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「パターマットは意味ない」は嘘!正しい自宅練習とは

「せっかくパターマットを買ったのに、コースに行くと全然入らない…」
「ネットで『パターマットは意味ない』って見て、練習する気が失せた」

そんなふうに悩んでいませんか?

実はその悩み、「練習の目的」を少し変えるだけで劇的に解決します。

私もかつては、自宅で毎日100球カップインさせて満足していたのに、コースでは3パットを連発していました。「やっぱり家の練習なんて意味ないんだ」と諦めかけたこともあります。

しかし、あることに気づいて練習法を変えた途端、平均パット数が36から30を切るまでになりました。

この記事では、「パターマットは意味ない」と言われる本当の理由と、自宅練習を最強の武器に変える具体的な方法を包み隠さずお伝えします。

これを読めば、あなたの部屋にあるパターマットが、ベストスコア更新への最短ルートに変わります。


目次

【結論】パターマットは「入れよう」とすると意味がない

いきなり結論から言います。もしあなたが、パターマットで「カップに入れる練習」をしているなら、それは確かに「意味がない」かもしれません。むしろ、下手になるリスクさえあります。

なぜなら、自宅のパターマットとゴルフ場のグリーンは、環境が全く違うからです。

パターマット練習の真の目的は、「入れること」ではありません。「狙ったところに真っ直ぐ打ち出すこと」これに尽きます。

「入ったか、外れたか」という結果に一喜一憂するのはやめましょう。

「狙ったスパット(目印)の上を、ボールが通過したか」。この一点だけに集中すれば、パターマットは自宅でできる最高の練習環境になります。


なぜ「パターマットは意味ない」と言われるのか?3つの誤解

では、なぜ世間では「パターマットは意味ない」という説が流れるのでしょうか?
その理由は主に3つあります。それぞれの「誤解」と「真実」を整理しました。

誤解(意味ない理由)真実(解決策)
転がり・速さが違う確かに違う。だからこそ「距離感」ではなく「直進性」を磨くツールと割り切る
傾斜でタッチが狂う市販のマットにある「登り坂」は強打の癖がつく。傾斜のない「フラット」なマットを使うか、登りの手前で止める
景色に慣れてしまう景色が変わると打てなくなるのは事実。マットの置く向きや場所を定期的に変えて対応する

1. 実際のグリーンと「転がり」が違うから?

人工芝のマットと天然芝のグリーンでは、摩擦も転がり方も全く違います。
マットは均一に作られていますが、天然芝には「芝目」や「凸凹」があり、ボールの初速や減速の仕方が異なるからです。

そのため、自宅で「3mはこれくらいの強さ」と体感で覚えても、コースに行けばその感覚は通用しません。

むしろ、マット特有の転がりに慣れすぎてしまうと、本番で「思ったより転がらない」「滑るようにオーバーした」といったミスを引き起こします。

だからこそ、自宅では「タッチ(距離感)」を合わせようとしてはいけません。
「どんなマットでも、どんなグリーンでも、自分の思った方向に打ち出せる」というストロークの精度を磨くことに特化すべきなのです。

距離感はコースで合わせるもの、方向性は自宅で作るもの。この割り切りが上達の鍵です。

2. カップ手前の「傾斜」が感覚を狂わせるから?

多くの市販マットには、ボールが自動で戻ってくるように、カップ手前に急な「登り坂」がついています。
実は、これこそがパッティングを下手にする最大の元凶と言っても過言ではありません。

この坂を登り切ってカップインさせるには、平坦なラインよりも「強く」打つ必要があります。
毎日この練習をしていると、無意識のうちに「インパクトでパンチを入れる(強く叩く)」癖がついてしまいます。

もし、その強さで本番の高速グリーンを打ったらどうなるでしょうか?
間違いなくカップを通り過ぎ、2m〜3mオーバーする「殺人パット」になります。
これが「パターマットの弊害」の正体です。

対策はシンプルです。傾斜の手前で止める練習をするか、そもそも傾斜のないマットを使ってください。
「カップの手前でコロンと止まる」ジャストタッチは、坂道では絶対に身につきません。

3. 景色が変わると打てなくなるから?

毎日同じ部屋、同じ場所、同じ向きで打っていると、人間は無意識に周囲の景色をガイドにしてしまいます。
「畳のヘリと平行に立てば真っ直ぐ」「本棚の角に向かって打てば入る」といった具合です。

しかし、コースのグリーン上には、そんな便利なガイドはありません。
あるのは広大な芝生とカップだけです。
自宅で「景色」に頼って構える癖がついていると、いざコースに出た瞬間、拠り所を失って「どこを向いているのかわからない」という不安に襲われます。

これを防ぐには、定期的にマットの向きを変えたり、置く場所を変えたりして、景色をリセットすることが重要です。
また、マットの上にシールを貼ってそれを狙うなど、周囲の壁や家具ではなく、「手元のスパット(目印)」に対してスクエアに構える能力(エイミング)を養う工夫が必要です。


意味ある練習に変える!自宅で養うべき2つの技術

「じゃあ、具体的に何を練習すればいいの?」
自宅で徹底的に磨くべきなのは、以下の2つの技術です。

1. 100回打って100回同じ球が出る「再現性」

コースでのパッティングは、風、傾斜、芝目、そしてプレッシャーとの戦いです。
ミスをした時、「自分の打ち方が悪かったのか」「読みが間違っていたのか」判断がつかないことがよくあります。

しかし、自宅のパターマットは「無風・平坦・プレッシャーなし」の実験室です。
ここで真っ直ぐ転がらなければ、それは100%あなたのストロークに原因があります。
フェースが開いているか、軌道がズレているか、打点が狂っているかのどれかです。

この「言い訳できない環境」こそが、パターマットの最大の価値です。
何も考えずに打っても、機械のように毎回同じリズム、同じ軌道で打てる「再現性」をここで作ってください。
「何も考えずに真っ直ぐ打てる」状態になって初めて、コースで「ラインを読む」ことに脳のリソースを使えるようになるのです。

2. 自分だけの「距離感の基準(物差し)」

距離感は「感覚」や「センス」だと思っていませんか?
確かに最終的には感覚ですが、その土台となるのは「基準」です。自宅練習はこの「自分だけの基準(物差し)」を作る工場です。

  • 「スタンス幅が肩幅のとき、右足小指まで引いたら、マットの端(2m)まで転がる」
  • 「右足の外側まで引いたら、壁(3m)まで届く」

このように、「振り幅」と「転がる距離」のデータを自分の中に蓄積してください。
この「物差し」を持っていれば、コースで迷った時に助けてくれます。
「今日のグリーンは練習より速いから、いつもの『小指の振り幅』だとオーバーするな。少し小さめに振ろう」といった論理的な調整が可能になるからです。
感覚任せのパットは日替わりですが、基準を持ったパットは裏切りません。


【脱・意味ない練習】効果を最大化するパターマットの選び方

もしこれからパターマットを買う、あるいは買い替えるなら、選び方にはこだわってください。
「なんとなく」で選ぶと、また「意味ない練習」に逆戻りしてしまいます。

絶対に選ぶべきは「傾斜なし・高速」タイプ

私が強くおすすめするのは、カップ手前に登り坂がない「フラット」なマットです。
理由は前述の通り、「強打の癖」をつけないためです。

実戦のグリーンには、カップの直前だけ急な坂があるなんてことはありません。
フラットなマットで、カップ(または目印)のギリギリ手前で止める「ジャストタッチ」の練習をしてください。
ボールがカップの縁で止まるような繊細なタッチは、フラットなマットでしか養えません。

また、転がりがスムーズな「高速マット(プロ仕様など)」を選ぶことも重要です。
遅いマットや毛足の長いマットは、多少芯を外しても摩擦で誤魔化されて真っ直ぐ転がってしまいます。
高速マットはミスが正直に出るため、「緩まずにしっかりヒットする」技術が身につきます。

カップの大きさは「小さい」方がいい理由

「入って気持ちいい」練習は、自信をつけるには良いですが、技術向上には不向きです。
バスケットボールのゴールにテニスボールを投げるのは簡単ですが、それではコントロールは良くなりませんよね。

通常より小さいカップや、単なる「点(マーカーやシール)」を狙う練習の方が、集中力が研ぎ澄まされます。
「エイム・スモール、ミス・スモール(小さく狙えば、外れても小さい)」という格言があります。

直径10.8cmのカップを狙って外すと1mオーバーすることもありますが、直径1cmのシールを狙えば、外れても数センチのズレで済みます。
自宅では「点」を狙い、コースでは「カップ」を狙う。
この錯覚を利用すれば、本番のカップがバケツのように大きく見えるようになります。


今日からできる!「意味ある」自宅練習ドリル3選

最後に、私が実際にやって効果抜群だった、自宅専用ドリルを3つ紹介します。
どれも地味ですが、1週間続ければ確実に変わります。

【方向性】1円玉ゲート通し

タイガー・ウッズも実践していたと言われる、王道にして最強のドリルです。
非常にシビアですが、これをクリアできればショートパットの自信は揺るぎないものになります。

  1. 平らな場所にボールを置く。
  2. ボールの30cm〜50cm先に、1円玉を2枚並べて「ゲート(門)」を作る。
  3. ゲートの幅は、ボール1個分+数ミリ(ギリギリ通る幅)。
  4. このゲートに触れないようにボールを通す。

フェースがインパクトで0.5度でも開いたり閉じたりしていれば、ボールは即座に1円玉に当たります。
自分のストロークがいかに不安定だったかを思い知らされるはずです。
しかし、これを繰り返すことで「出球を管理する」能力が飛躍的に向上し、狙ったラインに確実に打ち出せるようになります。

【芯で捉える】輪ゴム強制ギプス

パターの「芯(スイートスポット)」で打てているか、音と感触で確認する練習です。
多くのゴルファーは、自分が芯を外していることに気づいていません。

  1. パターのヘッド(スイートスポット)の左右に、輪ゴムを巻く。
  2. 真ん中の「芯」の部分だけ(ボール1個分)を残す。
  3. ボールを打つ。

芯で打てればいつもの澄んだ打感ですが、少しでもズレて輪ゴムに当たると、「ボコッ」という鈍い音がしてボールが転がりません。
ショートパットを外す最大の原因は、芯を外してフェースが当たり負けすることです。
このドリルで、芯を食う感覚を脳と手に焼き付けてください。
芯で捉えた時の「重厚な転がり」を知れば、距離感も自然と安定してきます。

【距離感】目隠しストローク

自分の「脳内のイメージ」と「実際の体の動き」のズレを修正する、脳のアップデート作業です。

  1. ターゲット(壁やカップ)を見て素振りをし、「これくらい」というイメージを決める。
  2. アドレスしたら、目を閉じる
  3. そのまま打つ。
  4. まだ目は開けない。「ショートしたかな?」「オーバーしたかな?」と結果を予想する。
  5. 目を開けて、答え合わせをする。

これを繰り返すことで、「思った通りの強さ」で打てるようになります。
「思ったより強く打ってしまった」「弱かった」という感覚のズレに気づくことが、距離感マスターへの第一歩です。
目からの情報を遮断することで、手の感覚(タッチ)が研ぎ澄まされます。


よくある質問(Q&A)

Q. 毎日何分練習すればいいですか?

A. 時間ではなく「球数」か「回数」で決めるのがおすすめです。

例えば「連続10回入るまで」や「納得いく球が5球出るまで」など、課題を設定してください。
パター練習で最も避けるべきなのは、テレビを見ながらダラダラと打ち続けることです。
これは「集中しないストローク」を体に覚え込ませる行為であり、下手になる練習の典型です。

人間の集中力は長く続きません。
30分ダラダラ打つよりも、真剣に集中して5分(あるいは10球)打つ方が、100倍効果があります。
「今日はいい球が打てたな」という良いイメージを持ったまま練習を終えることが、翌日の自信に繋がります。

Q. カーペットや畳の上じゃダメですか?

A. ダメではありませんが、おすすめはしません。

日本の住宅のカーペットや畳は摩擦が強く、ゴルフ場のグリーンに比べてかなり「重い(遅い)」傾向があります。
重いグリーンで練習し続けると、どうしてもボールを飛ばそうとして「強く打つ(パンチが入る)」癖がつきやすくなります。
また、畳の目やカーペットの毛足の影響で、真っ直ぐ打ってもボールがヨレてしまうことがあります。

できれば2,000円〜3,000円程度のもので十分なので、パター専用のマットを1枚用意することをおすすめします。
専用マットは転がりがスムーズで、自分のミスの傾向がはっきりとわかります。
練習の質が激変するので、投資対効果は非常に高いですよ。


まとめ:パターマットは「使い方」次第でスコアを救う

「パターマットは意味ない」
そう言っている人は、単に使い方が間違っているか、目的がズレているだけです。

  • 入れることより、真っ直ぐ出すことに集中する。
  • 傾斜のないマットで、ジャストタッチを覚える。
  • 自分だけの「基準」を作る場所に変える。

この意識で練習すれば、パターマットはあなたのゴルフを救う最強のパートナーになります。

騙されたと思って、今日から「1円玉ゲート」を試してみてください。
次のラウンドで、「あれ? ショートパットが外れる気がしないぞ」という感覚を味わえるはずです。

さあ、今すぐ部屋の隅にあるパターマットを広げて、ベストスコア更新への第一打を打ちましょう!

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