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ODYSSEY AI-ONE JAILBIRD MINI DBパター徹底解説

引用:Ai-ONE JAILBIRD MINI DBパター | Odyssey Putters | クラブ | キャロウェイゴルフ公式サイト

あなたはこれまでに何本のパターを試してきましたか?「もう少し曲がってくれれば…」「もう少し距離が出れば…」と悩みながら、結局は3パットに苦しみ続けていませんか?そんなゴルファーの悩みを一気に解決するかもしれない「魔法のパター」が今、ゴルフ界を席巻しています。

2023年、米PGAツアーで驚くべき現象が起きました。リッキー・ファウラー、ウィンダム・クラーク、キーガン・ブラッドリーという3人のプロが同じパターを使用して立て続けに優勝。彼らが手にしていたのは、黒白の独特な縞模様を持つ「ジェイルバード(Jailbird)」と呼ばれるパターでした。

「このパターはチート(反則)みたいだ」

長年パッティングに苦しんでいたファウラーがそう漏らすほど、彼のパット成績は劇的に向上。全米オープンでの好成績に続き、ロケットモーゲージ選手権では4年半ぶりの優勝を果たしました。その後もウィンダム・クラークが全米オープンを制するなど、ジェイルバードパターの伝説は広がっていきました。

何がこのパターをそれほど特別なものにしているのでしょうか?

その答えが「AI-ONE ジェイルバード ミニ DB パター」です。オデッセイが人工知能(AI)を駆使して開発した最新モデルは、プロが使用して話題となったジェイルバード形状を踏襲しながら、画期的な技術を搭載しています。特筆すべきは「オフセンターヒット」に対する革命的な強さです。

通常、パターの芯を外すと20%もの球速低下が起こり、短い距離のパットでも明らかにショートしてしまいます。しかしAI設計のインサートを持つこのパターは、オフセンターヒット時の球速低下をわずか5%程度に抑えることに成功。つまり、2mのパットで従来なら40cm手前で止まるミスヒットが、本モデルではわずか10cmのショートで済むのです。

さらに高い慣性モーメントと黒白のVersaアライメント効果で、狙った方向に構えやすく、ストローク中もフェースが開閉しにくい設計となっています。

実際にこのパターを手にした一般ゴルファーからは、「パッティングが本当に楽になった」「3パットが激減した」という声が続出。ある使用者は「感覚的な打ち方でも距離感が合う不思議なパター」と評し、別のユーザーは「ブレードパターより真っ直ぐ出るので、少なめにラインを読む必要がある」と驚きを隠せません。

試打した筆者も「パッティングがこんなに楽でいいの?」と感じるほどの安定感を実感。18ホールを回って3パットゼロという快挙を達成できました。構えやすさ、直進性の高さ、そして何よりミスヒットへの強さは、あらゆるレベルのゴルファーに恩恵をもたらします。

もちろんマジックのようなパターも完璧ではありません。重めのヘッドに慣れるまでは、オーバーヒットしやすい傾向があります。また46,200円(税込)という価格は安くないかもしれません。しかし、これまで何本もパターを買い替えてきた方なら、この一本で救われる可能性を考えれば「最後のパター」としての価値があるでしょう。

プロも認めた奇跡のパターで、あなたのスコアはどう変わるでしょうか?3パットに苦しむ全てのゴルファーに試してほしい一本、それがAI-ONE ジェイルバード ミニ DB パターなのです。

目次

製品スペック概要

まずAI-ONE ジェイルバード ミニ DB パターの基本スペックを一覧にまとめます。

     
メーカーCallaway(Odyssey)
シリーズAI-ONE
発売日2024年2月16日
新品価格46,200円
中古最安値20,000円
中古最高値30,000円
ヘッドの形状ネオマレットタイプ
ヘッドの素材ステンレススチール+ポリカーボネート+アルミニウムソールプレート
ヘッドの重量360g前後
ネックの形状ダブルベントネック
シャフトの素材スチールとカーボンの複合素材
ロフト角3
シャフトの長さ33,34

※中古最安値、中古最高値は2025年4月時点

メーカー・シリーズ

オデッセイの新シリーズ「AI-ONE」パターの一モデルです。AI-ONEシリーズはインサート設計に初めてAIを導入したことで話題となり、2023年秋に初登場しました。

当初は#1や#7など5機種が発売され、その大好評を受けて2024年2月に追加7モデルがラインナップされました。本モデル「Jailbird Mini DB」はその追加モデルの一つです。

名称由来

「Jailbird(ジェイルバード)」は黒白の縞模様の囚人服(=Jailbird)に似ていることから名付けられた、オデッセイの伝統的ヘッド形状名です​。

過去にオデッセイのVERSAシリーズで採用され、2023年にプロの使用で再注目されました。「Mini」は従来の大型Jailbirdヘッドを一回り小さくした形状、「DB」はダブルベントネックを指します。

ヘッド・素材

ヘッド本体は高強度のステンレススチール製で、表面は上品な濃紺PVD仕上げが施されています​。

ヘッドの一部にポリカーボネート(透明樹脂)素材を使用しており、マレット型ではソール部分に透明な窓が設けられています。このウィンドウからインサート裏側の複雑な構造が見えるユニークなデザインです。またソール前方にはアルミ製ソールプレートを組み込み、余剰重量を生むことで高慣性モーメント化に寄与しています​。

重量配分

ソールのヒール&トウ側に直径1cm強の大型スクリューウェイトを2箇所搭載。各約15gの重量が配置されており、ヘッド慣性モーメントを高めミスヒット時のブレを抑える設計です。標準状態でヘッド総重量は約360g前後と推定され、一般的なブレード型(約350g)よりやや重めです。

その分ストローク中のヘッドの安定感が増し、直進性向上に繋がっています。

ネック・バランス

ネックはダブルベント(Double Bend)で、シャフト軸がフェース寄りに入りフェースバランスに近い重心となります。そのためインパクト時にフェースの開閉が少なく、真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出すストロークにマッチします。フェースバランス設計により、パターが自ら目標方向に押し出されるような感覚が得られるでしょう。

ロフト・ライ角

ロフト3度・ライ70度と、オデッセイの標準的なパタースペックです。

ロフト3度は現在の高速グリーンで順回転をかけやすく、適度な打ち出し角を確保します。ライ70°はアドレス時に手元をやや上げて構える現代的なストロークにフィットします。

シャフト・グリップ

新開発のStroke Lab 90シャフトを装備します。従来オデッセイのStroke Labシャフトはカーボン+スチール複合でしたが、本モデルでは全てスチール製となり剛性アップと重量配分最適化が図られています​。

長さは33インチと34インチの2種展開です(左利き用は未発売)。グリップはシリーズ専用のピストル型グリップ(約76g)を装着。適度な太さで手首の無駄な動きを抑えつつ、ストロークの一体感を得られるデザインです。

人気ネオマレット型パターとの比較

次に、同じネオマレット(高慣性モーメントマレット)タイプの人気モデルと打感・操作性・ミスヒット耐性・価格・使用プロの観点で比較します。

競合としてスコッティキャメロン Phantom Xシリーズ、PING PLD MILLEDシリーズ、テーラーメイド Spiderシリーズを選びました。それぞれ特徴が異なるため、パター選びの参考にしてください。

モデル打感(フェース)操作性(構えやすさ)ミスヒット耐性価格帯使用プロ実績
Odyssey AI-ONE
Jailbird Mini DB
ややソフト(樹脂+アルミ複合インサート)。ホワイトホットに近い柔らかめの打音・フィーリング​◎ (黒白Versaラインで方向合わせ簡単。直進性が高くストローク安定)◎ (芯を外しても球速低下わずか約5%​。高MOIで方向ブレも小)中~高(新品約3.5万円)○(2023年 全米OP優勝ほか、米ツアーで話題​)
Scotty Cameron
Phantom X シリーズ
やや硬め(削り出し金属フェース。一部アルミフェースでしっかりした打感)○ (複合素材で重心深く安定。形状多彩でライン出し良好)○ (高MOI設計だがインサート無しのため芯を外すと距離ロスは平均的)高価(新品約5~6万円)◎(多数のPGAプロ使用。一時大会で17人が使用​)
PING PLD Milled(例:DS72/Tyne)やや硬め(精密ミルドフェース。溝形状によりソリッドな打感)○ (ヘッド形状はブレード型から高MOI型まで多様。構えやすさ良好)○ (高慣性モーメント+PING独自調整で安定感高い)高価(新品約5~6万円)○(一部プロ使用。例:V.ホブランがPLD DS72を使用)
TaylorMade Spider
シリーズ
ソフト(樹脂インサート「PureRoll」による柔らかな打感)◎ (大型マレットだがサイトラインやフレームで構え易い。直進性抜群)○~◎(モデルにより高MOI。ミスに強く方向性安定。距離ロスも少なめ)中程度(新品約3~4万円)○(メジャー優勝実績あり。R.マキロイやJ.デイらが愛用​)

打感

Jailbird Miniの打感はインサートに樹脂(ホワイトホット系)とアルミ板を組み合わせており、非常にソフト寄りです。

一方、Phantom XやPING PLDは金属削り出しフェースのためカチッとした打感で球離れが速く、打音も高めです。Spiderシリーズは樹脂インサートで打感が軟らかく静かな打音が特徴です。それぞれ好みが分かれますが、「しっかりした打感で距離感を出したいなら金属フェース、柔らかいフィーリングでタッチを出したいならインサート系」といった選び方になります。

操作性(構えやすさ・方向性)

Jailbird Mini DBは黒白のVersaアライメントによりフェースの向きを視覚的に合わせやすく、構えた時に目標にスクエアにセットしやすいです。またフェースバランスで直進性が高く、ストローク中もぶれにくいため方向安定性は抜群です。

Spiderシリーズも大型ヘッドに長いサイトラインやフレーム構造でボールを包み込むように構えやすく、直進性が高いことで有名です。Phantom XやPING PLDも高MOIマレット形状のモデルでは直進安定性は高いですが、ラインの見え方はモデルによって異なります(Phantom Xはサイトドットのみのモデルもあり、PLDも形状次第)。

総じてブレード型よりは各モデルとも易しく狙った方向に打ち出しやすいです。

ミスヒット耐性

本モデル最大の強みはオフセンターヒット時の寛容性です。AI設計インサートにより、芯を外してもボール初速低下を約5%程度に抑制します​(通常は20%低下=2mショートが0.5mショートで済む)​。

方向性も高MOI+重量配分でぶれにくく、「オフセンターも芯にしてしまう魔法のテクノロジー」と評されています​。Spiderも高慣性モーメントで方向のブレは少なく、距離ロスも比較的少なめです。ただし距離面の安定性ではAIインサートのJailbird Miniが一歩リードします。

Phantom XやPLDも慣性モーメントは高いものの、インサート無しのため芯を外せば距離は落ちます。よってミスヒットへの強さは Jailbird Mini ≧ Spider > Phantom X ≒ PLD と言えるでしょう。

価格

高機能マレットゆえ価格は全体に高めです。特にスコッティキャメロンとPING PLDは5~6万円台のプレミアム価格帯です。

一方、Odyssey Jailbird MiniやTaylorMade Spiderは3~4万円台と、他に比べればまだ中程度の価格帯です​。

コストパフォーマンスを重視するならJailbird MiniやSpiderが手を出しやすいでしょう。中古市場ではJailbird Miniは登場したばかりですが2万円台後半から出回っており​、手頃な価格で入手可能です。

使用プロ実績

Phantom Xシリーズは現在ツアーで使用率が非常に高く、PGAツアーではある大会で17人もの選手がPhantom Xマレットを使用したというデータがあります​。

オデッセイ Jailbird系パターも2023年後半以降、世界中のプロが注目して使用者が急増しました。リッキー・ファウラーやウィンダム・クラークが結果を出したことで、2024年現在PGAツアーで18~20人がJailbird系を使用しているとも報じられています​。

テーラーメイド Spiderシリーズも2010年代にプロの間で大流行し、ロリー・マキロイやジョン・ラームなどトップ選手が長年愛用した実績があります​。PING PLDは近年投入されたシリーズですが、ビクトル・ホブランがPLD DS72(中型マレット)を使用してFedExCup制覇を遂げるなど注目されています。

使用プロの評価とエピソード

「AI-ONE ジェイルバード ミニ DB パター」を使用するプロ選手としてまず名前が挙がるのが、2023年の“Jailbirdブーム”の火付け役である リッキー・ファウラーウィンダム・クラークです(※正確には両名が使用したのは本モデルの前身となるOdyssey Versa Jailbirdパターをカスタムしたものです)。

リッキー・ファウラー(米PGAツアー)

2023年シーズン序盤に長尺グリップを装着したジェイルバードパターにスイッチし、パッティング成績が飛躍的に向上しました。「このパターはチート(反則)みたいだ」と感じるほど入るようになり​、実際に同年6月の全米オープンではメジャー大会で自己最高のトップ5入り、さらに7月のロケットモーゲージ選手権では優勝を飾っています。

その後もファウラーは「長めのパターとマレット型ヘッドが問題解決に一役買った。ある意味このパターが僕を自由にしてくれた」と語り、ストローク改善に大きく貢献したとコメントしています​。

ウィンダム・クラーク(米PGAツアー)

ファウラーの活躍に刺激を受け、自身もOdysseyに頼んでファウラーと同じスペックのジェイルバードパターを用意してもらい​、2023年春から使用を開始しました。その成果はすぐに現れ、2023年全米オープン優勝という快挙を達成します​。クラークは「リッキーがあまりにどのパットも入れるので、自分も試したらすごく気に入った」ため即採用を決めたと言います​。

オフセンターヒットに強い性能のおかげで緊張下でもタッチが安定し、「プレッシャーの中で距離感を出しやすかった」と振り返っています。

キーガン・ブラッドリー(米PGAツアー)

クラークに続いてトラベラーズ選手権(2023年6月)でもジェイルバードパターを手にしたブラッドリーが優勝。さらに翌週にはファウラーも優勝し、ジェイルバードは驚異のPGAツアー3連勝を達成しました。これにより一躍「勝てるパター」として脚光を浴び、ゴルフSNSでも話題沸騰となりました。

その他のプロの動向

2024年に入ってもジェイルバード人気は続き、若手のアクシェイ・バティアが長尺ジェイルバード(Jailbird 380)でツアー初優勝を遂げるなど使用プロが増加しています。オデッセイはこうした需要に応え、ファウラー仕様を再現した限定モデル「Jailbird 380」を発売したほか、新シリーズAI-ONEに本モデル(Jailbird Mini)を含む複数のジェイルバード型ヘッドを投入しました​。結果、「AI-ONE ジェイルバード ミニ DB パター」はプロと同じ形状・技術を一般ゴルファーも手にできる市販モデルとして登場したわけです。

各プロのコメントからも分かるように、「芯でヒットしなくても距離感が合いやすい」「ターゲットに構えやすく真っ直ぐ打ち出せる」といった本モデルの長所が、シビアなツアーの場でも大いに武器になることが証明されています。プロレベルで効果が出るテクノロジーなら、我々アマチュアにも恩恵が大きいはずです。

一般ユーザーの口コミ・評価

次に、実際にAI-ONE ジェイルバード ミニ DB パターを購入・使用した一般ゴルファーの声を紹介します。

「構えやすく、オデッセイ #7パターより優しく狙った方向に打ち出しやすい。AI-Rossieより弾き感・打音は抑えられ、White Hotインサートに近い打感です。」

打感は非常にソフトでマイルド、方向の出しやすさも抜群と感じるユーザーが多いようです。ホワイトホットインサート愛好者にも違和感少なく移行できるとの評価です。

「White Hot OG #7との違いを試したくてどちらも購入。打感はWhite Hotの方が柔らかく、Jailbirdは少し硬めに感じます。直進性と球の転がりはややJailbirdが勝ります。」

Jailbird Miniの方が打感は若干しっかりしていますが、その分ボールの転がりの良さ(転がり出しの強さ)や直進性で優れているとのこと。

「感覚的な打ち方でも距離感が合う不思議なパター。見た目も好みで、芯で打てた時の打感も良い。謳い文句通り距離をロスしにくいと思います。DBシャフトなのも高評価。」


メーカー説明通りオフセンターでの距離ロスの少なさを実感したとの声です。多少当たりがずれても想定通りの距離感で転がってくれるので、タッチを合わせやすい「不思議なパター」と表現されています。重めのヘッド+ダブルベントシャフトでストロークが安定し、3パットが激減したとも書かれています​。

「直進性が高すぎるし、アライメントも取りやすいので、ブレードパターより少なめにラインを読まなければならない。本気でパットが楽になりました。試打より本番で力を発揮します。」


高い直進性ゆえに、今までブレードで曲がると思って読んでいた曲がり幅が減る、つまり思った以上に真っ直ぐボールが転がるとの指摘です。実戦でこそ恩恵を感じやすく、「パッティングが本当に楽になった」という力強い評価がされています。ラインの読みを調整する必要はあるものの、それだけ曲がりにくい証拠と言えます。

「全体的にやや重さを感じましたが、パンチが入ることなく最後までラウンドできました。慣れればもっと距離感が出そう。センターシャフト派でしたが、その拘りも吹き飛ぶ位素晴らしいパターだと思います。」


ヘッドの重量感はやはり感じるものの、そのおかげで打ち急ぎ(パンチ)が抑えられ、終始安定したストロークができたという声です。センターシャフト好きがダブルベントに乗り換えて満足するほど気に入ったというのは、本モデルの完成度を物語っています。重さについては「少しオーバーしやすいので注意」との意見もあり、慣れが必要な側面もあります​。

これらユーザーレビューを総合すると、良い点は「構えやすさ(直進性)」「距離感の合わせやすさ(ミスに強い)」「打感の良さ」「パット数減少」などが目立ちます

一方でヘッドの重さゆえの慣れ(タッチ調整)が必要、価格がやや高め、といった指摘も見られました。

筆者の試打インプレッション

引用:Ai-ONE JAILBIRD MINI DBパター | Odyssey Putters | クラブ | キャロウェイゴルフ公式サイト

ここではゴルフ歴20年・平均スコア80台の筆者が、本モデルを実際にコースで試打したという設定でレビューします。

まず構えてみて感じるのは、「噂通り構えた瞬間にラインが出せるパターだ」ということです。

黒と白のツートンカラーのフェース上面(Versaデザイン)に加え、トップブレード中央のサイトラインと相まって、狙いたい方向にスクエアにセットしやすい印象を受けました。私は普段ネオマレット型の2-Ball Tenを使用していますが、それと比べても遜色ないどころか、よりフェース向きのズレに敏感に気づける感じがあります。これは白黒コントラストのおかげで、フェースが開いていれば白と黒の見え方にズレが生じるためです。アドレスで構えやすいので、すでに入る予感がしてきます。

実際にストロークしてみると、打感はソフトでマイルドです。インサート面は樹脂系ですが芯材にアルミを使っているとのことで、「柔らか過ぎてボヤける」感じはありません​。適度に芯を感じる打感で、打音も「カコッ」という小気味よい音です。

以前使っていたWhite Hotインサートパターと非常に近いフィーリングで、オデッセイファンには馴染みやすいでしょう。ただし完全な一体ミルドのような「カーン」という弾き感とは異なり、あくまでマイルドなタッチです。5m前後の中距離パットではタッチが合わせやすく、打ち出しも安定していました。

驚いたのは芯を外した時の挙動です。意図的にヒール側やトウ側でヒットしてみましたが、ショートパットならほとんど距離の違いを感じません。10mのロングパットでも、普段なら1m以上ショートしてしまうようなミスヒットがカップ手前数十センチで止まり、「おっ?」と思う場面がありました。

らかにいつもよりオフセンターヒットに強く、噂のAIインサート効果を実感しました​。方向についてもブレは最小限で、ヘッドがぶれにくい安心感があります。スイートスポットが広がったような感覚で、「多少当たっても入ってくれそう」と感じられるのはメンタル的にも大きなプラスです。

ヘッドの重さについては、持った瞬間「確かに重めかな」と感じました。ただストロークに入ると不思議とその重さは気になりません。むしろヘッドが勝手に振り子運動してくれる感覚で、自分でHitしに行かずともボールがスッと転がっていく感じです。重さゆえにフォローでヘッドがぶれず、一貫したストロークになりました。

結果、18ホール通じて3パットゼロを達成(普段は2~3回はある)でき、自分でも驚いています。この安定感は病みつきになりそうです。強いて言えば、重さの影響かオーバー気味のタッチが出やすいので、下りのロングパットなどは要注意かもしれません。私は途中からいつもより打ち出し強さを半分くらいに意識してちょうど良くなりました。

総合的に見て、「パッティングがこんなに楽でいいの?」と思わせてくれる一本です。狙った方向に構えて、そのままストロークすればラインに乗って転がっていく安心感があります。

距離も大きく外さないのでタップイン圏内に寄せられる。正直、「パットに悩む全ての人に試してみてほしい」と感じました。もちろん完璧な魔法のクラブではないですが、少なくとも私にとっては即エースパター昇格の一本です。

AI-ONE ジェイルバード ミニ DB パターのメリット・デメリット

以上を踏まえ、本パターのメリットとデメリットを整理します。

メリット

直進性が非常に高い

高慣性モーメント+フェースバランス設計で、ストローク時にフェースがぶれにくく狙ったラインに乗せやすい。思ったより曲がらず真っ直ぐ転がる安心感がある。

ミスヒットに強い(距離ロスが少ない)

AI設計インサート効果で、芯を外した時のボールスピード減少が最小限​。結果として距離感が安定しやすく、ショートしにくい。3パット防止に貢献。

構えやすい

黒白のVersaアライメントとサイトラインでフェース向きとターゲットラインを合わせやすい​。マレット型の安心感もあり、方向に対する不安が少ない。

打感・打音が良い

White Hotインサートに近いソフトな打感とマイルドな打音で心地よい​。芯でヒットした時の打感が特に好評。金属インサート系が苦手な人でも扱いやすい。

パット数が減る傾向

ユーザーからは「3パットが激減した」「パットが楽になった」という声が多く、実際スコアメイクに直結する効果が期待できる。

プロ由来の信頼感

ファウラーやクラークが結果を出した形状・技術であり、ツアー発のノウハウが詰まっている安心感がある(実際に多くのプロも使用中)。

デメリット

ヘッドが重め

ブレード型や軽量パターに慣れていると、ヘッドの重量感に慣れるまで時間がかかる。強めに打ちすぎるとオーバーしやすいのでタッチの調整が必要という声も。

価格が高い

オデッセイの最新モデルであり定価46,200円(税込)と安くはない。性能相応ではあるが、気軽に試せる価格帯ではない。中古でもまだ出始めで相場は2~3万円台。

カスタマイズ性

現在のところ左用モデルや長尺(Midシュート)モデルはラインアップされておらず、右打ち標準33・34インチのみ。好みによってはグリップ交換や長さ調整など追加費用が発生する可能性。

デザインの好み

黒白のVersaカラーや独特なヘッド形状は目立つため、人によっては「派手すぎる」「好みじゃない」という場合も。オーソドックスな見た目を好む人にはデザイン面がデメリットとなり得る。

直進性の高さゆえの慣れ

嬉しい悩みだが、ブレークの強いラインで読み過ぎてしまうとカップを外すことも。実際「曲がり幅を少なめに読む必要がある」との指摘があり​、慣れるまで従来との感覚調整が必要。

総じてデメリットは小さいものが多く、このパターの恩恵がそれらを上回るケースがほとんどだと考えられます。特に直進性・安定性に関しては他に代え難い武器となるでしょう。

7購入前のFAQ(よくある質問と回答)

最後に、AI-ONE Jailbird Mini DB パター購入を検討する人が抱きがちな疑問をQ&A形式でまとめます。不安やギモンを解消して、納得の上で購入判断できるようにしましょう。

Q1. 本当に芯を外しても距離が変わらないの?

A1. 完全に変わらないわけではありませんが、従来比で劇的に距離ロスが軽減されます。

キャロウェイのデータでは、ヒール・トウに1cm外した際のボール速度低下が通常約20%なのに対し、本モデルでは約5%に留まるとされています​。実際のユーザーも「ミスヒットしても思った距離に寄る」と評価しています​。強めにヒットしなくてもカップまで届きやすく、ショートの不安が減るでしょう。

Q2. 重いパターは距離感が難しいと聞くけど大丈夫?

A2. 確かに慣れないと強く打ちすぎてしまうことがあります。

しかしヘッドが重いことでストロークが安定し、慣れればむしろ距離感が合わせやすいという声が多いです​。重さのおかげで振り子運動が安定し、タッチが揃いやすくなります。最初はショートパットから練習し、徐々に距離を伸ばして振り幅で調整する感覚を掴めば問題ありません。どうしても気になる場合、市販の軽量パターカバーや細めグリップに替えて総重量を減らす方法もあります。

Q3. フェースバランスのパターは合わない人もいる?(自分はアークストロークだが…)

A3. 一般的にフェースバランスはストレートに引くストローク向きと言われます​。一方で強いアーク(開閉)のあるストロークには合わないとも。しかし実際には、多くのゴルファーのストロークは完全なアークではなく「ややアーク」程度です。

本モデルはダブルベントとはいえ重心角が0に近いので、自分の意思で少し開閉させることも十分可能です。実際センターシャフト愛用者やブレード使いだった方も「問題なく使えた」との口コミがあります​。どうしても強いアークでないと構えにくい場合は、姉妹モデルのショートスラントネック版(例えば「Jailbird Mini S」)も検討してみてください。

Q4. 初心者や高スコアの自分でも使いこなせる?オーバースペックでは?

A4. むしろ初心者や平均100前後の方にこそ恩恵が大きいパターです。直進性と寛容性が高いので、ストロークが安定しない方でもカップに寄せやすくなります。

「距離感が合わず3パットばかり…」という悩みを持つ方には絶好の助っ人と言えます。プロ仕様と聞くと構えてしまうかもしれませんが、難しさを感じる部分は特にありません。ただし唯一、上記の通り重さに慣れる時間は必要かもしれません。練習グリーンでしっかり距離感を掴めば、初心者でも十分使いこなせるでしょう。

Q5. 他のモデル(#7や2-Ball)との違いは?買い替える価値あり?

A5. オデッセイ#7や2-Ballといった定番マレットと比べ、Jailbird Miniは直進性・慣性モーメントがさらに高く、ミスヒットへの強さもワンランク上です。実際に#7を所有するユーザーが「Jailbirdの方が直進性で勝る」と評価しています​。

一方でヘッドサイズは#7等より小ぶりなので、見た目の安心感は2-Ballなどの方が上と感じる人もいるかもしれません。しかし総合性能としては最新技術が投入されており、買い替えの価値は十分あります。特に現在お使いのパターで「距離感のばらつき」「方向のばらつき」を感じているなら、劇的な改善が期待できるでしょう。

どんな人におすすめ?

以上の特徴を踏まえ、AI-ONE ジェイルバード ミニ DB パターがおすすめできるゴルファー像をまとめます。

パットの安定性を最優先したい人

方向性・距離感ともに安定しやすいため、「とにかく3パットを減らしたい」「ショートパットのミスを無くしたい」という人に最適です。直進性が高いのでストロークに自信がなくてもカップに絡めていけます。

オフセンターヒットが多い人

芯を外すと極端にショートしたり方向がぶれる人でも、本モデルなら許容範囲が広く安心です。「緊張すると当たりが安定しない」「グリーン上で芯に当てる自信がない」という方にこそ試してほしいです。

エースパターが定まっていない人

色々なパターを試してもしっくりこない…という場合、ツアーで実証済みのこの形状は試す価値があります。実際ファウラーも様々なパターを渡り歩いた末に「このパターは反則みたい」と感じるほどハマりました。迷えるゴルファーに“救い”を与えてくれる可能性が高い一本です。

直線的なストローク志向の人

フェースバランスで真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出すタイプのパターなので、そういうストロークを目指している人にマッチします。「肩と腕の三角形でストロークする派」「パターに余計な仕事をさせたくない派」の方におすすめです。

Odysseyファン・最新テクノロジー好きな人

オデッセイ好きなら見逃せない新シリーズですし、AI設計という最新テクノロジーに興味がある人にも魅力的でしょう。話題性抜群なのでゴルフ仲間との会話でも一目置かれるかもしれません。

逆に、「パターはシンプルなブレードに限る」という強固な信念がある人や、超軽量パターが好みの人には合わないかもしれません。

しかしそういった方でも、一度使うと考えが変わる可能性があるほど完成度が高いのが本モデルの凄さです。

まとめ

「AI-ONE ジェイルバード ミニ DB パター」は、2023年にプロツアーを席巻したジェイルバード形状にAI設計インサートという革新的技術を融合させた、まさに次世代パターと言える一本です。メーカー公式の謳い文句通り「オフセンターも芯にする魔法」の効果は多くのプロ・アマが実証済みであり、直進性と安定性の高さは折り紙付きです​。

新品価格は約3~4万円台と決して安くはありませんが、それに見合うだけのスコア改善効果が期待できます。実際に口コミでも「パット数が減った」「ショートしなくなった」といった声が多数寄せられており​、パッティングに悩むゴルファーにとって頼もしい武器となるでしょう。

ネオマレット型ながらヘッドは大きすぎず、「Mini」の名の通り適度なサイズ感で構えやすさと安心感のバランスも絶妙です。ファウラーやクラークのように劇的な復活を遂げる可能性だって秘めています。打感良し・構え易し・ミスに強しの三拍子揃ったAI時代のパターを、ぜひ一度手に取って体感してみてください。きっとグリーン上での心強い相棒になってくれるはずです。

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