
「最高の打感と方向安定性が欲しい」「パッティングの不安を解消したい」そんなゴルファーに朗報です。PING社の最高級削り出しパターライン「PLD」の傑作モデル「DS72」が、ついに日本でも正式発売されました。このパターが特別な理由は、単なる新製品ではなく「すでにツアーで結果を出し続けている実力派」だという点にあります。
北米で2022年から使用され、ビクトル・ホブランド選手のフェデックスカップ制覇に貢献した実績。そして2023年夏、渋野日向子プロが全英女子オープンで3位に入った際に使用していたことで日本でも注目度が急上昇。2024年3月の国内正式発売を前に、すでに品薄状態が続いていました。
何がこのパターをそこまで特別にしているのでしょうか?
その秘密は「ミッドマレット型」という絶妙なバランス設計にあります。ブレード型の構えやすさと大型マレットの安定性を高次元で融合。365gの重量級ヘッドをヒール・トゥに配分し、ミスヒット時の方向ブレを最小限に抑えます。さらに303ステンレス鋼を4時間以上かけて精密削り出しし、独自の「ディープAMP溝」がソフトな打感と正確な転がりを実現。「真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出す」ストロークとの相性は抜群です。
実際のユーザーからは「打感、打音、振り心地、距離感、方向性のすべてにおいて最高のパター。今まで色々なパターを使ってきたが、やっと巡り会えたという感じ」「芯を外しても外した方向にしか行かない安心感がある」と絶賛の声が寄せられています。
オンラインユーザー評価では驚異の平均4.8/5.0(34件)を記録。同クラスのスコッティ・キャメロンやオデッセイ高級モデルと並ぶ性能を持ちながら、価格は新品66,000円(税込)、中古なら2.5万円〜4万円台とコストパフォーマンスも魅力です。
この記事では、そんなPLD DS72の特徴・スペックから、使用プロ情報、実際のユーザー評価、競合モデルとの比較、さらに購入前の疑問を解消するQ&Aまで、あらゆる角度から徹底解説します。パター選びに迷っているなら、この一本で悩みが解消するかもしれません。
製品概要・スペック
まず、ピン「PLD DS72」パターの基本スペックを以下の表にまとめます。メーカー公式発表値や国内発売情報をもとに整理しました。
メーカー | PING(ピン) |
---|---|
シリーズ | PLD(Putting Lab Design)ミルドパターシリーズ |
発売日 | 2022年4月22日 |
新品価格 | 66,000円 |
中古最安値 | 25,000円 |
中古最高値 | 50,000円 |
ヘッドの形状 | マレットタイプ |
ヘッドの素材 | 303ステンレススチール削り出し |
ヘッドの重量 | 365g |
ネックの形状 | ダブルベントネック |
シャフトの素材 | スチール |
ロフト角 | 3 |
シャフトの長さ | 31~36 |
※中古最安値、中古最高値は2025年4月時点
シリーズ解説
PLDシリーズの名前は「Putting Lab Design(パッティング・ラボ・デザイン)」の頭文字に由来し、ピン本社のパター研究開発部門がトッププロのデータを分析して設計したパターラインです。
303ステンレス鋼を鍛造し、4時間以上かけて1本ずつ精密削り出し加工された高品質ヘッドが特徴で、削り出しの精度はスコッティ・キャメロンやベティナルディと同等の非常にタイトな公差を実現しています。
価格は国内定価66,000円(税込)と高価ですが、これは他社の一流削り出しパター(スコッティ・キャメロンのニューポートやオデッセイ・トゥーロンシリーズ等)とほぼ同等のレンジです。
特徴①:ツアープロが求めた設計と使用プロ情報
ピン PLD DS72パター最大の特徴は、「ツアー実証済みの形状」であることです。開発段階からPING契約ツアープロの意見が取り入れられ、実際にプロトタイプがツアーで使用されてきました。そのバックグラウンドもあり、トッププロの使用率が非常に高いモデルとして知られています。
ビクトル・ホブランド(Viktor Hovland)
このパターの共同開発者とも言えるトッププロです。ホブランド選手は長年ピンのDS72プロトタイプを愛用し、フェデックスカップ制覇やツアー選手権優勝など数々の勝利を挙げました。ピン公式も「ホブランドお気に入りのデザインで、彼との協働で設計されたモデル」だと紹介しています。2023年秋に一時このパターから別モデルにスイッチしましたが、それまで約6年間エースパターとして使用していた事実が、DS72の性能を物語っています。
渋野日向子プロ
日本の女子プロゴルファーである渋野プロも、2023年夏からPLD DS72を使用し始めました。全英女子オープン(AIG女子オープン)で3位に入った際にこのパターを使ったことで日本でも話題となり、その直後から国内でも品薄になるほど注目度が急上昇しました。渋野プロは以前ピンのANSERタイプを使用していましたが、転がりの安定性向上を求めてDS72に切り替えたと言われています。
トニー・フィナウ
米PGAツアーのピン契約プロ。フィナウ選手自身はDS72ではなく同じPLDシリーズのANSER 2Dを使用して優勝していますが、PLDシリーズ全体の信頼性を高める結果を残しました。フィナウやホブランドが相次いでツアー優勝したことで、「プロがこぞって使うパター」として発売当初から注目された経緯があります。
堀川未来夢プロ
日本男子ツアーのピン契約プロ。2022年の日本プロゴルフ選手権でPLD DS72を使用して優勝しており、国内男子ツアーでも結果を残しています。
こうした実績から、ピン契約プロの中でDS72の使用率は非常に高く、発売当初の2022年には「契約プロ使用率ナンバーワン」という声もあったほどです(実際、多くのPINGプロがANSER型からDS72型にスイッチしていた時期がありました)。以上のように、一流プロがお墨付きを与えた形状と性能を備えている点が、DS72最大のアピールポイントです。
特徴②:ミッドマレット型ヘッドの構造と安定性
PLD DS72は形状カテゴリで言えば「ミッドマレット型」に属します。ブレード(ピンタイプ)と大型ネオマレットの中間にあたる中型ヘッドで、安定性と構えやすさのバランスに優れています。
ヘッド形状
半円形に近いマレットヘッドの後方にヒール・トゥ側の張り出し(バラスト)を設けたデザインです。丸みを帯びつつも直線的な要素も持ち合わせ、「クリーンな直線と平行線で構えやすい形状」と評価されています。バックフェースにはボール1個分の幅のくぼみ(キャビティ)があり、ボールを囲むようにフレーミングできるためセットアップ時の方向合わせが直感的です。
ネックとフェースバランス
標準ネックはダブルベントが採用されています。シャフトが途中で二回曲がった形状でフェースバランス(フェースが上を向くバランスポイント)を実現し、ストローク中にフェースの開閉が起きにくくなっています。このためストレートにストロークするタイプのゴルファーにマッチし、いわゆる「真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出す」ストロークで安定した方向性を発揮します。実際、ユーザーからも「真っ直ぐ引いて真っ直ぐ打つことができれば方向性は抜群」という声が上がっています。
重量配分と慣性モーメント
365gという重めのヘッド重量をヒール・トゥに配分することで、慣性モーメントを高めミスヒット時のブレを軽減しています。ブレード型と比べ芯を外した際の方向性維持に優れ、「芯を外しても外した方向にしか行かない安心感がある」との評価もあります。一方でネオマレットほど極端に大きなヘッドではないため、構えたときに違和感が少なく操作性も損なわれていない点が、中上級者にも好まれる理由です。
打感・フェース面
フェース面には新開発の「ディープAMP溝(Aggressive Milling Pattern)」が刻まれており、打感と打音の最適化が図られています。深めの溝によってインパクト時の接触面積を減らし、ソリッドすぎないソフトな打感を実現します。その一方でボール初速のバラツキを抑える工夫もされており、「それほど硬い感じはせず非常に良い打感」というユーザーの声が多いです。実際に打った人からは「打感柔らかく方向性が良い」「打音・振り心地・距離感すべて最高」といった評価が寄せられています。※後述のQ&Aで打感について詳しく触れます。
以上のように、DS72は安定感と構えやすさを高次元で両立したパターと言えます。ブレード型の操作性と大型マレットの許容性の「いいとこ取り」を狙った設計であり、プロからアマチュアまで幅広い支持を集めています。
実際の使用者による評価・口コミ
では、実際にPLD DS72パターを使用したゴルファーからはどのような評価が寄せられているのでしょうか。ユーザーの口コミや長期使用レビューをまとめます。
「方向性が抜群」
あるユーザーは試打段階で「かなり重めに感じたが方向性は良さそうだったので購入を決定。昨年8月に購入してからエースパターとして使用しているが、打感が柔らかく方向性が良い」とコメントしています。フェースバランス設計ゆえに、自分のストロークさえ安定していれば常に狙った方向に打ち出せる安心感があるようです。
重量について
「ヘッドが重く感じる」という意見も一部あります。しかしながら「重いおかげでヘッドがぶれず安心して振れる」「距離感もすぐ慣れた」という声が多く、重さがネガティブに評価されることは少ないようです。実際、とある上級者は別の愛用パター(約360gのマレット)と併用テストし、「長いパットのタッチも違和感なく、2~5mのパットが何本も入った」と驚きをもって報告しています。重さによる安定感が中短距離パット成功率向上に寄与した好例と言えるでしょう。
打感・打音
「ソリッド過ぎず柔らかすぎず絶妙」「芯でヒットした時の感触がたまらない」といったポジティブな感想が目立ちます。ピンの従来パター(insert無し)では打感が硬いと感じる人もいましたが、PLD DS72では深いミーリング溝のおかげで「硬すぎない打感」に仕上がっています。一方でインサートタイプ(オデッセイのホワイトホットなど)に比べるとカチッとした打音・手応えがあり、「しっかりヒットした感じが欲しい人には丁度良いフィーリング」と評価されています。
構えやすさ
「構えたときにピンタイプ(ブレード型)よりもしっくりくる」という声があります。特に、ブレード型を長年使ってきたが最近引っかけが出始めたため初めてマレット型に変えてみたところ、「素直にヘッドが出て行ってくれる感じで安心できる」というユーザーもいます。サイトライン(ガイドライン)はシンプルな一本線のみですが、それがかえって余計な情報がなく狙いやすいと感じる人も多いようです。
総合評価
ゴルフダイジェスト・オンラインのギアカタログではユーザー評価平均4.8/5.0(34件)という非常に高いスコアを記録しています。
具体的なコメントでも「打感、打音、振り心地、距離感、方向性の全てにおいて最高のパター。今まで色々なパターを使ってきたが、やっと巡り会えたという感じ」と絶賛する声が見られ、満足度の高さがうかがえます。
ただし、「たまに構えにくく感じることもある」という意見も一部にはあります。これはおそらくブレード型に慣れたゴルファーがマレット型特有の後方ボリュームに違和感を持つケースですが、「先入観さえ捨てればすぐ慣れる」という意見も付け加えられていました。
全体として、実ユーザーからのフィードバックは好意的なものが大半です。特に方向安定性と打感に満足する声が多く、「パター迷子の人にぜひ試してほしい」といった推奨コメントも見られました。重さや形状に関する感じ方は人それぞれですが、一度使いこなすと手放せなくなる魅力があるパターと言えそうです。
他社の同系統パターとの比較
続いて、Ping PLD DS72と形状やコンセプトが近い他社製パターとの比較です。ミッドサイズのマレット型でフェースバランス設計のパターは各メーカーから発売されていますが、その中でも代表的なモデルと性能・価格を比較してみましょう。
オデッセイ Tri-Hot 5K Rossie S
オデッセイの高級ミルドシリーズ「Tri-Hot 5K」の小型マレット代表格です。オデッセイ伝統のロッシー(半月形)形状をベースに、ステンレス削り出し+タングステンで慣性モーメントを高めたモデルで、価格は新品で約60,000円前後。性能面では2024年のマレット型パター比較テストで総合2位になるなど高評価を得ています。
Tri-Hot 5K Rossieはややトゥハング(フェースが少し開きやすい設計)ですが、フェースバランスの「Rossie S」もラインナップされており、ストレートストローク派にはRossie SがDS72の競合と言えるでしょう。インサート(White Hotインサート)を装備しているため打感はDS72よりも柔らかく静かです。
一方で芯を外した際の寛容性や直進性はどちらも高く、「5フィートから20フィートまで全距離でトップクラスに安定」というテスト結果が報告されています。
スコッティ・キャメロン Phantom X 5/6
スコッティ・キャメロンのPhantom Xシリーズは近代的マレットの代表です。中でも5や6番は小ぶり~中型のマレットで、モデルによってはフェースバランスに近いセッティングがあります。価格帯は新品で70,000円前後とDS72よりやや高め。
複合素材構造(303ステンレス+6061アルミなど)により高MOI化を図っています。構えたときのシャープさや削り出しの精密さではPing PLDと双璧で、「スコッティの方が打感がソフト、PLDの方がややしっかりした打感」と感じるゴルファーもいるようです。
直進性や安定感はどちらも申し分ないレベルですが、サイトラインの有無やデザインの好みで選ぶ部分も大きいでしょう。Phantom Xは派手な見た目のモデルも多いのに対し、PLD DS72はクラシックな落ち着いた外観なので、好みに応じて選択できます。
テーラーメイド Spider GT/Spider Mini
テーラーメイドのSpiderシリーズにも、DS72と近いサイズ感のモデルがあります。Spider GTは近代的な高MOIマレットですが、#3モデルなどは中型でフェースバランス設計になっています。価格は新品で40,000円前後。
Spiderはアルミニウムボディ+スチールフレームという構造で慣性モーメントはDS72以上に高いですが、ヘッドが大きく全体重量も重めです。操作性ではDS72、寛容性ではSpider GTといった棲み分けになります。
またSpider Mini(2018年頃発売)はブレード寄りの小型マレットで、こちらも直進性と操作性のバランスがDS72に近いモデルでした。ただしSpiderシリーズは打感が独特の柔らかめ(PureRollインサートによる弾くような感触)なので、打感重視派はPLD DS72のソリッドさを好む傾向があります。
ピン他モデルとの比較
同じPING社内で比較すると、PLD DS72と対照的なのはANSER系(ブレード型)やTyne系(ネオマレット型)でしょう。ANSER 2DやANSER DといったPLDシリーズのブレードはトニー・フィナウが使用したことで有名ですが、フェースバランスの安定性ではDS72に軍配が上がります。
一方で強いアーク(開閉)のストロークならANSER 4やTyne 4といったトゥハングモデルがフィットします。大型ネオマレットのPing Fetch(フェッチ)やTomcat 14などと比べると、DS72はサイズが小さいぶんMOIでは劣りますが構えやすさで勝り、「ブレードだと不安、大型マレットだと大袈裟すぎる」というゴルファーにはちょうど良い落としどころです。
性能・価格面のまとめとして、Ping PLD DS72は一流メーカーの競合モデルにも引けを取らない高品質パターです。
削り出しの精度・美しさはスコッティキャメロンと肩を並べ、ツアー実績や安定性ではオデッセイやテーラーメイドの最新マレットとも互角です。あとはユーザーの好み(打感の柔らかさ、見た目のデザイン、価格予算など)による部分が大きいでしょう。実際にショップの試打コーナーなどで比べて、自分に合うフィーリングかを確かめるのがおすすめです。
構えたときの見え方・アドレス時の印象
実際にパターを構えた際の視界に入る情報は、方向性や安心感に大きく影響します。PLD DS72は構えたときにどのように見えるのか、その特徴を解説します。

アドレス時の俯瞰ビュー: DS72を真上から見たところ。丸みを帯びた後方とシンプルなサイトラインが確認できる。
サイトラインとトップライン
上の画像のように、アドレス時には1本の白いサイトラインがボール後方の溝部分に見えます。トップブレード(リーディングエッジ)はフェース面と平行に一直線で、厚みも適度にあり目安として視認しやすい太さです。サイトラインが1本だけなので狙いを定めやすく、余計な線や色が視界に入らないため集中できます。ピンタイプのようにトップブレード上にサイトラインが無いデザインと比べると、真っ直ぐ構えたい人には安心感のある見え方です。
カラーリング
PLD DS72ガンメタル仕上げモデルでは、ヘッド全体が落ち着いたダークグレー調で統一されています。サイトラインのみ白色または淡いシルバーで塗られており、コントラストがはっきりします(海外展開の一部モデルではトップラインをシルバー、キャビティ内をブラックに塗り分けたカラーブロックデザインもあります)。ガンメタルは日光の反射を抑える効果もあり、屋外でもギラつかず常に一定の見やすさを保ちます。
ヘッド後方の大きさ
後方に丸みのあるキャビティ部分が突き出していますが、大型マレットほど極端には広がっていません。そのため「思ったより小ぶりで構えやすい」という印象を持つ人が多いです。実際、スコッティキャメロンPhantom X 6STR(後方が長いセンターシャフトマレット)から乗り換えたユーザーから「DS72は後方が短く違和感が少ない。Phantomは慣れるまで時間がかかったがDS72はすんなり構えられた」というコメントがありました。
シャフトの見え方
ダブルベントシャフトですが、アドレス時に目線から見るとシャフトはほぼ真っ直ぐに見えます。手元からヘッドにかけて余計な曲がりや出っ張りが視界に入らないため、ボールとターゲットに集中できます。ピンの技術者はこのあたりの見え方も考慮して設計しており、「曲がったシャフトなのに構えると真っ直ぐ見える」のは隠れた工夫と言えるでしょう。
総じて、PLD DS72はアドレスしたときに違和感や不安を感じさせないデザインになっています。サイトラインでしっかりターゲットに合わせられ、ヘッドの形状も「大きすぎず小さすぎず」で安心感を与えてくれます。
構えたときの第一印象が良いことはパッティングの自信にもつながるため、この点はユーザー評価でも高く評価されています。
想定Q&A:読者の疑問に答える
最後に、Ping PLD DS72パターに関して読者が抱きそうな疑問をQ&A形式でまとめます。
Q1: ピン「PLD DS72」はどんなゴルファーに向いていますか?ストロークのタイプは選びますか?
A1: フェースバランス設計で直進性が高いため、基本的にはストレート軌道のストロークにマッチします。インサイドに引いて開閉するタイプより、真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出すタイプのゴルファーに向いています。プロの間でも、ややフェースローテーションを抑えたい高速グリーン用にDS72を選ぶケースが多いです。
ただし絶対的なものではなく、中尺(アームロック)など特殊スタイル以外には幅広く対応します。ブレード型だとシビアすぎると感じる中上級者や、パターに安定性を求める全てのゴルファーに一度試してみてほしいモデルです。
Q2: 同じPINGのANSER型パター(ブレード型)との違いは何ですか?どちらを選ぶべき?
A2: 最大の違いは寛容性(ミスへの強さ)と構えやすさです。
DS72はマレット型ゆえ慣性モーメントが高く、芯を多少外しても方向性のブレが少ないです。一方、ANSER型はフェースの開閉を使った繊細なタッチが出しやすいメリットがあります。例えばピンタイプ愛好家でも、「ショートパットで引っかけが出るようになったので安定するDS72に替えたら安心感が増した」というケースがあります。
逆に強いフック回転をかけるような打ち方ならANSER型の方がフィットします。PING本社でフィッティングを受けた結果、長年ANSER2を使っていたプロがDS72に替えた例もあるように、自分のストローク次第で最適な形状は異なります。迷ったら専門家のフィッティングを受けるのがおすすめです。
Q3: 打感や打音はどんな感じ? 他社インサートパターと比べて硬いですか?
A3: 打感は「ソリッドだけど硬すぎない」と評されます。インサート(樹脂や特殊素材のフェース)搭載パターほど軟らかくはありませんが、303ステンレス削り出しに深いミーリング溝を入れることで程良い柔らかさがあります。
オデッセイのWHITE HOTインサートが10だとすると、DS72は6~7くらいの硬さというイメージです(個人差があります)。打音も「カチッ」という金属音が適度にして心地よいレベルです。
ユーザーからは「打感柔らかくて方向性も良い」「芯を喰ったときの音が気持ちいい」といった声が出ています。逆にインサート特有の「ボヤけるような感触」が好きな人には、DS72は少し手応えがしっかり感じられるかもしれません。
Q4: ヘッドが重いとのことですが、重すぎて距離感が合わない心配はありませんか?
A4: 最初は少し重さを感じるかもしれませんが、慣れればむしろメリットになります。重いヘッドは振り子運動が安定しやすく、ショートパットで緩みにくい利点があります。
実際「最初重いと思ったがすぐに慣れ、ロングパットでも思い切り打つ感じではなくフォローを出すだけで転がる」という声もありました。重さゆえに振り幅を小さく抑えられる分、距離感の再現性も高まります。ただしどうしても重く感じる場合は、33インチや32インチの短めシャフトにすると総重量が減って扱いやすくなることがあります(カスタム対応で31インチまで選択可)。重さは感じ方に個人差がありますので、店頭で一度振ってみると安心でしょう。
Q5: 中古で探そうと思います。気を付ける点と中古価格の相場は?
A5: 中古市場では状態のチェックが重要です。削り出しパターは基本的に頑丈ですが、フェースやソールの傷、シャフトの曲がり、グリップの摩耗などを確認しましょう。
幸いPLD DS72は発売から間もないため、美品中古も多数出回っています。相場は状態によりますが3万円前後~4万円台が多い印象です。オークションデータでは平均約2.5万円という情報もありますが、これは使用感のあるものも含む値段です。限定版の「ホブランEdition」などは7~8万円のプレミア価格となっていますが、通常モデルであれば新品の半額程度で手に入ることも多いです。中古ショップ大手の在庫を見ると、最安で2万円台後半~高くても5万円弱程度でした。新品同様のものをお得に手に入れたいなら中古は賢い選択肢です。ただし人気モデルゆえに偽物が出回る可能性は低いですがゼロではないので、信頼できるショップから購入しましょう。
以上、PING「PLD DS72」パターについて詳しく解説しました。
プロも認める性能と、美しい削り出しの打感・打音を兼ね備えた一本です。パター選びに悩んでいる方は、ぜひ候補に入れてみてください。安定したストロークと自信を与えてくれる相棒になるかもしれません。