操作性 | ミスヒット耐性 | 価格帯(新品) |
|---|---|---|---|---|
| TOULON Hollywood H1 | ◎(ソフトで粘る) | ◎(強アーク向け) | △(ブレード型として標準) | 高(132,000円) |
| TOULON Las Vegas H1 | ◎(同等) | ○(中程度アーク向け) | ◎(マレット型で高い寛容性) | 高(165,000円) |
| TOULON San Diego H1 | ◎(同等) | ◎(中〜強アーク向け) | △(ブレード型) | 高(同価格帯) |
| Scotty Cameron Newport 2 | ○(ソリッド) | ◎(アーク軌道全般) | △(ブレード型) | 高(10万円超) |
| PING Anser | ○(伝統的な手応え) | ○(アーク軌道向け) | △(ブレード型) | 中(5万円前後) |
比較分析
同じH1ホーゼルを持つTOULON Las Vegas H1は、マレット型のためミスヒット耐性に圧倒的に優れます。寛容性を求めるなら、Hollywood H1ではなくLas Vegas H1のほうが適している可能性があります。
一方でブレード型のSan Diego H1は、Hollywood H1と最も近い立ち位置にあります。両者の違いは主に形状の細部とソール構造にあり、Hollywood H1はサンディエゴからインスピレーションを得つつ、より洗練されたショルダーラインを採用しています。
Scotty Cameron Newport 2はブレード型の王道的存在で、ブランド力と確かな性能が支持されています。打感はTOULONのほうがソフトで、ミーリング技術の精度ではHollywood H1に軍配が上がるという声が一般的です。
PING Anserはクラシックなブレード型の代表格で、価格帯は半額以下。コストパフォーマンスを重視するならPING Anserも有力候補ですが、ミーリング技術や仕上げの美しさを求めるなら、Hollywood H1の価値は揺るぎません。
一般ユーザーの口コミ・レビューまとめ
TOULONのHollywood H1は新発売モデルのため口コミ数は限定的ですが、TOULONの25 Collection全体や、同シリーズのLas Vegas H1・San Diego H1の評価から、Hollywood H1にも共通すると考えられる傾向を整理します。
良い点(メリット)の総括
バターのように滑らかな打感
ディープ・ツナ・フェースミルがもたらす打感への評価は、TOULONの25 Collection全体で一貫して高いものがあります。「これまで使ってきたどのパターよりも柔らかい」「フェースにボールが吸い付くような感覚」といった表現が多く、上質なフィーリングを求めるゴルファーから支持されています。
工芸品レベルの仕上げの美しさ
TOULONのパターは、ゴルフクラブというより工芸品と評されることが多く、Hollywood H1も例外ではありません。アンスラサイト仕上げの落ち着いた質感、ショルダーラインの曲線美、ソール側のディテールに至るまで、所有する喜びを満たしてくれるという声が目立ちます。
アーク軌道との相性の良さ
H1ネックとトゥハング約45度の組み合わせは、アーク軌道のゴルファーから「自然なフェースローテーションができる」「無理なくスクエアに戻せる」と高く評価されています。自分のストロークタイプに合致すれば、ストロークの再現性が劇的に向上したという報告もあります。
悪い点(デメリット)の総括
価格の高さ
132,000円という新品価格は、ほとんどのユーザーが指摘するハードルです。「性能は素晴らしいが、購入をためらう」「他のブランドの2倍以上の価格を正当化するのは難しい」という意見は根強く存在します。
ストロークタイプを選ぶ設計
トゥハング45度はアーク軌道専用と言える設計のため、ストレート軌道のゴルファーには合わない可能性が高いです。「店頭で構えてみたが、自分のストロークには動きが大きすぎた」というレビューもあります。
マレット系のような寛容性は期待できない
ブレード型ゆえに、芯を外したときの距離・方向のブレはマレット型より大きくなります。「ミスヒット耐性を求めるならマレット型を選ぶべき」という意見は、Hollywood H1にも当てはまります。
このパターのメリット・デメリット
ここまでの分析を踏まえて、Hollywood H1の決定的な価値と注意点を整理します。
Hollywood H1の3つの決定的なメリット
TOULON最新のミーリング技術によるプレミアムな打感
ディープ・ツナ・フェースミルがもたらす打感は、TOULONの25 Collectionの中核技術です。ソフトで粘りがあり、距離感を手の感覚で繊細に調整できる質感は、他ブランドのプレミアムパターと比較しても上位に位置します。
アーク軌道に最適化されたH1ホーゼル
トゥハング約45度という設計は、中〜強めのアーク軌道のゴルファーにとってまさに理想的です。フェースローテーションを能動的に使うストロークが、無理なく自然に再現できる構造は、Hollywood H1の最大の特徴です。
ブレード型の伝統美と現代技術の融合
サンディエゴから着想を得たショルダーラインの美しさと、トライソールデザインによる接地安定性。クラシックなブレードの魅力を残しつつ、現代パターに求められる精度をしっかり押さえた設計です。
Hollywood H1の知っておくべきデメリット
132,000円というプレミアム価格
新品価格は他ブランドの上位モデルと比較しても高めです。打感や仕上げの美しさに投資する価値を感じない人にとっては、コストパフォーマンスの面で慎重な判断が必要になります。
ストロークタイプを限定する設計
トゥハング45度は、ストレート軌道や小さなアーク軌道のゴルファーには動きが大きすぎる可能性があります。自分のストロークタイプを把握した上で選ばないと、購入後の違和感につながります。
購入前のFAQ
記事のまとめ
TOULONのHollywood H1は、伝統的なブレード型の美しさと現代の最新ミーリング技術を融合させたプレミアムパターです。トゥハング約45度のH1ホーゼルは、中〜強めのアーク軌道のゴルファーに最適化されており、ディープ・ツナ・フェースミルがもたらす打感は他ブランドと一線を画す質感を提供します。
ただし、すべてのゴルファーに合うパターではありません。ストロークタイプ・形状の好み・予算という3つの要素が揃って初めて、Hollywood H1の真価が引き出されます。
132,000円という投資に踏み切る前に、自分のストロークと向き合い、本当にこのパターが必要かを冷静に判断することが、後悔しない選択につながります。