オデッセイから2024年末に発売された革新的パター「Ai-ONE Square 2 Square JAILBIRD(ジェイルバード)」は、従来のパター設計の常識を覆す画期的なテクノロジーを搭載し、ゴルフ界に新たな風を巻き起こしています。
その最大の特徴は”スクエア2スクエア”と名付けられた新発想。「常にフェースをスクエアに保ち、真っすぐ引いて真っすぐ打つ」という理想的なストロークを、クラブ設計の力でサポートする革命的なアプローチです。
一般的なパターはヒール側にシャフトが挿入されますが、このモデルではヘッドの重心位置に直接シャフトを挿し、「トウアップ・バランス」を実現。パターヘッドの自然な回転を抑制し、ストローク中にフェースが開閉しにくい設計となっています。
また、シャフトが前方に3.3度傾いて設計されており、構えた瞬間から自然とハンドファーストの理想的な姿勢に。インパクト時もスクエアに近い状態を保ちやすく、方向性を大きく向上させます。
この狙い通りの効果を裏付けるように、国内ツアープロの浅地洋佑選手は本モデル使用後に「ショートパットの安定度が今までと違う」と絶賛し、2025年中日クラウンズで4年ぶりの優勝を飾りました。
見た目の特徴としては、白黒のツートンカラーによる視認性の高いネオマレット型ヘッド。中央に設けられた四角形の空洞が高い慣性モーメントを生み出し、ミスヒットに強い寛容性を実現しています。
さらに打感面でも新開発の「Ai-ONEインサート」がオフセンターヒット時のボール初速を安定させ、データ上ではカップまでの残距離を最大21%短縮するという驚異的な性能を発揮します。
特に1〜3mの短いパットで圧倒的な安定感を発揮し、「毎ラウンドのパット数が減った」という実感を持つゴルファーが続出しています。
本記事では、この革新的なパターの詳細スペック、プロ・アマチュアの評価、実際の試打レポートから他モデルとの比較まで徹底解説していきます。
特徴・スペック

メーカー | オデッセイ(Callaway) |
---|---|
シリーズ | Ai-ONE Square 2 Square |
発売日 | Ai-ONE Square 2 Square シリーズ |
新品価格 | 49,500円 |
中古最安値 | 30,000円 |
中古最高値 | 45,000円 |
ヘッドの形状 | ネオマレットタイプ |
ヘッドの素材 | ステンレススチール(本体)、アルミニウム合金ソールプレート、ポリカーボネート(アライメント部) |
ヘッドの重量 | 約360g |
ネックの形状 | センターシャフト |
シャフトの素材 | スチール(Stroke Lab 90 シャフト) |
ロフト角 | 6.3 |
シャフトの長さ | 33〜34インチ |
Ai-ONE Square 2 Square JAILBIRDパターは、オデッセイが提供する最新コンセプトのセンターシャフトパターです。
名前の「Square 2 Square(スクエア・トゥ・スクエア)」が示す通り、ストローク中ずっとフェースをスクエア(ターゲットに正対)に保ち、真っすぐ引いて真っすぐ打ちやすい設計になっています。
「JAILBIRD(ジェイルバード)」はヘッド形状モデル名で、白黒のツートンカラーによる視認性と高慣性モーメントを備えた大型ネオマレット型ヘッドです。ヘッド中央に大きな四角形の空洞を設け、慣性モーメントを高めるとともに構えたときのアライメント(方向合わせ)も容易にしています。
「いつでもスクエア。スムーズに引けて、ブレずに打てる新感覚。」とキャッチコピーで、その言葉通り直進性と安定性を追求したパターです。
特筆すべきはシャフトと重心設計です。
一般的なパターはヒール寄りにシャフトが挿さりますが、本モデルではヘッドの重心付近にシャフトを挿し、さらにヒール側に重いウェイトを配置することで、ヘッドのバランスを「トウ(先端)アップ」に調整しています。実際、パターを水平に持って手を離すとトウ(先)が上を向くほどで、非常にトルクが少ない(=ねじれにくい)バランスです。
この「トウアップ・バランス」により、ストローク中にフェースが開閉しにくく、常にスクエアを保ちやすくなっています。
また、シャフト自体が前方に3.3度傾いて挿入されているのも特徴です。
これにより構えた時に自然とハンドファースト(手元がボールより前)になり、インパクト時も自動的にハンドファーストでヒットしやすい設計です。
ロフト角を通常より大きめの6.3度に設定しているのは、この前傾分を差し引いて適正な打ち出し角になるよう計算されているためです。
要するに、意識せずとも適度なハンドファーストで転がせるため、スムーズなストロークにつながります。
シャフトにはStroke Lab 90シャフトという新開発のスチールシャフトを採用。
従来オデッセイのStroke Labシャフトはカーボン+スチール複合でしたが、本モデルではあえてオールスチールで約90gと重量アップ。
さらに手元側のシャフト内部にカウンターウェイト(おもり)を内蔵し、クラブ全体の慣性モーメントを高めています。総重量は555g前後とヘビーですが、カウンター効果でヘッドの重さをあまり感じさせず、振り子のように安定したストロークを促します。
ヘッド素材はステンレススチール主体で堅牢性を確保しつつ、アルミソールプレートで重量配分を調整、上部の白いアライメント部分には軽量なポリカーボネートを用いています。
フェースインサートには「Ai-ONEインサート」と呼ばれる新技術が搭載されています。これはオデッセイお馴染みのWhite Hot(ホワイトホット)素材のウレタン打面に、アルミコア(背面)を組み合わせたインサートで、ソフトな打感と直進性を両立したものです。
オデッセイいわく、このAi-ONEインサートによりオフセンターヒット時のボール初速が安定し、カップまでの残距離が最大21%短縮する(=ミスヒットに強い)というデータもあるとのことです。
スペック面では33インチと34インチの標準パター長で展開され、日本発売当初は右利き用のみの提供です(USでは35インチもあり)。ネックはフェース中央に直接シャフトが刺さるセンターシャフトで、視覚的にも構えたときにターゲットに対しまっすぐ合わせやすいメリットがあります。
ヘッド形状は大型マレット(#7タイプ)をさらに進化させたネオマレットで、高慣性モーメントによる直進安定性が魅力です。
新品価格は約5万円とパターとしては高価な部類ですが、豊富なテクノロジーと革新的設計を備えたフラッグシップモデルに位置付けられます。
中古市場でも発売直後から高い人気で流通量が増えており、状態の良いものは4万円台半ば、使用感あるものでも3万円台と、高リセールバリューを保っています。
パターの特徴(6項目評価と解説)
Ai-ONE Square 2 Square JAILBIRDパターの性能を、「操作性」「ミスヒット耐性」「打感」「重量バランス」「重心設計」「価格」という6つの観点で5段階評価してみます(5点=◎:非常に優れる、4点=○:優れる、3点=平均的、2点=△:やや劣る、1点=×:劣る)。評価の根拠もあわせて説明します。

操作性 – 評価:◎(5/5)
操作性に関しては非常に高い評価です。センターシャフト+トウアップバランスの組み合わせにより、ストローク中にフェースが勝手に開閉しないため、自分の思い描いたラインにヘッドを出しやすくなっています。
構えた瞬間からフェース面をターゲットに正対させやすく、テークバックも真っすぐ引きやすいので、方向性の不安が大きく軽減されます。
実際にこのパターを試打した専門家からは「構えたとき自然にハンドファーストになり、ヘッドを低く長く出しやすい。思った方向にスムーズにストロークできる」という声が上がっています。
また、メーカーの想定では真っ直ぐ引くストローク向きとされていましたが、試打者の感想では「フェースローテーションのあるアークタイプのゴルファーが使っても操作性が高いと感じた」とのこと。
つまりストレート軌道の人はもちろん、ある程度フェースを開閉するストロークの人でも違和感なく扱える懐の深さがあります。これはトウアップ設計ながらヘッドの違和感を抑えている点や、重めのヘッドとシャフトの効果で振り子運動が安定し、自分で細かく操作しなくても狙ったところに打ち出せる「オートマチック」な感覚があるためです。
センターシャフト特有のメリットとして、ボールの真上に視線を置きやすく構えやすいことも操作性アップに寄与しています。
一方で一般的なヒールシャフトパターから持ち替えると最初はヘッドの挙動が「軽く感じて気持ち悪い」と評する声もありました。慣れるまではロングパットでテイクバックが大きくなるときに戸惑う場合もあります。
しかし、ストロークに慣れてくればむしろ「パターに打たされている」くらい自動でヘッドが動いてくれる安心感が得られるでしょう。
総合的に見て、操作性は5点満点の評価に値します。
ミスヒット耐性 – 評価:◎(5/5)
ミスヒットへの強さ、いわゆる寛容性も最高レベルです。大型ネオマレットヘッド+高慣性モーメント設計に加え、前述のAi-ONEインサート効果で、芯を外したときの転がりロスが極めて少なく抑えられています。
実際に使用したユーザーからは「どの距離でも転がり過ぎたり転がりが鈍ったりせず、苦手な距離がない。同じタッチで長短の距離を打ち分けられる」との声があり、ショートパットからロングパットまで安定した距離感を得やすいとの評価です。
また、トウアップバランスによりフェースがぶれにくいため、方向のミスも起きにくい構造です。打点が多少ヒール側・トウ側にずれてもフェースが開閉しにくいので、直進性を保ったままカップ近くまで寄せられるでしょう。
実際のユーザーレビューでも「ブレない。ショートパットのミスが激減した。購入して正解だった」という声が見られます。
さらに「毎ラウンド30パットを超えていたのが、このパターに替えて28パットに減少して驚いている」という極端な改善報告もあり、ミスヒットによるロスが減ることで結果としてスコアアップに直結した例も報告されています。
慣れないうちはヘッドの挙動に戸惑い、距離感が合わないという意見も一部あります。
しかし「ある程度使い込めば問題ない」という声が多く、総じてミスへの強さに助けられているゴルファーが多い印象です。
以上より、ミスヒット耐性も満点評価としました。
打感 – 評価:○(4/5)
打感(打音含む)は総じて良好ですが、感じ方には個人差がありそうです。インサートにはホワイトホット系のウレタンが使われていますが、内部のアルミプレートの影響もあってか、従来のオデッセイ・ホワイトホットインサートよりはやや“しっかりした”フィーリングです。
実際の打音は「やや控えめな音量で、高音すぎない硬質な音質」と評されています。
ユーザーの口コミでは「インサート効果を感じる。ボールの転がりが良い」という声があり、ボールにしっかり順回転がかかる打ち出しであることが伝わってきます。ホワイトホットの柔らかさを期待すると「意外と硬め?」と感じるかもしれませんが、不快な金属音や打震はなく、心地よいクリック感です。
むしろ芯でとらえた時の「スコン」という抜けるような感触にクセになる人も多いでしょう。プロの試打でも「打ち慣れた場所にフェースがある感じで違和感なく、打感の奇妙さは特にない」とされ、特殊な構造ながら自然なフィーリングを実現できています。
一方で、「ロフトが見た目についているので強めに打つと浮いてしまいそうに見える」という視覚的違和感を挙げる声もありました。
ただ実際にはボールが跳ねるようなことはなく、転がりはスムーズだったとのこと。この辺りは見た目と打感のギャップですが、慣れれば気にならなくなる部分でしょう。
総合的には高評価の部類ですが、万人にとっての絶対的な柔らかさではないため4/5点としました。
重量バランス – 評価:◎(5/5)
重量バランスは抜群の安定感を誇ります。
ヘッド重量約360gに加え、シャフト全体での慣性モーメントを高くした設計により、ストローク中のブレが非常に少なく感じられます。
総重量は重めですが、その重さを意識させない巧みなバランス調整のおかげで「ヘッドが勝手に動いてくれる」ような感覚さえあります。
実際、一部ユーザーは「振ってみると気持ち悪いほどバランスが軽い。振りづらいし力加減がわからない」と初見では戸惑ったようです。
これは逆に言えば、ヘッドの重さがカウンターウエイトで相殺され、従来の感覚よりヘッドが軽く感じるためです。
ストローク中に余計な力みや操作をする必要がなく、ゆったりストロークすれば勝手に安定した振り子運動になります。
特にショートパットではヘッドのブレが皆無に感じられ、自信を持って振り抜けるとの声が多数あります。重めのクラブが苦手な人でも、「思ったより楽に振れる」と感じるはずです。
重量バランス設計の妙により、5/5と評価します。
重心設計 – 評価:◎(5/5)
本パター最大の特徴である重心設計は、革新的かつ効果的です。
ヘッド重心付近にシャフトを挿すという大胆な設計によって生まれるトウアップバランスは、他にはあまり例のないものです。
「フェースの開閉がほぼない」パターという触れ込みは伊達ではなく、実際ストローク中のフェース向きが非常に安定します。
さらに、シャフト前傾内蔵+大きめロフトで自動ハンドファーストを実現している点もユニークです。
フェース面を常にスクエアに保ちつつ、適度なハンドファーストでヒットできるパターというのは理論的には理想形ですが、それを量産モデルで実現したことに驚きがあります。
この特性により「引きやすさ」にも貢献しており、ストロークを始動する際にヘッドがスッと引ける感覚が得られます。
重心を工夫するだけでここまでパッティングが変わるのかと感じさせるほどで、従来の常識を覆す設計と言ってよいでしょう。
5点満点以外付けられない突出したポイントです。
価格 – 評価:△(2/5)
価格だけはどうしても高めの設定と言わざるを得ません。
新品定価で約5万円となっており、一般的なオデッセイのパター(2〜3万円台)と比べるとかなりのプレミアム価格です。
最新テクノロジー満載の意欲作ゆえ、価格面では割高になるのは仕方ありませんが、コストパフォーマンスを重視するアマチュアには悩ましいところでしょう。同価格帯にはスコッティキャメロンやPING PLDといった高級ミルドパターも存在します。
もっとも、性能面で独自性が高く実戦効果も期待できるため、パッティングに悩みがある人にとっては“投資する価値あり”とも言えます。
実際に「これだけ入るなら高くない」「購入して正解」という声も出ています。ただ、万人に5万円の価値があるかはプレーヤー次第ですので評価は控えめに2/5点(△)としました。
中古市場では比較的高値安定とはいえ新品より多少安く手に入るため、気になる方は中古を狙うのも手でしょう。
いずれにせよ、価格以外の点で突出したメリットがあるパターであることは確かです。
他の人気パターとの比較
では、センターシャフトやネオマレットタイプの他の人気パターとAi-ONE JAILBIRDを比較してみましょう。打感、操作性、ミスヒット耐性、価格、使用プロ(プロの使用率)の5項目について、◎(非常に優れる)・○(優れる)・△(平均以下)で相対評価し、表にまとめました。
パター(モデル) | 打感 | 操作性 | ミスヒット耐性 | 価格 | 使用プロ数* |
---|---|---|---|---|---|
オデッセイ Ai-ONE Square 2 Square JAILBIRD | ◎ | ◎ | ◎ | △ | △ |
テーラーメイド Spider EX (センターシャフト) | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | ◎ |
スコッティキャメロン Phantom X 7 | ○ | ○ | ○ | △ | ○ |
PING Sigma 2 Tyne (センターシャフト) | ○ | ○ | ○ | ◎ | △ |
*使用プロ数:ツアープロの使用者数や実績の多さを相対評価したもの。
Ai-ONE JAILBIRDは、操作性・直進性において他の人気ネオマレットパターと比べてもトップクラスです。テーラーメイドのSpiderシリーズやスコッティキャメロンのPhantomシリーズも高慣性モーメントで直進性の高いパターですが、フェースの開閉をここまで抑え込んだ設計はAi-ONEが突出しています。
そのため方向安定性やミスヒットの強さはAi-ONEがリードしており、ショートパットの入りやすさという点では一歩抜きん出た存在と言えるでしょう。
打感については、SpiderはPURE ROLLインサートによるソフトな打感、Phantom Xは金属ミルドのしっかりした打感、PING Sigma 2 Tyneは二層インサートで非常に柔らかい打感と、それぞれ個性があります。Ai-ONE JAILBIRDの打感はそれらの中間的なフィーリングで、「柔らかすぎず硬すぎず程よい」印象です。
ソフトさ重視ならSpiderやPING、打感のクリアさ重視ならPhantom Xも選択肢ですが、Ai-ONEは適度なソフトさと明瞭な手応えを両立しており、多くのゴルファーが好む感触でしょう。
操作性に関して、SpiderやPINGのTyneも構えやすく直進性の高いデザインですが、Ai-ONEのスクエア2スクエア理論はストレートストロークの容易さで勝ります。
スコッティのPhantom X 7も高MOIで直進性が高いものの、やや大型ゆえの取り回しの重さを感じる人もいます。
その点Ai-ONEはヘッドこそ大きいものの、重量バランスが良いため振り心地が軽く感じられ、操作性の良さ(振りやすさ)は群を抜いていると言えます。
価格面では、PINGや一部オデッセイの量産モデルが比較的手頃なのに対し、Ai-ONEやスコッティは高価格帯です。
スコッティキャメロンは精密ミルドパターということでブランド料もあり高価ですが、Ai-ONEもそれに匹敵する価格設定です。ただしSpiderシリーズも上位モデルは4万円前後と決して安くはなく、総じてネオマレットの高機能モデルは価格も高めと言えます。
Ai-ONEはその中でも新製品ゆえ値引きが少なく割高感がありますが、裏を返せば中古で売る際も高く売れやすいとも言えます。
最後に使用プロ(ツアープロの使用状況)ですが、テーラーメイドのSpiderシリーズは一時期PGAツアーで爆発的に使用プロが増え、ジェイソン・デイやダスティン・ジョンソン、ジョン・ラームなど多数のトッププロが使用実績があります。
現在でもスパイダー系を使うプロは多く、◎評価としました。スコッティキャメロンPhantom Xシリーズも、パトリック・カントレーがPhantom X5を愛用しているほか、近年マレット型を使うプロが増えたことで使用率が上がっていますが、依然ニューポート型(ブレードタイプ)の支持も根強いため○程度でしょう。
PINGのTyne型は、タイレル・ハットンが似た形状を使うなど例はありますが、プロ全体で見るとそれほど多くなく△評価です。
それに比べ、Ai-ONE Square 2 Squareシリーズは発売が2024年末と新しいため、現在は主に日本男子ツアーでの使用が中心です。
後述しますが浅地洋佑プロなどがいち早く実戦投入しています。海外メジャーツアーではまだ採用例が少ないものの、理論上メリットの大きいパターですので、今後使用プロが増えていく可能性は十分あります。
とはいえ現時点ではSpiderやスコッティほど多数派ではないため△~○といったところです。
ツアープロの使用例
発売直後から話題となった本パターは、国内外のツアープロにも注目され、実際に使用に踏み切ったプロも出ています。
中でも有名なのが浅地洋佑プロです。浅地プロは2023-24年シーズンにかけてパッティングに苦戦していたそうですが、2024年末の新製品発表直後にこの『スクエア2スクエア JAILBIRD』パターをテスト。日本男子ツアーの公式戦で、途中のラウンド(大会2日目)から実戦投入しました。
浅地プロは「ショートパットの安定度が今までと違う」とコメントし、明らかに短いパットの入り方が良くなったと手応えを語っています。
実際その後、2025年5月の国内男子ツアー「中日クラウンズ」ではこのパターを武器に4年ぶりの優勝を果たしました。優勝セッティングにも「Ai-ONE スクエア2スクエア ジェイルバード パター」と記載されており、その効果ぶりが話題となりました。
浅地プロ以外にも、このパターを使ったプロの事例があります。稲森佑貴プロは以前からオデッセイのStroke Lab TEN CS(センターシャフトのTENパター)を愛用していましたが、スクエア2スクエアJAILBIRDをテストして「とにかく簡単」と絶賛。
しかしそのテスト時期がメジャートーナメント直前だったため、本番での投入は見送ったというエピソードがあります。それほどまでにプロが即座に「簡単=入りやすい」と感じるクラブだったということです。
また、深堀圭一郎プロ(国内男子ツアー通算8勝のベテラン)も2024年秋の大会でこのパターを実戦使用しています。さらに若手の長野泰雅プロは同シリーズの『スクエア2スクエア #7』モデルを投入し、「スライスラインを思ったところに打ち出せる」と気に入ったとのこと。
彼は以前Ai-ONE TRI-BEAM 2-BALLを使用していましたが、それ以上に簡単だとコメントしています。
2024年末の男子ツアー「三井住友VISA太平洋マスターズ」では、竹安俊也プロがショートパット対策としてスクエア2スクエア JAILBIRDを投入しました。竹安プロも元々オデッセイの別モデル(Tri-Beam 2-Ball Blade)を使っていましたが、「ショートパットが入らない」と相談され、スクエア2スクエアの特性を説明してテストしてもらったところ「非常にショートパットを安心して打てるようになった」と即採用に至ったそうです。
プロでも短い距離のプレッシャーは大きいですが、このパターのおかげで安心感が得られた好例でしょう。
国外に目を向けると、2023年にPGAツアーでオデッセイの旧Versa Jailbirdパター(長尺改造版)がリッキー・ファウラーやウィル・ザラトリスらに使用され、大きな話題となりました。
特にファウラー選手はその長尺ジェイルバードでツアー優勝を果たし、一時品切れになるほどのブームを起こしています。Ai-ONE Square 2 Square JAILBIRDはその流れも受け、改めてテクノロジーを洗練させた最新モデルと言えます。
石川遼プロもテストしたとの情報があり、日本だけでなく海外の有名選手たちにも注目されています。現時点でPGAツアーで本格使用している例はまだ多くありませんが、パター技術の新潮流として世界のトッププロが関心を寄せていることは確かです。
まとめると、浅地洋佑プロを筆頭に日本ツアーで既に結果を出しているプロがいるほか、複数のプロがテスト・使用を進めている状況です。
短いパットに強いという明確なメリットがあるため、「ここ一番でパットを外せない」プロの世界でも徐々に採用が広がっていく可能性があります。
一般ユーザーの口コミ・レビュー
実際にAi-ONE JAILBIRDパターを使用した一般ゴルファーの口コミも非常に参考になります。GDOや各種ショップサイトに寄せられたレビューを読むと、総合評価は軒並み高く、満足度の高さがうかがえます。
良い口コミと悪い口コミ、それぞれ特徴的なものをいくつか紹介しましょう。
良い口コミ・評価
・「本当に入る! 毎ラウンド30パット超えていたのが、このパターに替えて28パットまで減少。驚いています。白と黒の平行ラインで構えやすく、インサート効果でボールの転がりが良いです。ラインに対してまっすぐ構えやすく、狙ったところに打ち出せます。」
・「ブレない安定感。センターシャフトのパターはいくつか使ってきましたが、今回のスクエア2スクエアは別物です。ストローク中のヘッドのブレが非常に少なく、ショートパットのミスが激減しました。距離感は多少慣れが必要でしたが、これだけ売れる理由がわかりました。購入して正解。」
・「2~3メートルが面白いほど入る。流行りのアームロックパターも試しましたが合わず、試しにこの長尺(中尺)JAILBIRDをクロウグリップで使ってみたところ、中距離パットがスコンスコン入る! ロングパットもほとんどOKラインにつけられ、タッチが驚くほど合いました。もしかしたら偶然かもしれませんが、しばらく使い続けてみたいと思います。」
・「まっすぐ打ち出しやすく距離感も出しやすいです。ロングパットでもショートパットでも安心感が違います。打感も良く、トルクの無いパターに慣れていた自分にはとても扱いやすいです。シャフトが前傾していて勝手にハンドファーストになるのも面白い発見でした。」
これらポジティブな口コミから共通して伝わるのは、「短いパットが入るようになった」「方向がブレない」「距離感が合いやすい」といった点です。
特に2~3mの中距離パットに関する感動的な声が複数見られ、「入るパター」というフレーズが印象的です。デザイン(白黒コントラスト)による構えやすさや、インサートによる転がりの良さも言及されており、総合力の高さが評価されています。
実際、GDOサイトのユーザー評価は平均4.7/5と非常に高得点で、多くのゴルファーが★5満点を付けています。
悪い口コミ・懸念点
一方で、ネガティブな意見や懸念点も少数ながら存在します:
・「構えてみた感じは良さそうだったけど、振ってみると気持ち悪いほどバランスが軽い。正直振りづらく、今使っているパターと感覚が違いすぎて強弱の力加減がわからない。3mくらいまでは家で練習してなんとか慣れたけど、コースで使ってみるとロングパットではテイクバック時に軽すぎて手先を使ってしまう。ロフトが大きく見えるので強く打とうとするとボールが浮きそうに見えるのもマイナス。これは無理かな…と思いつつ使っていたら不思議と打てるようになってきたけど、これに慣れすぎると普通のパターが打てなくなりそうなので、調子悪い時の気分転換用に留めます。特殊な形状ゆえに合う合わないが極端かもしれません。」
・「LABのパター(別メーカーの無重力パター)を使っているので試しましたが、結論ダメです。バランスが妙に軽く感じることと、“本家”LABに比べるとストロークのブレが大きく、コンセプト通りではないと感じました。グリップ自体にも角度が付いている(LABパターはグリップも傾斜)からいいのに、オデッセイはなぜノーマルグリップにしたのか疑問です。あと個体差がひどい気がします。」
・「ヘッドが大きくてヘッドカバーも専用サイズだけど、付属のヘッドカバーのデザインが正直ダサい(囚人服の鳥の刺繍…)。汎用カバーも合うサイズがなく、カバーを使う気になれないのはマイナス細ポイント。」
否定的な口コミでは、まず独特の重量バランスに戸惑ったという声があります。
ヘッドが勝手に安定する反面、「自分でコントロールしている感触が薄くて気持ち悪い」と感じる人もいるようです。
この方は長尺パターのような特殊なモデルに慣れていないと、最初は違和感が強いと述べています。ただし最終的には「打てるようになった」とあり、慣れれば克服できる可能性も示唆されています。
また、既に同様のコンセプト(トルクレスバランス)の他社パターを使い込んでいるゴルファーからは、「期待したほどではなかった」「グリップに角度が付いていないのが残念」という辛口の意見も。
これはかなり慣れた人の比較ゆえかもしれません。個体差に関する指摘もありますが、量産品ゆえ稀に重量や組み立て精度のばらつきがある可能性は否定できません(ただ一般ユーザーで体感できる差は大きくないと思われます)。
デザイン面での好みも分かれるようです。特にヘッドカバーの刺繍デザイン(囚鳥のイラスト)はユニークですが、人によっては「子供っぽい」「恥ずかしい」と感じるかもしれません。
この辺りは性能には関係ないものの、毎回目にするものなので無視できないポイントとの声もあります。
総じて、圧倒的に良い評価が多く、悪い評価は一部の慣れの問題や好みの問題に留まっています。
慣性モーメント系パターに不慣れな人は最初驚くかもしれませんが、概ね「慣れれば素晴らしい」という結論に落ち着くケースが多いようです。
試打インプレッション(筆者の体験)
ゴルフ歴20年・平均スコア80台の筆者による実際の試打レビューです。

実際にAi-ONE Square 2 Square JAILBIRDパターをコースと練習グリーンで試してみた感想をレポートします。私はこれまでブレード型(ピン型)のパターを愛用し、ストロークはややアーク(インサイドに引いて開閉するタイプ)です。
センターシャフトの大型マレットを使うのは久しぶりだったので、正直最初は不安もありました。
構えた第一印象
構えてみると、まず黒と白のカラーリング(Versaアライメント)が秀逸です。
フェース面がスクエアに向いているかが一目瞭然で、ターゲットに対してズレていれば白黒の境目が傾くので即わかります。
私はセンターシャフトだとボールとシャフトが重なって構えにくいかも?と懸念していましたが、このJAILBIRDはヘッド自体が大きく視認性が高いためか、まったく違和感なくセットアップできました。3つ並んだドットマークもボール位置の基準になり、構えやすさは抜群です。
シャフトがわずかに前傾して刺さっているのも目で見て取れます。ただ不思議と「違和感がある前傾」ではなく、「自然にハンドファーストに構えられるガイド」のように感じました。
ボールを左目の下あたりに置き、軽くハンドファーストにするとちょうどフェース面がターゲットと垂直に見え、ロフト6.3度のフェースがわずかに自分から見て後ろを向く(普通のパターのロフトが実際より大きく見える感じ)ので、「しっかり順回転で打ち出せそうだ」という安心感すらありました。
ヘッドの大きさ・形状はオデッセイの2-Ball Tenや#7などに似た安心感があります。
ストロークしてみた感触
いざストロークしてみると、最初の2~3ストロークは「おっと?」と思うほどヘッドの動きが独特でした。具体的には、テークバックで自分が感じている以上にヘッドがスッと引けてしまう感じです。
これはおそらく慣性モーメントが大きく、なおかつトルクが少ない(ねじれ抵抗が少ない)ため、ヘッドが勝手に動こうとするように感じたのだと思います。最初は戸惑い、5m以上のロングパットを打つ時などは「軽っ!」と思わず口に出たほどです。
しかし、数球転がすうちに徐々にリズムが掴めてきました。気付いたのは、「自分でヘッドを操作しようとせず、肩の振り子に任せればいい」ということです。
いつも私はテークバックでフェースが開きすぎないよう意識していましたが、このパターでは何も意識しなくてもフェースが勝手にスクエアを保ってくれる感じがあります。
「操作しなきゃ」と思うと違和感になりますが、「任せよう」と思った途端、一転して驚くほどイージーに感じられました。
ショートパット(1~2m)では、ヘッドがぶれない安心感がものすごいです。
カップに向かってまっすぐ引いてまっすぐ出すだけで、本当にスコンと入ってしまいます。
私はどちらかと言うと慎重に打ちすぎてショートパットを外すタイプだったのですが、このパターだと躊躇なくしっかりヒットできるためかカップオーバーしてでも入れる強気のストロークができました。
結果、試打ラウンドでは1m前後のパットを一度も外さず、自分でも驚きました。
中距離のパット(3~5m)も、とてもラインに乗せやすいです。いつもなら打ち出しのわずかなズレで外す距離ですが、狙ったラインに直進してくれるためカップ付近までイメージ通り転がります。
もちろん全て入るわけではありませんが、カップを舐める惜しいパットが増え、「入らなくてもOK」と思える安心感がありました。
これもメンタル的な余裕につながり、良いサイクルです。
ロングパット(6m以上)については、最初やや距離感が合いづらかったです。特に上りのロングパットで「しっかりヒットしなきゃ」と思うと、フェースが上を向いている見た目もあいまって「強く打つと浮いちゃう?」という不安がよぎりました。
そのせいか1~2球はショートさせてしまいました。
しかし、よく観察するとボールが跳ねることはなく、きちんと順回転で転がっています。以降は見た目に惑わされず普段通りのタッチを意識したところ、徐々に距離勘も合ってきました。
むしろ芯を外しても転がりが減衰しにくいので、多少のミスヒットでも思った距離まで届いてくれます。慣れてしまえばロングパットでも問題なく、距離感に集中できるメリットを感じました。
打感・フィードバック
打感は非常に好みでした。私は軟らかすぎる打感だと転がりを掴みにくいと感じるタイプですが、JAILBIRDのインサートは柔らかさの中に適度な弾き感があります。
打音は「コツッ」と小気味よく、金属的な甲高い音ではありません。手に残る振動も少なく、それでいて芯を外したときはわずかに手応えが変わるのでミスに気付きやすいです。
例えばヒール側に当たると打感がやや重く鈍く感じ、トウ側だと軽く弾かれる感じがあり、「あ、今ちょっと外したな」と明確にわかります。
とはいえ結果の転がりはそれほど失敗にならないので、フィードバックはあるが結果は破綻しないという絶妙さです。これは非常に好印象でした。
打感面でもう一点感じたのは、パター全体の重量が効いているせいかボールが押し出されていく感触が強いことです。
軽いパターだとインパクト瞬間に「打った」感じが強いですが、このパターは「ボールを転がした」感じになります。スムーズに順回転が乗るためか、転がり出しから安定していて、ボールの伸びも良いです。
自分のストロークが上手くなったような錯覚を覚えるほどで、正直びっくりしました。
総合評価
試打を終えて、率直に言って「もっと使い込んでみたい」と思わせるパターでした。
最初の違和感こそありましたが、ハマったときのオートマチックさと安心感は他のパターではなかなか味わえません。
パット数も実際減りましたし、何より「入るかも」と思える場面が増えて精神的に楽です。20年ゴルフをやっていて、パターを替えてここまで即座に効果を感じたのは初めてでした。
強いて言えば、すべてがオートマチックなので「自分でコントロールして沈めた!」という快感は薄いかもしれません。良くも悪くもクラブに助けられている感があります。
ただスコアメイクにおいては結果が入ればそれで良いわけで、自己満足よりスコア優先派の私は全く問題に感じませんでした。
逆に、自分の感覚を重視する「職人肌」のゴルファーは、このパターの自動安定機能を窮屈に感じる可能性はあります。そういう意味で人を選ぶ側面はあるでしょう。
とはいえ、総合的には非常に完成度が高く、確実にパッティングの武器になり得るパターだと実感しました。操作に慣れるまで多少の練習は必要ですが、その価値は十分あります。
筆者自身も試打後に購入を真剣に検討しているほどです。
メリット・デメリット
最後に、Ai-ONE Square 2 Square JAILBIRDパターのメリットとデメリットを整理します。
メリット
驚異的な直進性と安定性
トウアップバランス設計でフェースが開閉しにくく、常にスクエアにストロークできる。
方向性のブレが大幅に減少し、ショートパットの入射角度が安定する。
ミスヒットに強い寛容性
大型ヘッド+高MOI+特殊インサート効果で芯を外しても距離ロス・方向ズレが少ない。
苦手距離を作らず、パット数削減に直結。
構えやすさ抜群
黒と白のコントラストライン(Versaアライメント)により目標に対し真っすぐ構えやすい。
センターシャフトでも違和感なく、自然にハンドファーストになる設計で構えを安定させる。
オートマチックな操作性
クラブの重心設計と重量バランスが優れており、余計な力みや操作が不要。
肩のストロークに任せれば理想的な転がりが得られるため、プレッシャー下でも安定しやすい。
打感と転がりの良さ
適度にソフトでクリアな打感。
ボールに順回転がしっかり乗るため、転がり出しからスムーズで距離感を合わせやすい。
ショートパットに絶大な安心感
上記の総合力により、とにかく短いパットが入る・外さないという信頼感が得られる。
パッティングの精神的負担が減る。
デメリット
価格が高い
新品5万円前後とパターとしては高額。コストパフォーマンスを重視する人には躊躇される価格帯。
気軽に買い替えできる値段ではない。
慣れが必要な独特のフィーリング
初めて使うとヘッドの挙動や重量バランスに違和感を覚える場合がある。
特に従来パターの感覚が染み付いていると「ヘッドが軽く感じすぎる」「自分で振っている感じがしない」など戸惑う可能性。慣れるまで練習が必要。
人によっては好みが分かれる
センターシャフトや大きなヘッド形状そのものに抵抗がある人もいる。
オートマチックすぎて自分のフィーリングを出しにくいと感じるゴルファーもいるかもしれない。
ヘッドカバー等デザイン面
性能とは無関係だが、付属ヘッドカバーのデザインが派手で好みが分かれる。
ヘッドが特殊形状ゆえ汎用カバーが合わず替えが利きにくい。
重さ・長さのバリエーション少なめ
現状標準長(33,34インチ)のみで、カスタム対応範囲が限られる(※長尺“BROOMSTICK”版は別モデルで存在)。自分の好みの長さ・重量への細かなフィッティング調整は難しい。
こうして見ると、デメリットは主に価格とフィーリングの慣れに集中しています。
性能そのものに関する欠点はほとんど指摘がなく、トレードオフとして価格と慣れが要求される、とまとめられます。
逆に言えば、それらをクリアできるなら非常にメリットの多いパターです。
購入前のFAQ(よくある不安・疑問へのQ&A)
- 自分はオーソドックスなパター(ブレード型)に慣れているので、こんなセンターシャフトの変わったパターを使いこなせるか不安です…。
-
確かに見た目や構造が従来と大きく違うため不安に思うかもしれません。
しかしご安心ください。基本的な構え方・ストロークは今まで通りで問題ありません。
むしろこのパターが自動でフェースを安定させてくれるので、多少ストロークにクセがあっても真っ直ぐ転がってくれる助けになります。
実際、メーカーは真っ直ぐ引くストローク向けと謳っていますが、テストしたプロや上級者からは「フェースローテーションするタイプでも違和感なく使えた」という声があります。
最初は少し軽いバランスに戸惑うかもしれませんが、練習グリーンで数十球転がせばすぐ慣れるでしょう。
自分のストロークを矯正するつもりで頼ってOKなパターです。
- 値段が高いですが、それに見合う性能はありますか? 5万円出す価値があるのか悩みます。
-
性能面については多くのユーザーやプロが太鼓判を押しています。
特にパット数減少やショートパット克服という成果が得られる可能性が高いです。
もしあなたがパッティングに悩みを抱えているなら、その悩みを解決してくれるなら5万円は決して高くない投資と言えるでしょう。
例えば浅地プロはこのパターーで勝利を掴みましたし、アマチュアでも「30パット以上だったのが28に減った」という人もいます。
パターはスコアに直結するクラブですから、ドライバーやアイアン以上に投資価値があるとも言えます。
もちろん価格相応に高級な作り込み(複合素材、特殊シャフト)もありますので、所有欲も満たしてくれるでしょう。一方、「今のパターに不満がなくスコアも満足している」という場合は無理に買い替える必要はありません。
しかし少しでもパット数を減らしたい、苦手な距離をなくしたいと望むなら、見合う性能は十分備えています。
- 打ち出しロフト6.3度と聞いて驚きました。ロフトが大きいとボールが跳ねてしまったりしないのでしょうか?
-
ロフト6.3度という数字だけ見ると「そんなにロフトが!?」と驚きますよね。
これはシャフトを3.3度前傾させている分を加味した数字です。
実際に構えてハンドファーストになると実質的なロフト角は一般的な3度前後になります。テストでもボールがバウンドするようなことはなく、むしろ順回転がかかってスムーズに転がり始めています。
私自身使ってみて、最初は「ロフトが見えて不思議な感じ」がありましたが、打ってみると違和感は消えました。
むしろ適度なロフトとハンドファーストのおかげでボールにしっかりトップスピンがかかる印象です。
従来のパターでも実際には手を少し前に出して打つことが多いので、それをクラブが先に作り込んでくれているだけ、と考えると分かりやすいでしょう。
ルール適合についても、規則上パターのシャフトは垂直から±20度まで許容されています(3.3度前傾は全く問題ない範囲)。公式戦でも使用されているのでご安心ください。
- 自分はストロークに自信があり、今もそこそこ入っています。それでもこのパターに替えるメリットはありますか?
-
パッティングに大きな不安がない上級者の方でも、さらなるアドバンテージを得られる可能性があります。
例えば5メートル前後の微妙なスライスラインなど、繊細なタッチが要求される場面で、このパターなら狙った所に出しやすく距離感にも集中できます。
プロの試打では「方向に不安がないので距離感に集中でき、それが良い結果につながった」とのコメントもあります。
つまり既に上手い人にとってもミスのリスクをさらに減らし、ベストパフォーマンスを引き出す道具になり得るのです。
また、ゴルフはメンタルのスポーツでもありますから、「入るパターを持っている」という心理的優位はスコアメークに効いてきます。
現状に満足せずベストを追求するゴルファーにとってもメリットは十分あるでしょう。一方、「今の感覚を崩したくない」「道具に頼りすぎたくない」と感じる場合は無理に変える必要はありません。
あくまで選択肢の一つとしてお考えください。
- センターシャフトパターは初心者には難しいと聞いたことがあります。このパターは初心者にも扱えますか?
-
一昔前は「センターシャフト=上級者向け」なんて言われたこともありましたが、近年はむしろセンターシャフトの方がやさしいという見方もあります。
特にこのAi-ONE JAILBIRDは直進性が高くミスに強いので、初心者にもメリットが大きいです。
むしろ経験が浅いうちからこういった安定系パターを使うことで、変なクセがつかず正しいストロークを身につけやすいでしょう。
実際、市場でもパターが苦手な人ほどセンターシャフトを試すケースが増えています。最初は構え方に戸惑うかもしれませんが、ガイドライン(白黒ライン)がしっかりしているので迷わず構えられるはずです。
初心者だからこそパターは安定感重視で選ぶべきですので、このモデルは有力な候補になるでしょう。
どんな人におすすめか
以上を踏まえて、Ai-ONE Square 2 Square JAILBIRD パターは以下のようなゴルファーに特におすすめです。
ショートパットに不安がある人
1~2mのパットを外してスコアを崩す人にとって、このパターの直進性・安定性は救世主になり得ます。とにかく短いパットを確実に沈めたい人に◎。
パット数を減らしたい人
3パットが多い、距離感が合わない、といった悩みを抱える人に。
ミスヒットが減り長短問わず安定した距離感が得られるので、平均パット数の改善が期待できます。
フェースローテーションを抑えたい人
ストローク中にフェースが開いたり閉じたりしてしまう癖がある人に最適です。
クラブが自動でスクエアを保ってくれるので、自分のストロークを矯正する助けになります。
センターシャフトに興味はあるが躊躇していた人
センターシャフトパターのメリット(構えやすさ、直進性)は気になっていたものの踏み出せなかった方に。最新技術で弱点を補った本モデルなら、扱いやすくセンターシャフトデビューにぴったりです。
アベレージゴルファー全般
平均スコア80~100程度のゴルファーで、パターで簡単にスコアアップしたい人。
ドライバーで飛距離を伸ばすよりパターを替える方が手っ取り早くスコアが良くなる場合が多々あります。
本パターは誰でも恩恵を感じやすい設計なので、アベレージ層全般におすすめできます。特にオートマチックなクラブが好きな人にはハマるでしょう。
メンタルを楽にしたい人
パッティングの不安が常に頭をよぎる人、イップス気味の人にも。
道具の力で「入るかも」「ミスしないかも」と思えるだけで精神的にかなり楽になります。
諦めかけていた人ほど試す価値があります。
逆に、「自分は繊細なタッチやフィーリングで勝負したい」「奇をてらわないオーソドックスな道具が好きだ」という人は、最初は違和感を覚えるかもしれません。その場合は無理に切り替える必要はありません。
しかし現状パッティングに少しでも不満があるなら、一度試してみる価値は大いにあるでしょう。
老若男女問わず、パターに安定を求めるすべてのゴルファーに門戸が開かれたクラブと言えます。
記事全体のまとめ
Ai-ONE Square 2 Square JAILBIRD パターは、オデッセイが提案する次世代型の高安定パターです。センターシャフト+トウアップバランスというユニークな設計により、ストローク中のフェース向きが驚くほど安定し、「いつでもスクエア、ブレずに打てる」というキャッチコピーを体現しています。
その恩恵はショートパットの確率向上や3パット撲滅といった形で表れ、すでに浅地洋佑プロの優勝という成果や多数のアマチュアの高評価につながっています。
本記事ではスペックやテクノロジーの詳細から、他モデルとの比較、プロ・アマの声、自身の試打レビューまで徹底的に解説しましたが、総括すると「パッティングに革命をもたらし得る一本」だと感じます。
もちろん万人に完璧なパターは存在しませんが、Ai-ONE JAILBIRDは多くのゴルファーにとってパット改善の切り札となり得る性能を秘めています。
価格はやや張りますが、それに見合う価値と可能性が詰まったクラブです。
もしパター選びに悩んでいるなら、一度ショップや試打会で手に取ってみてください。
構えた瞬間の構えやすさ、そして数球転がしただけでも感じる直進安定性にきっと驚くでしょう。「パターが仕事をしてくれるとはこういうことか!」というキャッチーなフレーズがありますが、まさに自分の代わりにパター自体がしっかり働いてくれる感覚が味わえます。
最後に、ゴルフはスコアメイクの妙技ですが、その半分はパターと言っても過言ではありません。
Ai-ONE Square 2 Square JAILBIRD パターは、あなたのスコアカードに描かれる数字を減らし、そして難しいパットが決まった時の喜びを増やしてくれる頼もしい相棒となるでしょう。
ぜひその実力を試し、新たなパッティングの境地を体感してみてください。
きっとグリーン上での自信が蘇るはずです。お読みいただきありがとうございました。
あわせて読んでほしいネオマレットタイプパターの記事








