「ヘプラーのFLOKIってどうなんだろう…」
「ヘプラーのFLOKIが気になっているけど、自分に合うだろうか」
「今のパターがイマイチだから買い替えたいけど、何がいいかわからない」
パッティングって難しいですよね…。わかります。そんで調子が悪いと今のパターを買い換えたくなる。その気持ちもすごいわかる。
この記事ではヘプラーのFLOKIについて徹底的に解説するので、もし購入を迷っている人がいれば最後まで読んでみてください!
PINGのHEPPLER(ヘプラー)FLOKI(フローキー)の概要
メーカー | PING |
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シリーズ | HEPPLER |
発売日 | 2020年4月24日 |
新品価格 | 36,300円〜44,000円 |
中古最安値 | 10,000円 |
中古最高値 | 32,000円 |
ヘッドの形状 | ネオマレットタイプ |
ヘッドの素材 | アルミニウムとステンレス複合素材 |
ヘッドの重量 | 365g |
ネックの形状 | ショートスラント |
シャフトの素材 | スチールシャフト |
ロフト角 | 3度(±3度の調整可能) |
シャフトの長さ | 34インチ(調整可能範囲は32インチ〜36インチ) |
※中古最安値、中古最高値は2025年4月時点
PINGが2020年に発売した「HEPPLER(ヘプラー)シリーズ」の1つであるFLOKI(フローキー)は、上級者や中級者ゴルファー向けに開発されたネオマレット型パターです。
ヘッド素材に軽量アルミと高比重スチールの複合構造を採用し、ミスヒットに強い高い慣性モーメント(MOI)を実現しています。フェースはインサートなしの精密加工された一体構造で、柔らかい樹脂インサートとは対照的なソリッドでしっかりした打感と打球音が特徴です。
また、ヘプラーシリーズ共通の長さ調節機能付きシャフトを標準装備しており、32~36インチの範囲で自分好みの長さに簡単に調整可能です。高級感のある黒×銅のツートン仕上げやブラッククローム仕上げのシャフトなど、見た目の存在感も非常に印象的なモデルとなっています。
形状・設計の特徴(大型マレット+ショートスラントネック)
フローキーはその名前が示す通り北欧神話の神にちなんでおり、形状はネオマレット型です。
ヘッド後方に重量を配分した深い重心設計で、高慣性モーメントによる直進性と安定性を重視しています。実際、ヘプラーシリーズ全10モデル中第2位のMOI値を誇り、周辺部の2/3をスチールが占める重厚なヘッドはインパクト時のブレを最小限に抑えてくれます。
一方で、一般的なネオマレットに多いフェースバランス(直進ストローク向け)ではなく、ショートスラントネックを採用した強めのトゥ・ハング設計がフローキー最大の特徴です。(トゥ・ハング設計とは、指の上にシャフトを載せたときにトゥ側が下になるように設計されたパターのヘッド形状)
ヒール寄りに短いスラントネックでシャフトが挿さることで適度なオフセットと重心のずれが生まれ、フェースが開閉しやすくなっています。つまり、ストロークにアーク(弧)を描くゴルファー向けにチューニングされたマレットパターなのです。
この設計により、ブレードパターのような操作性と大型マレットの寛容性を両立している点がフローキーの魅力です。実際に試打したレビューでも「重心の深い大型マレットでミスに強い性能ですが、アークタイプに設計されていて、適度な操作性を持っているところがいいですね」と、高い許容性と操作性のバランスが評価されています。
ヘッド重量は365gとシリーズ中でも重め(ネオマレットとして標準的な重量)で、慣性モーメント向上に貢献しています。
構えた際にはヘッド後方の両サイドに張り出した銅色のウイングと、黒いトップブレード上の一本の白いサイトラインが目に入り、ボールとターゲットに対して直角に合わせやすいデザインです。
加えて、標準シャフトが黒いため晴天時でもシャフトのギラつきが少なく、アドレスで集中しやすいという声もあります。総じてフローキーは「ネオマレットの安心感」と「操作性の良さ」を両立させた、ユニークな設計と言えるでしょう。
ソリッドな打感と転がり性能
フローキー最大の特徴の一つが、その打感の硬さと打球音の明瞭さです。
前作にあたるSIGMA2シリーズでは柔らかなTR溝入りインサートが採用されていましたが、ヘプラーシリーズではコンセプトを一新し、「弾く」打感を追求するためにあえてTR溝を排し金属削り出しフェースにしています。
その結果、インパクト時には「カチッ」とした小気味よい音とともにボールにしっかりエネルギーが伝わり、少ない振り幅でも充分な転がりが得られるのが特長です。
実際、女子プロの渋野日向子はヘプラーシリーズ(フローキーではなくトムキャット14だが…)について下記のようにコメントしています。
私は強気のパットなのでこれを使うと転がり過ぎてしまうと思いますが(笑)、逆に言うと弱めのタッチでもしっかり転がってくれるので、パットがショートしがちなアマチュアゴルファーには良いと思います。
このように打球初速が出やすく、特に下りの速いグリーンやショートパットで「打ち切れないミス」を減らせる可能性があります。
一方で、この硬めの打感とボールの伸びの良さは好みや慣れの問題もあります。ソフトなインサートのマイルドなフィーリングに慣れたゴルファーにとっては、「少し弾きすぎる」「打感が硬すぎる」と感じる場合もあるでしょう。
実際にヘプラーを試打したゴルファーからも「Sigma2に比べてまったく真逆の印象。フォローを大きく出すよりも、短く低く出す方が距離を合わせやすい」という声があり、距離感の出し方に調整が必要と感じるケースも報告されています。
硬質なインパクト音も、人によっては「甲高すぎる」と感じることがあります。しかしPINGの社内テストでは、この金属フェースの明確な打音がプレーヤーに安心感を与え、距離感習得に貢献したという結果も出ています。
要するに、フローキーの打感・音は「芯に当たった」という手応えと心地よい打音でフィードバックを重視する人には大きなメリットですが、柔らかい打感を好む人には向き不向きがあるといえます。
とはいえ、打感の評価はあくまで主観的です。実際のユーザー評価では「インパクトの感触はしっかりしているが決して打球音が不快なほど硬いわけではなく、むしろ芯を食った時のフィーリングは爽快」といった声や、「距離感も安定しており、打感の良さが自信につながる」といったポジティブな口コミも見られます。
総合すると、ヘプラーのフローキーの打感・転がり性能は「ショートしない安心感」をもたらす反面、「強打派の人はオーバーに注意」という両刃の剣的な要素があります。使いこなすには若干の慣れやタッチ調整が必要ですが、一度ハマれば距離感の向上と確実なヒット感でパッティングの信頼性を高めてくれるでしょう。
慣性モーメントの高さによる安定性とミスヒットへの強さ
フローキーは高MOIパターならではの安定感と直進性を備えており、多少ヒットが芯を外してもカップまでしっかり届きラインを外しにくい設計です。前述のようにヘッド周囲の重量配分と深い重心により、ヘプラーシリーズ中2番目に高いMOI値を実現しています。
実際、慣性モーメントがさらに高い兄弟モデル「ケッチ(Ketsch)」は先代Vault 2.0モデル比で約2倍ものMOIを持つとされ、フローキーもそれに次ぐ安定性を誇ります。
重たいヘッドはインパクトでブレにくく、多少ヒールやトゥ寄りに当たってもフェースの開閉を最小限に抑えて方向性を維持します。
また慣性モーメントの高さは打点ずれによるボール初速ロスも軽減するため、ミスヒット時の距離ロスも少なめです。ユーザーからは「オフセンターヒットでも打感や打音が大きく損なわれず、高MOI設計の効果を実感した」といったコメントも寄せられており、パットの再現性向上に一役買っていることが伺えます。特に長めのパットやプレッシャーのかかる場面で、この寛容性の高さがスコアメイクを助けてくれるでしょう。
加えて、フローキーのアライメントデザインも安定したストロークをサポートします。黒いトップブレード中央に引かれたシンプルなホワイトラインはボールの真後ろにまっすぐ合わせやすく、周囲の銅色部分とのコントラストでターゲットラインを視認しやすくなっています。
サイトラインのないパターで起こりがちな狙いずれを防ぎ、正確なセットアップを促してくれます。また、ヘッドを地面に置いた際にしっかりと安定しやすい幅広いソール形状も、ネオマレットならでは。これらの要素が組み合わさり、「構えたときに安心感がある」「ストローク中に余計なブレを感じずに振り抜ける」という評価に繋がっています。
ただし一部のユーザーからは、「ヘッドをポンと置くとややフェースが開き気味(右を向き気味)になる」という指摘もあります。ショートスラントネックの形状上、手を離すとトゥ側が下がりフェースが若干開く傾向があるためですが、これはトゥ・ハング型パター特有の挙動とも言えます。
慣れてしまえば問題ありませんが、構えた際にはフェースが目標に正対しているか確認する習慣を付けると良いでしょう。またヘッドが重いため、ストローク中にヘッドを極力動かさずに「真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出す」タイプのゴルファーが無理に使おうとすると、むしろフェース管理が難しく感じる可能性もあります。この点については次項の「操作性」で詳述します。
アークストロークでの操作性とフィッティング適合性
冒頭で触れたように、ヘプラーフローキーは強いアークを描くストロークに適したパターです。
一般に大型マレットパターは直線的なストローク向けにフェースバランス(フェースが上を向くバランス)が多い中、フローキーはあえてトゥ側が下がるバランス(トゥ・ハング)に設計されています。これにより、インサイド・トゥ・インの軌道でパターを振る際にフェースの開閉(いわゆるリリース)が自然に行いやすくなっています。
ショートスラントネックによる適度なオフセットも相まって、インパクトでハンドアクションを使ってボールをつかまえる感覚を得やすいでしょう。
実際、海外の評価では「フローキーはインパクトでフェースをしっかり返して打ちたいゴルファーにフィットする」と言われています。上級者の中にはブレードパターで培ったフェースコントロールの感覚を捨てたくないが、もう少しMOIの恩恵も受けたいという方も多いでしょう。
フローキーはそんな要望に応えるモデルで、「操作性の高いデカマレット」として位置付けることができます。この点は、オデッセイの#7Sのようなトゥハングマレットやスコッティキャメロンの小型マレット(Phantom X5.5など)と同じ発想ですが、フローキーほどヘッド後方に深重心を持たせたモデルは多くありません。
実質、強いアークストロークでも安心感を得られる大型ヘッドという点で、他社製品との差別化が図られています。
一方で、ストロークがほぼ真っ直ぐでフェースローテーションを抑えるタイプの人には、この操作性の高さが裏目に出る可能性もあります。フェースが積極的に開閉しようとする分、ストローク軌道とフェース向きの同期が取れないと右プッシュやひっかけのミスにつながりかねません。
そのため、自分のパッティングストロークのタイプに合ったモデル選びが重要です。もし「自分はあまりフェースを開閉しない打ち方だ」という方は、同じヘプラーシリーズでもフェースバランスに近い「ケッチ」や「トムキャット14」などストレート系対応モデルを検討した方が良いでしょう。逆に「アークに振りたいけどブレードだとミスに不安がある」という方にはフローキーは打ってつけです。
フローキーはフィッティング面でも優れた特徴を持ちます。標準装備のブラックシャフトは長さ調節機能を備えており、付属のレンチをグリップエンドに差し込んで回すだけで32~36インチの範囲で無段階に長さを変えられます。1回転で約1/4インチ(約6mm)調整でき、グリップが回転してずれることもありません。
これにより、自宅や練習グリーン上で自分に最適な長さを細かく探ることができます。「ショートパットで少し構えを低くしたい」「逆にロングパット用に少し長くしたい」といったシチュエーションにも素早く対応できるのは大きなメリットです。加えて、この調節機構は改良型の高剛性シャフトと一体化しており、従来の調節シャフトにあったようなインパクト時のしなり(撓み)を感じにくくなっています。
実際、前シリーズよりシャフトの剛性を上げたことでフィーリングが安定したとの報告もあり、調節機構付きでもツアープロが使用するようなカスタムシャフト並みにしっかりとした打感が得られるよう工夫されています。
グリップに関しては、標準で装着されるPP59ピストルグリップ(PP58の伝統を受け継ぐ中型ピストル型)が扱いやすく人気です。PINGは他にもPP60やPP61、PP62といったオプションを用意しており、太さや形状の異なるグリップでフィーリングを調整可能です。自分の手の大きさや好みに合わせてグリップ交換を検討できるのも嬉しいポイントでしょう。
価格とコストパフォーマンス
発売当時の価格はヘプラーシリーズ全体で日本国内定価33,000円~40,000円程度(税込)でした。
フローキーは上限に近い39,600円前後の定価です。オデッセイやテーラーメイドの一般的なパターよりやや高く、スコッティ・キャメロンほどではないが中~高価格帯という位置付けでした。高品質な加工と複合素材構造、調節機能付きシャフトを備えることを考えれば妥当な価格設定と言え、中上級者がパターに求める投資価値には見合った製品でしょう。
現在(2025年)時点では、ヘプラーシリーズはすでに生産終了モデルとなっており、新品在庫は限られています。店頭在庫や新品を取り扱うショップも減っていますが、その分中古市場では比較的手頃な価格で見つけることが可能です。
大手中古クラブショップではフローキーの状態良好品が2万円前後で販売されている例もあり、コストパフォーマンスという点では魅力が増していると言えます。調節機能付きパターゆえに中古での長さフィッティングも自由度が高く、自分に合わせてその場で長さ調整できる点も中古購入のハードルを下げています。
注意したいのは、ヘッドの塗装の耐久性です。ユーザーから「黒い塗装部分が剥がれやすく、下地の銀色が見えてしまう」との口コミが複数ありました。
実際、ヘプラーシリーズの黒塗装はアルミ素材部分に施されており、ラウンド中にヘッド同士がぶつかったり、グリーン上で擦れたりすると塗装チップが発生しやすいようです。「ヘッドカバーを常に使用していても剥げてきた」という声もあるほどで、使用に伴う見た目の経年劣化は避けられないかもしれません。
この点は中古購入時にもチェックすべきポイントです。ただし性能には影響しない部分ではありますので、美観を気にしなければ大きな問題ではありません。それでもできるだけ綺麗に使いたい方は、ラウンド中もしっかりヘッドカバーを付ける、汚れは柔らかい布で優しく拭き取るなどして塗装を長持ちさせる工夫をすると良いでしょう。
他モデル・競合製品との比較
ヘプラーのフローキーを語る上で、まず比較すべきは前作PINGパターとの違いです。前述したように、直前の「シグマ2」シリーズとはコンセプトが真逆と言っていいほど異なります。
シグマ2は柔らかいインサートとTR溝で打感・距離感の易しさを追求したモデルでしたが、ヘプラーはインサートを捨て去り金属フェースのフィーリングを重視しました。これは「ソフトな打感では物足りない」「もっとしっかり芯でヒットしたい」というゴルファー層をターゲットにした明確な方向転換です。
結果として、シグマ2で好評だった部分(柔らかさ)は失ったものの、代わりに打音・打感による安心感やオートマチックすぎない操作感を得ることに成功しています。PINGは長年TR溝テクノロジーを推してきましたが、ヘプラーではそれをあえて省く大胆な決断をしており、「効果的なテクノロジーを捨て去った」とまで評されたほどです。
そのぶん、新たな層の支持を集めたシリーズでもあり、実際ヘプラー発売当初は「待ってました、こういうしっかりした打感のPINGパターが欲しかった」という声も多く聞かれました。
他社モデルとの比較では、まずオデッセイやテーラーメイドのマレットパターが挙げられます。オデッセイの代表的マレット「2-Ball Ten」やテーラーメイド「スパイダー」シリーズは高MOIで構えやすい点は共通しますが、多くはインサート搭載またはフェースバランス設計である点でフローキーとは性格が異なります。
例えば、オデッセイの#7モデルにもスラントネック版(#7S)がありますが、インサートフェースゆえ打感はかなりソフトで、フローキーのような打音の明瞭さや打ち出しの強さは得られません。
逆にスコッティ・キャメロンの「ファントムX5.5」やオデッセイの「Tri-Hot 5K #7」などトゥ・ハング型の大型マレットも登場しており、これはフローキーとコンセプトが近い競合と言えます。
これらはブレードに匹敵する操作性を持ちながら高い慣性モーメントを狙ったモデルですが、調整機能や価格の点でフローキーには及ばない面もあります(スコッティは価格が高く長さ調節不可、Tri-Hot 5Kはブレード寄りの形状でMOIはフローキーほど高くない等)。総合すると、「強めのアークストロークでも使える高MOIパター」というカテゴリーで見た場合、ヘプラー フローキーは依然として際立った存在です。
ヘプラーシリーズ内で見ても、フローキーはユニークなポジションにあります。さらに高MOIの「トムキャット14」はフェースバランス寄りでストレート~スライトアーク向けですし、同じ強アーク向けでも「ZB3」はブレードタイプでMOIは低めです。強いアークに対応するマレットとしては他に「シグマ2 TYNE4」などもありましたが、こちらはインサート入りで打感が全く異なります。そうした中で、フローキーは「ブレードのように操作できてマレットのように許容してくれる」希少なモデルと言えるでしょう。
実際の評価・口コミまとめ
フローキーは発売以来、多くのゴルファーやクラブフィッターから興味深い評価を受けています。その総評として感じられる長所と短所を、まとめました。
フローキーの評価は概ね高く、とりわけ安定性とフィードバック性能に関して良い口コミが見られます。その反面、打感の好みや塗装の耐久性など注意点も指摘されています。
寛容性の高さ
最大の利点として、やはりMOIの高さによるミスヒットへの強さが挙げられます。「明らかに芯を外したのにカップまで届いた」「打ち出しのブレが減って3パットが激減した」といった声があり、パット数削減に貢献したケースも報告されています。特に中級者に多いストロークのバラツキを、クラブの慣性モーメントで補ってくれる安心感があります。
打感
打感については賛否あるものの、「芯に当たった時の爽快感が病みつきになる」「打音がはっきりしていて距離感を合わせやすい」というポジティブな意見が多く見られました。
一方で「打感が硬く感じて距離感に戸惑った」という声も少数ながらあります。これは慣れの問題も大きく、一度自分のタッチを掴めば問題ないという意見が大半です。実際、女子プロの鈴木愛も「ヘプラーは硬めに作ってあるのでしっかり弾く。それが自分のしっかり打っていきたいスタイルに合っている」と評価しており、しっかりボールをヒットしていきたい人には好評と言えます。
構えやすさ・デザイン
ツートンカラーのヘッドとシンプルなサイトラインによる構えやすさは多くのレビューで高評価です。「構えた瞬間にターゲットに対してスクエアに合わせやすい」「見た目の安心感が違う」といった声があり、あるメディアの評価ではヘプラーシリーズ(特にトムキャット14)に満点の構えやすさ評価が与えられたほどです。
フローキーもその恩恵を受けており、見た目の好みはあれど実用面でのアライメント性能は折り紙付きです。反面、前述の塗装の剥げやすさについては何件か指摘があり、実用品として割り切れるかどうかで評価が分かれる部分かもしれません。
操作性・シャフト長調整
強いアークストロークにフィットする点は上級者から支持されています。「自分のストロークに違和感なく馴染むマレットだった」「ブレードから持ち替えても違和感ゼロ」といった声があり、普段ブレード型を使う上級者が転向してスコアアップした例もあります。
一方、中には「思ったよりトゥハングが強く感じなかった」という意見もありました。このあたりは個々人の感じ方によりますが、フローキーのトゥハング角は想像よりマイルド(極端な90度垂れ下がりではない)と感じる人もいるようです。
長さ調節機能については、「自宅で色々な長さを試せて面白い」「ベストな長さが見つかった」という好意的な意見が多い一方、「一度長さを決めたら調節する機会は少ない」という指摘も。調節機能はフィッティング用途としては優秀ですが、ラウンド中に頻繁に変えるものではないので、一種の保険・安心材料と捉えているユーザーもいます。
HEPPLERフローキーの7つのメリット
1.高い寛容性
大型マレット+高MOI設計で方向性・距離感のミスに強く、芯を外しても大きくズレない。3パット防止や距離感安定に寄与するでしょう。
2.優れた安定性
ヘッド後方への深重心設計によりストローク中もヘッドがぶれにくく、安定したストロークが可能。慣性モーメントが大きく安心感があります。
3.明瞭な打感と打音
インパクト時に芯を食った感触と「カチッ」という高い心地よい音でフィードバックが得られます。初速が出やすく転がりがよいためショートしにくいのが特徴です。
4.構えやすいデザイン
黒×銅のコントラストとシンプルなサイトラインでターゲットに合わせやすく、アドレスに自信が持て安心感があります。ブラックシャフトで照り返しも少ないのポイントです。
5.調節可能なシャフト
32~36インチの長さ調整機能付きで、自分に最適な長さに合わせられます。フィッティングの自由度が高く、成長やスタイル変化にも対応。
6.強いアークに対応
ショートスラントネックによるトゥハング設計で、フェースローテーションのあるストロークでも違和感なく振りやすいのが特徴です。ブレードタイプのパターからの移行もしやすい。
7.グリップ選択肢
標準のPP59グリップはもちろん、他のオプションも含め自分好みの太さ・形状のグリップに変更可能(複数の純正グリップ展開)。
HEPPLERフローキーの5つのデメリット
1.打感の硬さ(好みが分かれる)
インサート系に比べ非常にしっかりした打感のため、人によっては「硬すぎる」「感触がシビア」と感じる場合があります。柔らかい打感が好きな人には向いていないでしょう。
2.ヘッドの重さ
365gのヘッド重量と深重心ゆえ、軽いパターに慣れた人には振り心地が重く感じる可能性があります。慣れないうちは距離感調整に注意が必要。
3.ストローク適合性の偏り
フェースバランスではないため、真っ直ぐ引くストロークとの相性が悪いです。ストレート系の人が使うとプッシュアウトなどミスが出やすい。
4.塗装の耐久性
アルミ部分の黒塗装が剥げやすいという報告があり、使用に伴う見た目の劣化が起こりやすい。美品維持には気を遣う必要。
5.入手性とサポート
既に生産終了モデルのため新品入手が難しいです。今後アフターサポートや交換部品供給が限定される可能性が高い。
迷ってるならHEPPLERのフローキーはおすすめ
フローキーは、パッティングの安定性を高めつつ、自分のストロークのフィーリングも大事にしたい中上級ゴルファーにとって魅力的な選択肢です。
大型マレットの恩恵でミスに強く、それでいてブレードパターのようにフェースをコントロールできる操作性を持ち合わせています。打感は硬めですが芯を喰った時の爽快感があり、距離感さえ掴めば“入る予感”を持てるパターと評価する声もあります。
事実、慣れたユーザーからは「ショートパットに自信が持てた」「強気に打てるようになった」という報告も聞かれます。
一方で、柔らかな打感を好む人やストレート軌道の人には、その長所が短所にもなり得ます。もしヘプラー フローキーに興味を持ったら、自身のパッティングスタイル(ストローク軌道や好みの打感)を振り返りつつ、ぜひ一度実物を試打してみることをおすすめします。幸い、長さ調整機能のおかげで自分に合わせたセッティングでテストしやすいですし、打感・打音も数球転がせばハッキリ掴めるでしょう。
総合的に見て、ヘプラーのフローキーは「高MOIマレット」と「操作性重視パター」の美点を兼ね備えた意欲作です。その設計思想や性能は、パター選びの新たな基準となり得るものです。もしあなたがパター買い替えで迷っている中上級者で、「ミスヒットに強く、でも自分の感覚も活かせるパター」が欲しいなら、ヘプラーのフローキーは一見の価値ありと言えるでしょう。
あなたのパッティングがこの一本で劇的に安定するかもしれません。