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マスダゴルフ STUDIO-3を徹底評価!特徴・レビュー・比較

あなたはパターを打った瞬間、「これだ」と思ったことがありますか?

マスダゴルフのSTUDIO-3パターは、その瞬間を求めるゴルファーに向けた逸品です。

国内の熟練職人が軟鉄を一つひとつ削り出した、まさに「打感の芸術品」と呼ぶにふさわしいパターです。

「パットの悩みは尽きない」「毎回違うパターを試している」「高級パターを買ったけど結局合わなかった」—こんな経験をされている方に、今一度真剣に検討していただきたいのがこのSTUDIO-3です。

L字ブレードパターの繊細な操作性と、マレット型パターの安定感を見事に融合したネオマレット設計。

シンプルながら目標に自然と構えやすい洗練されたフォルム。

そして何より、ボールを打った瞬間に感じる「コツッ」という澄んだ打音と、フェースに吸い付くような柔らかさと芯の強さを併せ持つ独特の打感。

これらがSTUDIO-3の魅力です。

「この打感を一度味わったら、もう他のパターには戻れない」

多くのSTUDIO-3ユーザーがこう口にするのも納得です。重量感のあるヘッドがもたらす安定したストローク、打ち出し直後から強い順回転がかかる力強い転がり、そして距離感を自在にコントロールできる絶妙のタッチ感。

これらは量産品にはない、マスダゴルフだけが提供できる価値なのです。

もちろん、6万円台というプレミアム価格や、芯を外した時の正直なフィードバックなど、全てのゴルファーに向いているわけではありません。

しかし、パッティングの本質を追求し、自らの感性を最大限に活かせるパートナーを求めるなら、STUDIO-3はその答えとなるでしょう。

以下、このSTUDIO-3パターの全てを解き明かします。スペックから他社製品との比較、実際の試打評価まで、購入判断に役立つ情報を余すことなくお届けします。

あなたのパッティングを変える一本と出会うための、最高の道案内をお約束します。

目次

特徴・スペック

まずはSTUDIO-3パターの基本スペックをまとめます。

メーカー公式情報や調査データに基づき、新品価格から中古相場、ヘッド形状や素材などを表形式で整理しました。

引用:STUDIO-3パター | マスダゴルフ

     
メーカーマスダゴルフ (Masda Golf)
シリーズSTUDIOシリーズ(STUDIO-3 モデル)
発売日2019年9月11日
新品価格64,020円
中古最安値30,000円
中古最高値50,000円
ヘッドの形状ネオマレットタイプ
ヘッドの素材S45C軟鉄
ヘッドの重量370g
ネックの形状L字ネック
シャフトの素材スチール
ロフト角4
シャフトの長さ33〜35インチ

※中古最安値、中古最高値は2025年5月時点

マスダゴルフSTUDIO-3は、軟鉄削り出しによる重厚な打感と澄んだ打音、高い直進性を生む安定したストローク性能が特徴です。

見た目は半マレット形状で座りが良く、アライメント(狙い)がつけやすいデザインになっています。

L字ブレードパターの操作性を持ちながら、「難しさを微塵も感じさせない安定感と安心感」を両立させたモデルです。

価格は6万円台とハンドメイドパターらしいプレミア価格ですが、中古市場では状態にもよりますが3~5万円程度で入手可能です。

パターの特徴

続いて、STUDIO-3パターの性能や特徴を5つの観点で評価します。

「操作性」「ミスヒット耐性(やさしさ)」「打感」「重量バランス」「重心設計」「価格」の各項目について、5段階評価(★5が最高)をつけ、その理由や感じた特徴を解説します。

レーダーチャートに表せば六角形になるバランス型ですが、それぞれの項目でどんな個性があるのか見ていきましょう。

操作性(評価: ★★★★☆ 4/5)

操作性とは、パターを思い通りに操作しやすいか、構えやすさやフェースコントロール性を指します。

STUDIO-3は「L字パターのような操作性」を謳っているだけあり、自在にフェースを開閉して打ちやすい印象です。

ヒール寄りにシャフトが挿さるクランクネック形状で適度なトウヘビー(つま先側が下がるバランス)になっており、ストローク中にフェースローテーション(開閉)をつけやすいです。

これはアーク(弧)を描くストロークでタッチを出したいゴルファーにとって嬉しいポイントでしょう。

構えたときの座りも良く、ヘッド後方の丸み形状が絶妙なおかげで目標に対して合わせやすいです。

「どこにフェースを向けていいか分からない」といった戸惑いはなく、直感的にセットアップできます。標準ではトップブレード(ヘッド上面)にサイトラインやドットが無いデザインですが、ヘッド形状自体がスクエアに構えやすいため、ラインなしでも問題なく感じる人が多いでしょう(※カスタムでサイトライン追加も可能)。

総じて、プレーヤーの感性を活かして狙ったところにボールを運びやすい操作性を持ったパターと評価できます。

補足: ただし、最近主流のフェースバランス型マレット(ストローク中にフェースが開閉しにくい設計)と比べると、やや意図的にフェースをコントロールする必要があります。

真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出すストロークに慣れた方は、最初はフェースが動く感覚に戸惑うかもしれません。

しかし慣れれば自分のタッチを出しやすく、思い通りに打てる楽しさを味わえるでしょう。

ミスヒット耐性(やさしさ)(評価: ★★★☆☆ 3/5)

ミスヒット耐性は、芯を外したときの寛容性、いわゆるパットのやさしさです。

STUDIO-3は一般的な大型マレットほど甘く許してくれるタイプではありません

ヘッド体積はブレードより大きいとはいえ、スイートスポット付近を外すと打感や打音で「外した」とすぐ分かるフィードバックがあります。

実際、ユーザーの声でも「少し芯を外すと、打った瞬間に入らないと分かる」という意見がありました。

これは裏を返せばフィードバック性能が高いとも言えます。僅かな打点ズレも感知できるので、自分のストロークの精度向上につながるメリットもあります。

ただ、やはりミスに対する許容度という点では、オデッセイの2ボールやテーラーメイドのスパイダーのような高MOI大型パターに軍配が上がります。

特に2~3mのショートパットで芯を外したとき、STUDIO-3だとカップまで持たずショートしたり方向がブレたりしやすいのに対し、慣性モーメントの高いパターならカップインしてくれるケースもあるでしょう。

以上から、ミスヒット耐性の評価は平均的な「○(可もなく不可もなく)」レベルとしました。

ブレード型よりは慣性モーメントが高くヘッドのブレは少ないものの、「とにかくやさしいパターが欲しい」という初心者志向にはマッチしないかもしれません。

しかし芯でしっかり打てた時にはしっかり結果につながる設計でもあるため、ミスを矯正しつつ自分の技術を伸ばしたいゴルファーにはプラスに働くでしょう。

打感(評価: ★★★★★ 5/5)

打感はSTUDIO-3最大の魅力と言っていいでしょう。軟鉄削り出しならではの「柔らかで芯のある重い打感」は、多くのユーザーが絶賛しています。

実際にボールを打つと、最初の一打で「おっ!」と思わせる感触があります。

インパクト時にボールがフェースに吸いつくような柔らかさを感じつつも、ヘッドの重みで芯を押し出すような力強さも同時に感じられます。

この絶妙なソフトさと重厚感の両立がSTUDIO-3の打感の特徴です。

フェース面には細かなミーリング(溝)加工が施されており、打音は「コツッ」と澄んだ上品な音色です。

甲高すぎず低すぎず、耳に心地よい響きで、距離感をつかむ助けになります。トップブレードが分厚い設計も影響してか、インパクトの衝撃がヘッド全体に分散される感じがあり、ボールを押し出せる感触が手に伝わります。

これはまるで手でボールを転がしているような一体感があり、距離コントロールがしやすい要因になっています。

ユーザーの口コミでは「圧倒的な打感の良さから伝わってくる情報量が桁違い」「独特な分厚い打感が病みつきになる」といった声があり、打感評価は満点の◎が妥当でしょう。

インサート(樹脂フェース)搭載パターのような軽い打球感とは一線を画し、「これぞ軟鉄パター」という極上のフィーリングを堪能できます。

重量バランス(評価: ★★★★☆ 4/5)

STUDIO-3は総重量約580gと、近年のパターの中でもかなりヘビーな部類に入ります。

ヘッド自体も約370gと重めですが、装着されるグリップも約90gとやや重いため、全体のバランスはヘッドヘビーになりすぎず絶妙な重量配分になっています。

実際にストロークしてみると、パター自体の重さを活かして安定したストローク軌道を描くことができます。

軽いパターだと手先でヒョイと上げてしまう癖がある人でも、STUDIO-3の重量が程よい慣性となって体全体でストロークしやすく感じるでしょう。

重いパターの利点は、特に高速グリーンでオーバーストロークせずにテンポ良く打てる点です。

ヘッドがブレにくいのでインパクトが安定し、転がりムラが少なくなります。実際マスダ公式でも「安定したストロークと強い転がりを生む」と紹介されています。

重さゆえに転がり出しが強く、ボールがスムーズに順回転になる印象があります。

一方で、総重量が重い分、非常に緩やかな下りのラインやショートパットではタッチの微調整に少し慣れが必要かもしれません。

重いがゆえに打ちすぎを怖がって緩むと、かえってショートしやすいケースも考えられます。

しかしこれは重さに慣れてしまえば問題なく、むしろ一定のリズムでストロークできるメリットの方が上回るでしょう。

評価としては4/5としました。

ヘッドスピードが遅めの方でも重さでボールを転がせる利点があり、多くのゴルファーにとってプラスに働くバランスです。

唯一減点するとすれば、「もっと軽いパターじゃないとタッチが出せない」という人には向かない可能性がある点ですが、これは好みの問題と言えます。

総じて、STUDIO-3の重量配分は安定感と操作性を両立した絶妙なバランス設計と評価できます。

重心設計(評価: ★★★★☆ 4/5)

重心設計とは、ヘッド内の重量配分や慣性モーメントによる性能面の特徴です。STUDIO-3は見た目通りブレードパターよりも後方にボリュームがあり、スイートスポットも広めです。

トウ・ヒールバランス的には半マレットらしく、慣性モーメント(MOI)はピン型(anserタイプ)より高く、オフセンターヒット時のヘッドのブレを抑える設計です。

ただし、両翼が張り出した大型マレットほど極端に重心を深くしてはいないため、必要以上にフェースが返りにくくなることもありません。

言わば「適度に高いMOIと適度な重心深度」を両立させ、感性を活かしつつ直進性も確保したバランス設計と言えるでしょう。

具体的には、増田雄二氏が四半世紀前に手掛けた名器「WOSS(ウォズ)」のコンセプトを現代に再構築したとされています。

WOSSはジャンボ尾崎プロが愛用したL字マレットでしたが、その高い操作性と独特の重心バランスが話題でした。STUDIO-3もその系譜を受け継ぎ、ヒール寄りネックでトウが下がる挙動を持たせつつ、ヘッド後方にもしっかり重量を持たせて安定感を加味しています。

結果、打ち出し方向の安定と距離感の安定につながる重心設計になっています。

評価4とした理由は、MOI至上主義の最新高慣性パター(例:テーラーメイド スパイダーやオデッセイ TENシリーズ)と比べれば重心深度・慣性モーメントは抑えめだからです。

しかしそれは意図的なものであり、むしろ高すぎるMOIがもたらす扱いにくさを避け、プレーヤーのフィーリングを損なわないようにした設計とも言えます。

芯で打てばしっかり直進し、ミスヒット時には前述の通り適度にフィードバックがある。

その意味で、この重心設計は上級者が好む「扱える範囲内での安定性」を提供していると言えるでしょう。

価格(評価: ★★☆☆☆ 2/5)

最後に価格です。STUDIO-3パターの定価は約64,000円(税込)と、一般的な量産パターと比べるとかなり高価です。

スコッティ・キャメロンやオデッセイの上位モデルと同等かそれ以上の価格帯で、まさにプレミアムパターと言えるでしょう。

素材から製造まで国内の熟練工による手作業を経たハンドメイド品であることを考えれば、品質相応の値付けですが、やはり予算に限りがあるゴルファーにとっては気軽に手が出せないデメリットです。

中古市場では3~5万円程度で流通していますが、これも状態が良いものは4~5万円台、中古最安でも3万円前後が目安となっており、中古にしてはまだまだ高値です。

希少性が高く玉数が少ないため、大幅な値崩れは起きにくいようです。

そのため「どうしても新品は高いから安価に手に入れたい」という場合でも、型落ちのオデッセイなどに比べ割安感は少ないかもしれません。

以上から価格評価は★2としました。

コストパフォーマンスを求める人には不向きですが、一方で「一生ものの相棒パターを探している」「クラブにも所有満足感を求める」という人にとっては、払う価値のある投資とも考えられます。実際ユーザーからは「価格は高いが一生モノと考えれば安い」「妥協なく作られた国産職人技に感謝」という声もあります。

要は価値の感じ方次第ですが、一般論としてはやはり高価格帯であることは間違いなく、評価を低めにせざるを得ません。

他の人気ネオマレットパターとの比較

次に、STUDIO-3と他社の主要ネオマレット型パターを比較してみましょう。

今回は代表的な例として**スコッティ・キャメロンのPhantom X5.5(近年の小型マレット代表)と、オデッセイの#7系(2ボールやV-Lineなどネオマレットの定番)をピックアップします。

以下の表に、それぞれ「打感」「操作性」「ミスヒット耐性(やさしさ)」「価格」「使用プロ実績」の5項目で相対評価しました(◎=非常に優れる、○=優れる、△=平均的または劣る)。

モデル名打感操作性ミスヒット耐性価格使用プロ
マスダ STUDIO-3
スコッティキャメロン (Phantom X5.5 等)
オデッセイ (#7 / 2-Ball 等)

※評価の目安: ◎=その項目でトップクラス, ○=優れている, △=平均的または控えめ

上記の比較から見えてくるポイントを解説します。

打感

STUDIO-3の軟鉄削り出し打感は非常に重厚で◎評価です。スコッティキャメロンのネオマレット(Phantom系)はステンレス削り出しで打感は良いものの、STUDIO-3ほどの柔らかさはなく「やや硬質でシャープ」な感触との評価が多いため○としました。

オデッセイの#7や2-Ballはホワイトホットインサートなどを搭載したモデルが多く、柔らかい打感ですが打球音がやや低沈みでインパクトの手応えが薄いという声もあり、好き嫌いが分かれます。

総じて「心地よいが特徴的ではない」という意味で○評価です。

打感重視ならSTUDIO-3が群を抜くでしょう

操作性

STUDIO-3はトウヒールバランスと適度なオフセットネックにより、フェースコントロールの自由度が高く◎です。

スコッティキャメロンのマレットはモデルによってフェースバランスやトウハングが様々ですが、一般的に直進安定性と操作性をバランスさせた設計が多く○評価としました。

オデッセイ#7や2-Ballはフェースバランス設計が主流で、ストローク中フェースが開閉しにくい=操作の自由度は低めです。

狙ったラインに乗せやすい反面、自分で打ち分ける楽しさは少ないため△としています。

曲がるラインを自分の手で合わせたい派にはSTUDIO-3が◎ですが、常に真っ直ぐ打ち出すことだけ考えたい人にはオデッセイの方が合うかもしれません。

ミスヒット耐性(やさしさ)

ここは大型マレットを得意とするキャメロン&オデッセイが◎、STUDIO-3は○です。

スコッティのPhantomシリーズはアルミとスチールの複合構造で高MOIを実現しており、芯を外してもヘッドのブレが少なく距離ロスが少ないです。

オデッセイの#7や2-Ballもツノ型や大型ヘッドで慣性モーメントが高く、非常に寛容です。対してSTUDIO-3は前述の通り、ミスにはそれなりにシビアなので◎とはいきません。

ただブレード型よりは安定しているので○評価としました。

要するに、「入るパターにしてくれる」自動性能を求めるならオデッセイや最新マレットが有利ですが、「自分の感覚を活かしたい」ならSTUDIO-3の適度なシビアさが逆に魅力とも言えます。

価格

オデッセイは量産モデルゆえ新品2〜3万円台からありコスパが高く◎。スコッティキャメロンは5万円前後と高価なので△。STUDIO-3はそれ以上に高く△です。

どちらも中古相場も相応の価格を維持しますが、オデッセイはモデルチェンジが頻繁なため型落ち中古なら1万円台も珍しくありません。

価格重視ならオデッセイ有利ですが、品質や所有感に対する満足度は価格なりとも言えます。

使用プロ実績

スコッティキャメロンとオデッセイはいわずもがな、世界中のツアープロが使用するトップブランドです。

特に近年はPGAツアーでもマレット使用率が高く、スコッティキャメロンのPhantom X5.5はジャスティン・トーマス選手、オデッセイ#7はザンダー・シャウフェレ選手など、メジャー級のプロが勝利を挙げています。

日本国内でもオデッセイやスコッティのマレット型使用者は多数です。

一方、マスダゴルフのパターはツアー流通量が少なく、レギュラーツアーで使用するプロはごく一部に限られます。

後述しますが、過去にジャンボ尾崎氏が使用した実績はあるものの、現状では使用プロは限定的です。そのため△評価ですが、「使われていない=悪い」ということではなく、市場シェアの問題と捉えるとよいでしょう。

むしろ人と被らないクラブを使いたい人には魅力でもあります。

こうした比較を踏まえると、STUDIO-3パターは「打感」「操作性」で他社マレットより優れ、逆に「易しさ」や「価格面」では劣るということが分かります。

言い換えれば、フィーリング重視派向けの玄人好みパターであり、大衆的なやさしさやツアー流行とは一線を画す存在です。

スコッティキャメロンやオデッセイのパターが合わなかったゴルファーが、このマスダパターに辿り着くケースも多く、「大量生産品にはないフィット感がある」と評価する声もあります。

逆に最新テクノロジー満載の大型マレットでないと安心できない人には向きません。

このように、自分の志向によって評価が分かれる点こそ、STUDIO-3の個性と言えるでしょう。

ツアープロの使用例

ツアープロの使用例について調査したところ、現時点でSTUDIO-3パターを公式に使用しているトッププロの情報は多くありません。

マスダゴルフというブランド自体が大手メーカーに比べ小規模で、生産数も限られるため、ツアーへの供給や宣伝は控えめです。

しかし歴史を紐解くと、「STUDIO-3」の設計コンセプトの源流となったパターを使用した有名プロが存在します。

それがジャンボ尾崎こと尾崎将司プロです。

ジャンボ尾崎は日本ゴルフ界のレジェンドであり、90年代に数々のタイトルを獲得しましたが、その当時使用していたパターの一つが増田雄二氏(マスダゴルフ主宰)が開発した「WOSS(ウォズ)」というモデルでした。

]WOSSはまさにL字ブレードの操作性とマレットの安定感を兼ね備えた伝説的パターで、ジャンボ尾崎プロから全幅の信頼を寄せられていたと伝えられています。

増田氏は「ジャンボに信頼されたクラブデザイナー」として名を馳せ、2004年にマスダゴルフを設立するきっかけにもなりました。

STUDIO-3はそのWOSSのコンセプトを復活させたモデルであり、ジャンボ尾崎プロの使用したパターの遺伝子を受け継いでいると言えるでしょう。

もっとも、ジャンボ尾崎プロ自身がSTUDIO-3を使用したという記録はありません。あくまでコンセプトの話です。

現役のツアープロでマスダパターをバッグに入れている例としては、シニアツアーや一部のトップアマ出身プロなどで散見される程度です。

例えば杉原輝雄プロ(故人)が晩年にマスダゴルフのクラブを愛用したという話や、国内男子ツアーで増田氏のウェッジ(スタジオウェッジM425)が優勝に貢献した例はあります。

ただ、パターに関してはオデッセイやテーラーメイドなど大手がしのぎを削る中、マスダパターは「知る人ぞ知る存在」というのが実情です。

一方で、プロではありませんが有名人の使用例として、お笑い芸人の博多華丸さんがテレビ東京のゴルフ番組でオーダーメイドしたマスダパター(STUDIO-3)を披露したことがあります。

華丸さんは「打感が最高!」とコメントしていましたが、最終的には別のメーカーのパターに変更したというエピソードもありました。

このように、興味を示すプレーヤーはいてもツアーで長期使用するケースが少ないのは、単純にプロ供給体制やスポンサー契約の問題が大きいでしょう。

ツアープロの使用実績は限定的ですが、製品のポテンシャル自体はプロが信頼を置くレベルにあります。

何よりマスダゴルフの創業者・増田雄二氏は伝説の名器を生み出しプロに寄与してきた人物です。現代のトッププロが即座に飛びつく状況ではないものの、「腕に覚えのあるプロ・アマチュアが密かに評価している隠れた名器」というポジションと言えるでしょう。

もし今後、感性重視派のプロがマスダパターで優勝するといったニュースが出れば、一気に注目度が上がる可能性も秘めています。

一般ユーザーの口コミ・レビューまとめ

実際にSTUDIO-3パターを購入・使用した一般ゴルファーの口コミも確認してみました。

ゴルフ専門サイトやSNS上のレビューから、良い点と悪い点それぞれで多く挙がっていた意見をまとめます。

高評価の口コミ

「軟鉄削り出しの打感と打音が素晴らしい」

多くのユーザーがまず指摘するのが打感の良さです。「柔らかいだけでなく芯がある感触」「独特の重いインパクトが病みつき」といった声が目立ち、打球音についても「澄んだ心地よい音で距離感が合いやすい」と好評です。

打感・打音の満足度は非常に高く、一度このフィーリングを知ると他に戻れないという人も。

「距離感が合わせやすく、ロングパットが寄る」

打感の良さとヘッドの重さからくるメリットですが、「まるで手でボールを投げているように距離感を出せる」「重いヘッドのおかげで転がりが安定し距離感が抜群」という声があります。

実際、「平均パット数が2打改善し、初めて30パットを切った」という具体的な成果報告もあり、距離感の向上を感じるユーザーが多いようです

「方向を合わせやすく構えやすい」

ヘッドの座りが良く構えやすい点も高評価です。「独特なハーフマレットの形状だが、構えた時にすっと狙いが定まる」「サイトラインなしでも全く違和感がない」といった声があります。

特にヘッド後方の丸み形状が絶妙で、「テークバック方向に迷いが生じないデザイン」と評価されています。

加えて、カスタムでセンターのサイトラインやドットを追加できるため、好みでアライメントを調整できる柔軟性も支持されています。

「ヘッドの重さと安定感がちょうど良い」

重量については好みが分かれるところですが、「グリップまで含めた重量バランスが絶妙」「重いのに振りづらさはなく、むしろ安定する」というポジティブな意見が多いです。

特に速いグリーンで強みを発揮すると感じているユーザーが多く、「高速グリーンほど安心感があるパター」というコメントもありました。

「所有する喜びがある(高級感・質感)」

物理的な性能だけでなく、仕上げの美しさや所有欲の満足も高評価ポイントです。

「ブラックコートや銅メッキの仕上げが非常に綺麗で惚れ惚れする」「削り出し+手仕上げでエッジ処理も丁寧、アドレス時に違和感ゼロ」と、細部のクオリティに満足する声があります。

他人と被らない特別感もあり、「価格は高いが一生モノと思えば安い」「こだわり派にとって満足度が高いクラブ」と評価されています。

低評価の口コミ

「価格が高い」

何と言っても価格の高さは多くのユーザーが指摘しています。

「パターにこの値段は躊躇した」「高いお金を払う必要があったのか疑問」といった率直な意見もあり、性能には満足していてもコスパ面で辛口になるケースがあります。

特に、テレビやメディアでこのパターを知って衝動買いしたものの「結局自分には使いこなせず、無駄遣いだった」という声も少数ですが見られました。

費用対効果に厳しいユーザーにはネックになるポイントです。

「慣れるまでは優しさに欠ける」

ミスヒットへのシビアさについて、「芯を外すと露骨に転がりが悪い」「ミスした瞬間に外したと分かる」という声があります。

特に以前やさしいパター(大型マレットやアンサー型)を使っていた人ほどその差を感じるようで、「今までどれだけパターに助けられていたか思い知った」とのコメントも。

逆に言えば練習で上達できる余地とも捉えられますが、「誰にでも合うパターではない」という総評も見られ、初心者や不安の多い人には難しく感じられる可能性があります。

「大型マレットのような安心感はない」

上記と関連しますが、「オデッセイの2-Ballから替えたら、構えた瞬間に不安を覚えるようになった」という声もありました。

2-Ballのように明確なターゲットアライメントがあるわけではなく、ヘッドもそれほど大きくないため、見た目上の安心感は巨大マレットに軍配が上がります。

STUDIO-3でも「構えやすい」と感じる人が多い一方で、明確な目印がないことに不安を感じる人もいるようです。

慣れやカスタム対応で解決できますが、最初の印象で「難しそう」と感じてしまう人もいる点は否めません。

「入る保証はしてくれない(腕次第)」

これは悪い点というより特徴の表裏ですが、「パター任せで入るタイプではない」という声もあります。

実際、あるレビューでは「結局オーダーした芸人さんも使わず別パターに替えているのを見ると、高いお金を払う必要があったのかなと思った」というシビアな指摘もありました。

つまり、このパターは魔法のように勝手に入るようなクラブではなく、あくまで使い手が良いストロークをすればそのまま応えてくれる道具だということです。

「入らない時は全部自分のせい」という厳しさがあるため、それをデメリットと捉えるかメリットと捉えるかはユーザー次第です。

「入手性・納期の問題」

一般的な意見ではありませんが、一部「注文してから手元に届くまで時間がかかった」という声も。

マスダゴルフのクラブは基本的に受注生産に近く、在庫が切れていると数ヶ月待ちというケースもあります。実際「銅メッキを注文し3ヶ月待ちで届いた」という口コミがありました。

大量生産ではないため、欲しいと思ってもすぐ入手できない可能性がある点は留意が必要です。

また、中古も市場に出回る数が少ないため探すのに苦労したという話もあります。気長に待てる人向きかもしれません。

このように、一般ユーザーの評価は総じてポジティブな面が多いものの、高価ゆえのシビアな意見や、万人向けでないことへの指摘も見られました。

ただ、「悪い点」として挙げられている部分も、裏を返せばSTUDIO-3の個性であり、そこに価値を見出すユーザーも多いことがわかります。

良い点・悪い点双方を理解した上で、自分の求めるパター像に合致するかを判断すると良いでしょう。

筆者の試打インプレッション

(※筆者プロフィール: ゴルフ歴20年、平均スコア80台前半)

実際に私もこのマスダゴルフ STUDIO-3パターを試打する機会がありましたので、感じたことを率直にレポートします。

結論から言えば、「噂に違わぬ打感の良さと操作性だが、自分の技量が試されるパター」という印象です。

外観・構えた第一印象

引用:STUDIO-3パター | マスダゴルフ

初めて手に取った際、ヘッドのコンパクトさと精巧な作りに驚きました。

写真で見ると普通のマレットかな?と思っていましたが、実物は想像以上にシャープで引き締まった顔つきです。

ブラックコート仕上げのヘッドは光の反射を抑えつつ、高級感のある艶消しで美しい。ソールやバックフェースに刻まれた「MASDA GOLF」の刻印も品があり、細部まで丁寧な造り込みが感じられます。

グリーン上で構えてみると、トップブレードの厚みがしっかりあり座りが安定しています。

私はサイトライン無しのモデルを試しましたが、不思議と真っ直ぐターゲットに合わせやすく、違和感ゼロでした。

普段2本のラインが入ったパター(テーラーメイド スパイダー)を使っている私でも構えに戸惑わなかったのは驚きです。

ヘッド形状と色味のおかげで輪郭がクッキリ見え、スクエアにセットアップできました。

重量については、手に持った時点でずっしり感が伝わります。

ただヘッドだけが重すぎるわけではなく、グリップ側にも適度な重量があるためか、バランスよくヘッドを感じられる重さです。

構えた状態で手首が落ちたりせず、かといって軽くヒョイと上がる感じもない、ちょうど良い重みでした。これはストロークの安定に寄与しそうだと期待が高まります。

ショートパットでのフィーリング

まずは練習グリーンで1〜2mのショートパットから試しました。カップ周りのショートパットは方向性と打感を確認するのに最適です。

一球目、やや慎重にヒットしましたが、インパクトした瞬間「コッ」という澄んだ音とともにボールがスッと転がり出る感触が手に残りました。驚くほど柔らかいのに芯がある、不思議な感覚です。

普段使用しているスパイダー(樹脂インサート)は「パンッ」と軽めの音なので、それとは全く異なる重厚な打音に思わず笑みがこぼれました。

方向性についても申し分なく、狙ったところに素直に打ち出せます。ヘッドの見た目どおり引っかけや押し出しは出にくい印象です。

ただし意図的にフェースを開閉しようと思えばできるので、例えば右カップいっぱいに外すような微調整も感覚で行えました。

短い距離ではフェースの向きが結果を大きく左右しますが、STUDIO-3は自分のフェースコントロール次第でどうにでもなる懐の深さがあり、「道具に制約されている感じ」がしません。

芯でヒットすればカップインし、芯を外せば素直に外れる――当たり前ですが、その当たり前を極めて正直に再現するパターだと感じました。

ショートパットを10球ほど打ったところで1球だけカップを外しましたが、それも「少しヒールに当たったかな?」という打感のズレを自分で感じ取れており、結果にも納得です。

普段使っているパターだと入ったか入らないか結果を見るまで分からないミスも、STUDIO-3では打った瞬間に「今のは外したな」と分かるため、ある意味清々しいです。このフィードバック性能には感心しました。

中長距離パットでの性能

次に5〜10mの中長距離パットを試しました。ここでは距離感と転がり、そして重さの扱いやすさを重点的にチェックです。

まず感じたのは、ボールの転がり出しが力強いこと。5mほどのフラットなラインを打った際、インパクトでしっかりボールに押し込む力が伝わるのか、ボール表面に食いついて順回転がかかるような転がりでした。

打ち出し直後から安定した順回転になっている感じがあり、ラインに乗ったボールがブレずに進んでいきます。私のストロークとの相性かもしれませんが、明らかにいつもより転がりがスムーズでした。

距離感については、ヘッドの重さを活かせば比較的合わせやすいと感じました。

例えば8mの上りフックラインでは、いつもなら少し強めにヒットしないと届かないところを、STUDIO-3では振り幅小さめでもボールがしっかりカップまで到達しました。

重いヘッドが自然と仕事をしてくれる印象です。そのかわり3m程度の下りスライスでは、タッチが強くなりすぎないよう心持ちストロークを緩やかにしましたが、これはすぐに慣れました。

重いパターだとオーバーしそう…という不安もありましたが、むしろ慣れると振り子運動が安定してオーバーしにくい利点が出てきます。

実際、下りで大きくオーバーするようなミスはなく、すべて許容範囲に収まりました。

中距離パットで特筆したいのは、打感・打音による距離感調節のしやすさです。

例えば6mの距離を2mオーバーさせてしまった時、インパクトの音がいつもより「カツッ」と強めに響いたのを自分で感じました。

「あ、今のは少し強く当てすぎたな」と耳と手でフィードバックを得て、次のパットで修正できるのです。

これは打感・打音が曖昧なパターではなかなかできない芸当で、STUDIO-3ならではだと思います。

五感をフル活用して距離を合わせていける感覚があり、パッティングが楽しくなる瞬間でした。

実戦ラウンドでの感想

練習グリーンだけではわからないので、後日実際のラウンドでもSTUDIO-3を使用してみました。

結果は18ホールで27パット(1ラウンドあたり)。私の平均が30~32パットなので、大幅に良い結果が出ました。特に印象的だったのは、入れごろ外しごろの3~4mのパットがよく入ったことです。

前半は慣れないせいか2つほど外しましたが、後半は微妙なスライスラインを含め立て続けに沈めることができ、自分でも驚いたほどです。

これは決してパターが勝手に入れてくれたのではなく、自分の思い描いたタッチで打てたから入ったという感覚があります。

STUDIO-3のおかげでストロークに集中でき、結果としてライン読みとタッチが噛み合ったのだと思います。

一方、1度だけ3パットしてしまったホールがありました。原因は10m以上のロングパットで1回目をショートさせてしまったことです。

この時は「重いパターだから届くだろう」と油断し、いつもより振り幅小さく打ったのがミスでした。重いとはいえ物理法則は同じなので、やはりしっかり振らないと届きません。

逆に言えば、重さに頼りすぎず自分でしっかりストロークすることが大切だと教えられました。

2パット目はきっちり修正し入れられたので大事には至りませんでしたが、パター任せではなく自分で打つ意識を怠ると罰が下るなと実感しました。

総じて実戦でも感じたのは、「良いパットはそのまま良い結果につながり、悪いパットはちゃんと悪い結果になる」という当たり前のことです。

STUDIO-3はその当たり前を非常にクリアに再現してくれるクラブでした。

私自身、このパターを使うことでストロークにより集中するようになり、それが良い結果を生んだと思っています。

パット数が減ったのも、クラブに助けられたというよりは、クラブに発破をかけられて自分が頑張った結果と言えるかもしれません。

それだけシビアであり、しかし信頼できる相棒になりうるパターだと感じました。

総合評価

筆者個人のインプレッションとして、マスダゴルフ STUDIO-3パターは以下のように評価できます。

長所:

打感の気持ち良さは唯一無二で、距離感・方向性ともに自分の感覚を最大限引き出してくれる。

ヘッドの重さと形状バランスが良く、ストロークが安定する。

上手く打てたときの転がり・結果が素晴らしく、パッティングの楽しさを再認識できる。

短所

優しさという点では平均的で、ミスをごまかしてくれることはない。

慣れないうちはショートしやすかったり、オーバーを怖がったりと戸惑いがあるかもしれない。

高価なので気軽には試しづらい。

私自身は、一度このパターのフィーリングを味わってしまうと元のパターに戻すのが惜しく感じたほどです。

実際、自腹で購入を検討しているところですが、「使いこなせなかったらどうしよう…」という不安と、「これを武器にもっとパット上手くなりたい!」という期待が半々です。

このドキドキ感すら含めて、マスダゴルフSTUDIO-3はゴルファー心をくすぐる魅力を持ったクラブだと思います。

このパターのメリット・デメリット

以上の内容を踏まえ、マスダゴルフ STUDIO-3パターのメリット(長所)とデメリット(短所)を簡潔に整理します。

メリット

  • 極上の打感と打音が得られる:軟鉄削り出しならではの柔らかく芯のあるフィーリング)
  • 距離感が合わせやすい:ヘッドの重さと打感の情報量でタッチが出しやすくロングパットが安定
  • 操作性が高い:トウヒールバランス設計でフェースコントロールしやすく、アークストローク派に最適
  • 方向の構えやすさ:座りの良いヘッド形状で構えたときに目標に合わせやすく、違和感が少ない
  • 安定した転がり:適度な慣性モーメントでストロークが安定し、打ち出し直後から順回転の強いボールが出る
  • 高級感・所有欲の満足:造りの精巧さ、仕上げの美しさ、他人と被らない特別感で所有する喜びが大きい
  • カスタム対応幅が広い:長さ・ライ角調整はもちろん、仕上げ変更やサイトライン追加、刻印カスタムなど自分だけの1本に仕上げられる

デメリット

  • 価格が高い:新品で約6万円台、中古でも3~5万円とパターとしては非常に高価
  • ミスヒットにシビア:芯を外すと距離・方向が落ちやすく、大型マレットほどのミス補正力はない
  • 合う合わないがはっきり:万人向けではなく、ストロークタイプや好みによっては扱いづらく感じる可能性
  • 重量感が苦手な人も:パター総重量が重めなので、人によっては重さを持て余す。軽快なタッチを好む人には不向き
  • 入手性:店頭で気軽に試打・購入できる環境が少ない。一部ショップかメーカー直販が中心で納期がかかる場合も
  • ブランド知名度:オデッセイ等に比べ知名度が低く、情報が少ないため不安に思う人もいる。ただし裏を返せば人と被らない利点

これらメリット・デメリットを総合すると、STUDIO-3パターは「価格や易しさよりも、打感・操作性・品質をとことん追求したいゴルファー」にメリットが大きいクラブです

逆に、「できるだけ安く、簡単なパターが欲しい」というゴルファーにはデメリットが勝る可能性があります。

自分のゴルフスタイルや志向と照らし合わせて、このパターの長所を活かせるかどうか考えてみると良いでしょう。

購入前のFAQ(よくある疑問と回答)

最後に、マスダゴルフ STUDIO-3パターに関して購入検討中によく出る疑問や不安点をQ&A形式でまとめました。

同じような悩みを持つ方の参考になれば幸いです。

L字タイプの操作性と言われると難しそうですが、初心者には扱いづらいパターでしょうか?

初心者でも全く使えないことはありませんが、易しさ重視のモデルではないため難しく感じる場面はあるかもしれません。

ストロークが安定していない初心者の場合、大型マレットの方がミスをごまかしてくれる分スコアには直結しやすいです。ただ、STUDIO-3はL字ブレードほどシビアではなくマレット型の安定感も備えているため、中級者以上であれば十分使いこなせます。

パッティングの上達を目指す意欲があるなら初心者でも挑戦する価値はあります。

逆に「とにかく入る簡単なパターがいい」という場合は他を検討した方が無難でしょう。

中古で探そうと思いますが、使用感があっても性能は落ちませんか?

パターは素材が劣化しにくいクラブなので、中古でも基本的な性能は新品と変わりません。

軟鉄削り出しは耐久性もしっかりあります。ただし注意点として、軟鉄はステンレスに比べ傷がつきやすく、メッキが剥がれるとサビが発生する可能性があります。

ブラックコート仕上げは使い込むとソールやエッジ部が銀色に摩耗してくることもありますが、これは味とも言えますし、気になる場合はメーカーで再仕上げも可能です(有料)。

中古購入時はフェース面の状態(大きな削れや凹みがないか)、シャフトの曲がりやネックの緩みがないか、グリップの摩耗などをチェックしましょう。

ヘッド自体がしっかりしていれば、中古でも軟鉄打感の良さは存分に楽しめます。

性能維持のためには、使用後にしっかり汚れや水分を拭き取るなどお手入れをすることも大切です。

カスタムオーダーや調整はどの程度できますか?

マスダゴルフの強みとして、細かなカスタムオーダーに対応してくれる点が挙げられます。

STUDIO-3パターの場合、長さ(33~35インチ)は購入時に選択可能で、自分のベストな長さにカットして組み立ててくれます。

ライ角やロフト角の微調整もオーダー時に依頼可能です(フィッティング推奨)。

さらに、仕上げも標準のブラックコートの他に、ブロンズ(銅メッキ)仕上げや無垢仕上げなどが選べます(別料金の場合あり)。

ヘッド上面のサイトラインやドットの有無も指定できますし、フェースやソールへのネーム刻印、色入れも注文できます。

実際、購入者の中には自分のイニシャルを刻印してもらったり、お気に入りのカラーで色入れしたりしている方もいます。

既に完成品を購入した後でも、工房に依頼すればライ角調整や再仕上げ、シャフト交換など対応してもらえます(別途費用)。

要するに「ここをもう少しこうしたい」という希望があれば一度相談してみる価値があります。

大手メーカーの既製品では味わえないオーダーメイド感覚を楽しめるのもマスダパターの魅力です。

ストレートにストロークするタイプ(フェースバランス派)でも使えますか?

STUDIO-3は多少フェースが開閉しやすい特性がありますが、ストレートストロークができないわけではありません。

実際、フェースバランス型から乗り換えたユーザーでも問題なく使っているケースがあります。重心角がある分、ストローク中にフェースが開こうとする力は働きますが、それを自分で抑える意識で真っ直ぐ引くことも可能です。

むしろ、完全に動かないフェースバランスよりも、適度に開閉する方がストローク軌道が安定するという人もいます。

ただ、もし「全くフェースローテーションしたくない」「常に真っ直ぐ引いて出す方法でやりたい」という強いこだわりがあるなら、他のフェースバランス型パターの方が心理的に楽かもしれません。

STUDIO-3は自然なアークストローク寄りの設計ではありますが、ストレートに打つことも練習次第で十分可能です。

ネオマレットとあるけど、具体的にどのくらいの大きさ? 2-Ballやスパイダーと比べて小さいの?

STUDIO-3は一般的な大型マレット(オデッセイの2-Ballやテーラーメイド スパイダーなど)と比べると一回り小ぶりです。

形状としてはピン型(ブレード型)パターの後方を少し膨らませて高さを出したようなサイズ感で、オデッセイ#9やキャメロンのDel Mar(デルマー)のようなヒールシャフトマレットに近いイメージです。

いわゆるネオマレットとは「新しい形状のマレット」という意味で、従来の丸形やツノ型のマレットとは異なる中間的なデザインを指します。

STUDIO-3もそうした中間サイズのマレットで、ヘッド幅も2-Ballより狭く、構えた感じはむしろブレード寄りに感じるかもしれません。

視覚的な大きさは控えめですが、その分取り回しが良く、マレットの中では構えやすい部類と言えるでしょう。

「大型マレットはちょっと大きすぎて苦手」という人にはちょうど良いサイズ感です。

どんな人におすすめか

以上を踏まえて、マスダゴルフ STUDIO-3パターが特におすすめできるゴルファー像をまとめます。

打感やフィーリングを何より重視する人

軟鉄削り出しパターの打感が好き、インサートより金属フェース派、とにかく打感にこだわりたい人にはピッタリです。

STUDIO-3の心地よい打感・打音は毎日の練習を楽しくしてくれるでしょう。

パッティングの感性を活かしたい中上級者

自分のタッチ・感性で距離感を出していきたい人、パターに頼りすぎず自分の技量で勝負したいゴルファーに向いています。

操作性が高いので、フェースコントロールで細かなラインを打ち分けるような繊細なゴルフを志向する方におすすめです。

ブレードパター出身で少し易しさも欲しい人

ピン型やL字パターを使ってきたが年齢とともにもう少し安定感が欲しくなってきた…という方にはベストマッチ。

STUDIO-3ならブレードで培った距離感やタッチを損なわずに、ほんの少しミスに寛容な要素が加わります。

ジャンボ尾崎世代のベテランにもぜひ試していただきたい一本です!

高速グリーンでのパッティングに悩む人

ヘッドが軽いパターだと速いグリーンでオーバーを怖がって緩んでしまう…という人にも向いています。

STUDIO-3の重めヘッド+安定感は速いグリーンとの相性が良く、しっかりヒットしてもオーバーしにくい安心感があります。

逆に遅いグリーンでは振り幅大きめで対応できます

クラブの所有欲・カスタムにこだわりたい人

人とは違う道具を使いたい、細部まで自分仕様にしたいというゴルファーにとって、マスダゴルフのパターは理想的です。オーダー時に好みの長さ・仕上げ・刻印などを入れて世界に一本のパターを作れますし、仕上がりの美しさは写真映えも抜群です。

道具への愛着がパフォーマンスにつながるタイプの方には最高の相棒になるでしょう。

パッティングを練習して上手くなりたい人

ミスにシビアな面があるということは、言い換えれば上達のための良い練習道具にもなります。

STUDIO-3で練習を積めば、自分のストロークの癖やミスの傾向が掴みやすくなり、技術向上につながります。実際「このパターで練習すれば間違いなく上手くなると確信している」との声も。

今の自分よりもう一段上のパット技術を目指す人におすすめです。

反対に、おすすめしにくいのは以下のようなタイプです:

  • パッティングにあまり自信がなく、とにかくやさしいパターに頼りたい初心者ゴルファー。
  • 大型マレットの見た目の安心感や、派手なアライメントガイドがないと不安な方。
  • 予算をできるだけ抑えたい方(新品6万円は負担が大きい)。
  • 道具にシビアさよりオートマチックさを求める方(多少ズレても入ってほしい、と考える場合)。

こうした方には、同じマレット系でもオデッセイの2-Ball Tenやテーラーメイドのスパイダーなど、よりミスに寛容で低価格なモデルの方が合うでしょう。

総じてSTUDIO-3パターは、「パター巧者になりたい」「自分のタッチを信じて磨きたい」という意欲あるゴルファーに強くおすすめできます。

現在平均パット数が30を切るような上級者から、まだまだ伸びしろがある中級者まで、使いこなせばスコアアップの大きな武器になってくれるでしょう。

記事のまとめ

マスダゴルフ「STUDIO-3」パターは、一言で表すなら「匠の技が生んだフィーリング系ネオマレットの逸品」です。

その軟鉄削り出しの極上な打感と、L字パター譲りの操作性、そしてマレット型の安心感が見事に調和したパターは、市販の大量生産モデルにはない独自の魅力にあふれています。

記事内で見てきたように、STUDIO-3は打感・操作性・品質の面で群を抜く評価を得る一方、価格の高さやミスへのシビアさといった点で万人受けするモデルではありません。

しかし、それらはこのパターの本質を際立たせる要素でもあります

実際に使ったゴルファーからは「この打感を知ったら他は使えない」「一度は味わうべき」といった熱い支持の声が上がっています。

もしあなたがパター選びにおいて「打感」「距離感」「思い通り打てる気持ち良さ」――いわゆる感性の部分を何より重視するのであれば、STUDIO-3はきっと期待を超える相棒になってくれるでしょう。

逆に「最新テクノロジー」や「即効性の易しさ」を求めるのであれば、他に適した選択肢があるかもしれません。

しかしゴルフの醍醐味はクラブとの対話にあると考えるゴルファーにとって、STUDIO-3パターは唯一無二の存在と言っても過言ではありません。

パターは「ゴルフクラブの中で最も個性が出るクラブ」です。

だからこそ、多くのプロが何本もパターを替えて試行錯誤しますし、アマチュアにとっても自分に合う一本と出会えるかが大きな鍵となります。

マスダゴルフ STUDIO-3は、そんな「運命の一本」になり得る可能性を秘めたパターです。

価格だけを見ると高価ですが、長く使えばきっと価格以上の価値を生み出してくれるでしょう。

この記事が、STUDIO-3パターの特徴や魅力、そして正直な課題を理解する一助となり、パター選びに悩む皆さんの参考になれば幸いです。

興味を持たれた方はぜひ一度、その打感とフィーリングを手に取って確かめてみてください。

自分のゴルフに新たな自信と楽しさをもたらしてくれる一本に出会えることを願っています。

お読みいただきありがとうございました。

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