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PING SCOTTSDALE DS72を徹底解説|ユーザーの口コミや評価も紹介

「パットが入らない…」そんな悩みを抱えるゴルファーに朗報です。2025年3月、PINGから発売された最新パター「SCOTTSDALE DS72」が、グリーン上の常識を覆そうとしています。

PGAツアーでFedExCup制覇を果たしたビクター・ホブラン選手のリクエストから生まれたこのパターは、まさに「柔らかいのに転がる」という革新的な打感を実現。新開発のPEBAXインサートが生み出すソフトなタッチと、確実にカップまで届く転がりの絶妙なバランスは、一度体験すると手放せなくなる魅力があります。

「今まで使ったパターで一番いい」「パット数が明らかに安定した」-実際に使用したゴルファーからこんな声が続々と届いているのには理由があります。

ミッドマレット型の高慣性モーメント設計により、芯を外してもブレにくく、1~2メートルのショートパットでの「押し出し」や「引っ掛け」のミスが劇的に減少。

フェースバランス構造で直進性に優れ、狙ったラインに素直に転がってくれるため、プレッシャーのかかる場面でも安心してストロークできます。

国内では佐久間朱莉選手がDS72を使用してツアー初優勝を飾り、「柔らかい打感なのにボールが伸びてくれる」とコメント。プロが信頼を寄せる性能が、あなたのパッティングも確実に変えてくれるでしょう。

税込44,000円という価格は決して安くありませんが、「パターを変えただけでスコアが3打縮まった」という体験談もあるほど。中古市場では3万円台前半から入手可能で、投資対効果は十分すぎるほどです。

パッティングに悩むすべてのゴルファーへ-DS72があなたのグリーン攻略の救世主になる理由を、詳しく解説していきます。

目次

特徴・スペック

引用:PING SCOTTSDALEパター│CLUB PING【PINGオフィシャルサイト】

SCOTTSDALE DS72は、2025年にPINGから発売された最新パターです。ビクター・ホブラン選手のリクエストから生まれたモデルで、日本のアマチュアゴルファーのニーズにも応えるために開発されました。以下に基本スペックをまとめます。

     
メーカーPING(ピン)
シリーズScottsdale(スコッツデール)
発売日2025年3月6日
新品価格44,000円
中古最安値30,000円
中古最高値35,000円
ヘッドの形状マレットタイプ
ヘッドの素材17-4ステンレススチール+PEBAXインサート
ヘッドの重量360g
ネックの形状ダブルベントネック
シャフトの素材スチール
ロフト角3
シャフトの長さ31~36インチ

主な特徴として、ヘッドはミッドマレット型の高慣性モーメント設計になっています。

これはブレード型(ピンタイプ)の「ANSER(アンサー)」の後方を延長したような形状で、スイートスポットを広げミスへの強さを向上させています。またフェースには新開発のPEBAX(ペバックス)製インサートを一体成型で搭載。ステンレスヘッドの剛性と相まって、“柔らかい打感なのによく転がる”フィーリングを実現しています。

ロフト角3°・ライ角70°(20°アップライト)といった基本スペックは標準的で、標準シャフト長は34インチですが日本市場向けに短めも選べる(31~36インチの範囲でカスタム可能)など、幅広いゴルファーに合わせやすい設計です。

ネック形状はダブルベントネック(一体成型の曲がりネック)を採用しており、ハンドファースト気味に構えやすくフェースがスクエアに戻りやすいのが特徴です(このモデルに他のネックバリエーションはありません)。

標準グリップにはSuperStroke社とコラボした「PING SP-ST 2.0(PT)」が装着され、太めでテーパーの少ない形状が安定感を高めます(従来型のPING PP58ミッドサイズグリップも選択可能)。新品価格は税込44,000円で、性能を考えれば適正なミドルプライス帯です。

中古市場では発売直後ながら3万円台前半から取引されており、状態の良いものでも3万5千円程度で入手可能です。総じて、スペック面では最新技術を盛り込みつつ価格は抑えめで、コストパフォーマンスにも優れた意欲作と言えるでしょう。

パターの特徴(6項目評価とレーダーチャート)

SCOTTSDALE DS72の性能を、以下の6項目で5段階評価してみました。それぞれの評価ポイントについて、図のレーダーチャートにまとめています(数値が大きいほど優れていることを示します)。総評すると、打感の良さ重心設計の安定性が際立っており、全体的に高水準でバランスの取れた性能です。


操作性:4/5

DS72はミッドマレット型で適度なヘッドサイズのため、操作性と安定感が両立しています。フェースバランス設計なのでストレートなストロークとの相性が良く、思い通りにフェースをスクエアに保ちやすいです。

一方、強いフェースローテーションを使うゴルファーには動きが抑えられすぎる場合もあります。それでもブレード型よりミスに強く、大型マレットより構えやすい絶妙なサイズ感が扱いやすさに直結しており、平均的なゴルファーには十分高い操作性と言えます。

ミスヒット耐性:4/5

高MOI設計によりヒールやトゥ寄りに当たっても距離ロスが少ない高い許容性を持っています。バックフェースの周辺部まで重量配分された360gヘッドがインパクト時のブレを抑え、打点が多少ズレてもカップまで届く転がりを実現します。

【ミスヒットに対する強さ】ではブレード型を明らかに上回り、ネオマレット級の安定感です。

とはいえ、Spiderのような超大型マレットと比較するとヘッド寸法が小ぶりな分だけMOI値では劣るため満点ではなく4としました。それでも一般的なマレット型パターとしてはトップクラスの寛容性を備えています。

打感:5/5

打感の良さはDS72最大の魅力です。新開発のPEBAXインサートにより、インパクト時にはボールがフェースに吸い付くような非常にソフトな打感があります。同時にインサート内部の溝構造と高エネルギー素材の特性で順回転がかかり、打球は「スーッ」と伸びていきます。

柔らかいのに打ち出しが緩まない絶妙なフィーリングで、芯を喰った時の快感が味わえます。またインパクト音も適度に響くようチューニングされており、ソフトインサートによくある「音が小さすぎて物足りない」という不満がありません。

耳で感じる打音と実際の転がりにギャップがないため距離感も合わせやすく、フィーリング面は満点評価としました。

重量バランス:4/5

ヘッド重量360gに対し、グリップ側もやや太め・重めの設計で全体のバランスが取られています。ヘッドが効きすぎて手首が揺れることもなく、かといって軽すぎて打ち負ける感じもない絶妙な重量配分です。

ストローク中はヘッドの重みで自然に振り子運動ができ、ショートパットでは押し負けずにしっかりヒットできます。標準グリップ(SuperStroke Tour 2.0 PT)は下手に力まず振れる重さで、ミッドサイズ特有のカウンター効果もありストロークを安定させます。

ただし総重量は一般的なパターより重めなので、人によっては「少し重たい」と感じる可能性があります。そのため評価は4とし、重さを活かした安定感と人による好みの分かれにくさを両立していると評価しました。

重心設計:5/5

PINGならではの精密な重心設計が光ります。フェースバランス(重心角0度)によりインパクトでフェースが開閉しにくく、方向性のバラツキを抑制。さらに深い重心深度と高慣性モーメントにより、ストローク全体が安定します。

バックの両サイドまで重量を配分した形状は、重心が後方深くに設定されており、これが順回転で伸びのある転がりに直結しています。

結果として直進性が非常に高く、ラインに乗せやすいパターに仕上がっています。ツアープロが要求するレベルの高精度な重心設計と言っても過言ではなく、方向安定性・転がりの安定性ともに満点評価に値します。

価格:4/5

DS72の定価は税込44,000円で、近年の最新パターとしては平均的な価格帯です。高品質な素材と最新技術を盛り込んだモデルであることを考えると適正ですが、オデッセイの一般モデルなどと比べれば割高感を持つ人もいるでしょう。

一方でスコッティキャメロンなど他社プレミアムパター(6~7万円台)よりは抑えられており、性能とのバランスを踏まえるとコストパフォーマンスは良好です。中古相場が比較的安定している点も含め、「決して安くはないが、それ相応の価値がある」という評価で4点としました。

他の人気パターとの比較

現在人気の高い他メーカーのパター3モデルと、PING Scottsdale DS72の性能を比較してみましょう。対象は「オデッセイ Tri-Hot 5K」(ブレード形状に高慣性モーメントを付与したモデル)、「スコッティキャメロン Phantom Xシリーズ」(高MOIマレットの代表格)、「テーラーメイド Spider GT」(ネオマレットの人気モデル)です。

各モデルの「打感」「操作性」「ミスヒット耐性」「価格」「使用プロ数(ツアーでの使用実績)」について、◎(非常に優れる)○(平均的~良好)△(やや劣る)の3段階で比較表にまとめました。

モデル名打感操作性ミスヒット耐性価格使用プロ実績
PING Scottsdale DS72◎(柔らかい)◎(直進性高)○(高い)○(適正な価格)△(限定的)
Odyssey Tri-Hot 5K○(White Hotインサートのソフトさ)○(良好)○(高MOI)△(やや高め)△(限定的)
Scotty Cameron Phantom X○(やや硬め)○(ネック種類豊富)◎(非常に高い慣性モーメント)△(高価格帯)◎(多数のツアープロが使用)
TaylorMade Spider GT○(柔らかめ)△(取り回し重め)◎(ネオマレット最高クラス)◎(比較的安価)○(多数のツアープロが使用)

※上記評価は各モデルの一般的な傾向を示したもので、感じ方には個人差があります。

こうして比較すると、DS72は打感と操作性で際立って優秀である一方、ミスヒット耐性やツアープロの使用率では超大型マレットに一歩譲ることが分かります。

Odyssey Tri-Hot 5Kはブレードの操作性と高MOIを両立したモデルですが、DS72のほうがヘッド形状の安心感や打感の面で勝ります。Scotty Cameron Phantom Xシリーズは価格こそ高いものの多くのプロが信頼する実績があり、慣性モーメントの高さではDS72以上です。

TaylorMade Spider GTはネオマレットとして最大級の安定感がありますが、そのぶん操作性で△評価となっています。

総合的に見るとDS72は各要素で大きな欠点がなくバランスが良いのが強みで、特にフィーリングの良さでは競合モデルに対して優位性があります。

ツアープロの使用例

新シリーズながら、国内外でPING Scottsdale DS72を使用するツアープロの実績も出始めています。

開発段階から関わったビクター・ホブラン選手(PGAツアー)は、プロトタイプのDS72を長年愛用しており、2023年FedExCup制覇を含む複数勝利をこのヘッド形状で挙げています。ホブラン選手は「アンサーの構えやすさに加え、後方が伸びた形状がショートパットでの安心感を与えてくれる」とコメントしております。

彼は長めのグリップを使った腕に絡めるスタイルでDS72を駆使し、安定したストロークで高いパッティングスタッツを残しています。

一方、日本国内では佐久間朱莉選手(JLPGAツアー)が今季よりDS72を使用し、2025年4月のフジサンケイレディスクラシックにて待望のツアー初優勝を飾りました。

佐久間選手はそれまで惜しくも勝てない試合が続いていましたが、新パターに替えてから3日間平均パット数「26.67」で全体1位タイという抜群のパッティングを披露しました。

試合後には「柔らかい打感なのにボールが伸びてくれるので、距離のシビアな下りスライスも安心して打てました。思い切ってパターを替えて良かったです」とコメントしています。特に最終日の13番・14番ホールで立て続けに5mのパーパットを沈め、16番では4mのバーディーパットを決めるなど、「信頼するDS72のおかげで掴んだ初優勝」と報じられました。

この他にも、PING契約の海外選手ではトミー・フリートウッド選手が一時DS72型のパターをテスト使用し高評価を与えたとの情報があります(実戦ではPLDミルド版を継続使用)。また国内男子ツアーでもPINGプロの間で徐々に使用者が増えつつあり、「フェースバランスで直進性が良い」「軟らかいのに距離感が合いやすい」といった声が挙がっています。

まだ登場したばかりのモデルで使用プロ数はこれからですが、すでにホブラン選手のようなトッププロの信頼を得ており、今後さらに実績を積む可能性が高いでしょう。

一般ユーザーの口コミ・レビューまとめ

続いて、実際にSCOTTSDALE DS72を購入・使用した一般ゴルファーの口コミから、良い点と悪い点を抜粋してまとめます。ゴルフ用品店の試打レビューや通販サイトの投稿を調査したところ、総じて高評価の声が多く、いくつか共通する感想が見られました。

<良い点>

打感が非常に柔らかくて気持ちいい。インサートのおかげかボールを潰して運ぶような感触で、思い描いたタッチが出せる」
ミスヒットに強く距離のばらつきが少ない芯を外しても思ったより転がってくれるので、ショートパットのミスが減った」
ヘッドが適度に重くストロークが安定するテークバックからインパクトまでぶれにくく、ターゲットにまっすぐ構えた方向に打ち出せる安心感がある」
構えやすさが抜群トップラインが幅広でサイトライン(白いライン)も見やすく、アドレス時にターゲットに対してスクエアにセットしやすい」
「打音が思ったよりしっかり出るので意外だった。ソフトインサートなのに打球音が小さすぎず、『打った感覚』が掴みやすいのは好印象」
「新品価格は少し高いが、それだけの価値はある性能。他社の高級パターに負けないクオリティだし、むしろ良心的な価格設定だと思う」

<悪い点>

「ヘッドが自分には重すぎる気がした。慣れるまでは距離感が合わずオーバーしがちだった。もう少し軽快さが欲しいと感じる人もいるかもしれない」
「軟らかい打感は好みが分かれるかも。もう少し硬めで打ち応えが欲しい人には物足りない可能性がある。(自分はこの柔らかさが好きです)」
「フェースバランスの影響か強いフックラインでフェースを被せづらい印象があった。アークストロークでフェースローテーション多めの人には向かないかもしれない」
「見た目が地味というか、オーソドックスすぎるデザインに感じた。もう少し高級感や派手さがあっても良かったが、機能優先だから仕方ないかな」
「価格は安くはない。初心者には手が出しづらい金額で、気軽に買えるパターではないと感じる。ただ中古で程度の良い物を探せばコスパは悪くない」

このように、良い口コミとしては「打感の心地よさ」「寛容性の高さ」「安定した転がり」などフィーリング面・性能面の満足点が多く挙げられています。

特に「本当に柔らかい打感で驚いた」「オフセンターヒットでも入る距離に寄る」といった声が目立ち、メーカーの謳い文句通りの体感を得ているユーザーが多い印象です。

一方で悪い点ではヘッド重量や打感の好みに関する指摘がわずかながら見られました。

ただし総合評価としては「悪い点が見当たらない」「今まで使ったパターで一番いい」というレビューもあり、概ね満足度の高い評価を得ています。

筆者の試打インプレッション

引用:PING SCOTTSDALEパター│CLUB PING【PINGオフィシャルサイト】

(ゴルフ歴20年・平均スコア80台の筆者による、SCOTTSDALE DS72試打レビュー)

実際にSCOTTSDALE DS72をコースと練習グリーンで試したので、感じたままをインプレッションします。

私は普段ピンタイプ(ブレード型)のパターを愛用しており、マレット型は久々だったのですが、DS72を手に取ってまず感じたのは構えた時の安心感でした。アドレスすると、黒いヘッドの幅広トップラインと白いサイトラインがボール幅とマッチして視覚的なズレがありません。

「カップに真っ直ぐセットできている」という確信が持て、これは方向に悩みがちな私には大きなプラスでした。

ストロークを始めると、ヘッドの重さが心地よく効いているのがわかります。テークバックで余計な力を入れなくてもヘッドの重みでスッと引け、インパクトに向けては振り子の要領で自然にヘッドが戻ってきます。

フェースバランスなので軌道は真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出すイメージが作りやすく、自分のストロークが矯正されるような感覚がありました。私はややアークを描く癖があるのですが、DS72を使うと自然とフェースの開閉が抑えられて、インパクトでしっかり目標に向けてフェースが向いている率が高まったように感じます。

肝心の打感ですが、これは噂に違わず「ふわっ」と柔らかいタッチです。ボールに当たった瞬間の衝撃がマイルドで、「コツン」ではなく「トン…」と静かに響く感じです。

しかし不思議なことにボールはしっかり順回転で転がり出し、カップまで勢いが衰えません。最初の数球はあまりのソフトさに距離が足りないのでは?と不安になるほどでしたが、実際には思った以上によく転がるので驚きました。

柔らかい打感と転がりの良さが両立しているため、打ちすぎる怖さもショートしそうな不安もなく、安心してヒットできます。インパクト音も「パチン」という鋭い音ではなく低めの「コッ」という音で、この音が距離感を把握する助けになりました。

インパクト音が小さすぎると強弱の感覚が掴みにくいのですが、DS72は静かすぎず適度に耳に届くので、自分の強さ加減をフィードバックしてくれます。

実戦でも数ラウンド使用してみましたが、特にショートパットの安定感が際立ちました。1~2mのパットで「押し出し」や「引っ掛け」のミスが減り、ラインに乗ったまま転がっていくのでカップイン率が体感で上がりました。

重めのヘッドと太めグリップのおかげで手首の余計な動きが抑えられ、打ち出し方向が狂いにくいのでしょう。

また、5m以上のロングパットでもタッチが合わせやすく感じました。いつもなら下りのロングパットで緩んでショートしたり、上りで強く打ちすぎてオーバーしたりするのですが、DS72に替えてからは自分の思い描く距離感と実際の転がりがピタリと一致する場面が増えました。

インサートの効果か、オフセンターヒットでも距離ロスが少ないため結果オーライでカップ近くに寄ることもありました。

一方で慣れが必要だと思った点もあります。

それはヘッドの重さによる距離感調整です。重量がある分、打ち方によってはボールに強いエネルギーが伝わりやすく、最初のうちは上りのパットでオーバー気味に打ってしまいました。

特に強めにヒットしようとするとヘッドが走りすぎる印象があり、これは慣れて振り幅やタッチを調整することで解決しました。

逆に慣れるとゆったり振るだけでボールが伸びてくれるので、リズム良くストロークできる利点に変わりました。

また、フェースバランスの影響で強い傾斜のスライスラインなどではフェースを開いて hit/sする動きを感じにくく、「自分で操作する」より「任せる」感覚になることがあります。

これは裏を返せば常に安定したフェース向きで打てるということですが、意図的にフェースを開閉して曲げて打つようなテクニックを使う場面では少し戸惑うかもしれません。

もっとも、平均的なアマチュアであれば無理な操作はしないほうがミスが減るので、DS72の素直な特性はプラスに働くでしょう。

総合的な印象として、Scottsdale DS72は「パッティングに不安を感じているゴルファーに自信を与えてくれるパター」だと感じました。

構えやすさ、打感の良さ、直進性、距離感の合わせやすさといった要素が高次元でまとまっており、使いこなすのに特殊なテクニックや慣れはほとんど不要です。

私自身、数ラウンド使用しただけでパット数が明らかに安定し、特にプレッシャーのかかる短いパットでの安心感には手放せなくなる魅力を感じました。

メリット・デメリット

最後に、SCOTTSDALE DS72のメリットとデメリットを簡潔にまとめます。

メリット

構えやすく方向を合わせやすい

ボール幅のヘッド+サイトラインでターゲットにスクエアに構えやすい

柔らかい打感と確かな転がり

ソフトなインサートで心地よい打感ながら順回転でスムーズに転がる

ミスヒットに強く安定した距離感

高慣性モーメント設計で芯を外しても大きな距離ロスや方向ブレが少ない

重めヘッドでストローク安定

ヘッドの重さと太めグリップが効いて手首の無駄な動きを抑え、短いパットでもぶれにくい

プロの意見を反映した信頼性

ツアープロ(ビクター・ホブラン)の要望から生まれた形状で、実戦で証明された性能

<デメリット>

総重量がやや重い

パター全体が重めなので、人によっては振り心地に慣れるまで時間がかかる場合がある

フェースバランス特有のフィーリング

アークが大きいストロークの人にはフェースローテーションが抑えられすぎると感じる可能性がある

打感が軟らかすぎると感じる場合も

インサートの柔らかさゆえ、硬い打感や打球音のはっきりしたフィードバックを好む人には物足りなく感じる場合がある

価格が中~高水準

一般的なパターより価格設定は高め(定価44,000円)で、初心者や予算重視派には手が届きにくい

デザインの新奇性は低い

オーソドックスな見た目で、派手さや個性を求める人には印象が地味に映る可能性がある

メリット面では、アベレージゴルファーがパッティングで求める要素(構えやすさ・打感・安定性)を高いレベルで備えている点が光ります。一方デメリットも、裏を返せば「重さによる安定感」「フェースバランスによる直進性」「軟らかい打感」といったメリットの表裏一体の部分であり、大きな欠点は見当たりません。

強いて言えば価格ですが、性能を考えれば妥当な範囲です。

購入前のFAQ(よくある不安・疑問の解消)

ミッドマレット型と聞くと難しそうですが、初心者でも使いこなせますか?

はい、むしろ初心者やパッティングに悩むゴルファーにこそ試してほしいモデルです。

SCOTTSDALE DS72は見た目の大きさこそブレードより少し大きいですが、真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出すストロークを自然に身に付けやすいフェースバランス設計になっています。

芯を外しても許容範囲が広く、多少当たりが悪くてもカップに寄せる性能があります。「ミッドマレット=上級者向け」というイメージは当てはまらず、直進性が高くミスに強い分、初心者でもスコアメイクしやすいパターと言えるでしょう。

フェースバランスだと強いフック/スライスラインが打ちにくくないですか?

フェースバランスのパターはフェースの開閉(ローテーション)が少なめになるため、確かに意図的にフェースを返して曲がるラインに乗せるような打ち方はやりにくい傾向があります。

しかし基本的に大きく曲がるラインでもストレートに打ち出してボール任せで問題ありません。

DS72は直進性が高いので、自分で操作しようとせず素直に真っ直ぐ打つことが結果的にベストになります。プロでも最近はフェースバランスのマレット型で難しいラインを沈めていますし、心配はいりません。

むしろフェースの向きを保って打てるので、複雑なラインでも狙ったところに打ち出しやすいメリットがあります。

インサートの耐久性は大丈夫でしょうか?打感が変わったりしませんか?

PINGの新PEBAXインサートは柔軟性と耐久性を両立した高機能素材です。シューズのソールにも使われるほど摩耗しにくく、何千回とパット練習しても簡単に劣化することはありません。

実際、メーカーのテストでも長期使用で打感が変わるような報告はなく、安心して使えます。

インサートが外れる心配もまずありません。汚れた場合は柔らかい布で優しく拭う程度でOKですので、メンテナンスも特別なことは不要です。適切に扱えば長期間にわたり購入時と変わらないフィーリングを保てるでしょう。

ブレード型に比べて距離感が合いにくいということはありませんか?

距離感についても心配ありません。DS72はソフトな打感ではありますが、打音と転がりのマッチングが良く設計されているため、実際にボールが転がる距離と自分の感覚のズレが少ないです。むしろブレード型より慣性モーメントが高いためストロークの再現性が上がり、毎回安定したタッチを出しやすい利点があります。

私自身もブレード型から持ち替えましたが、数球打つうちにすぐ距離感に慣れました。

ポイントは力で打たず振り子のように振ることで、重めのヘッドが仕事をしてくれるイメージです。結果としてブレードと遜色ないどころか、距離のバラツキは減ると感じます。

なぜ「Scottsdale(スコッツデール)」という名前なのですか?

Scottsdale」はPING社発祥の地であるアリゾナ州スコッツデールに由来しています。

創業者カーステン・ソルハイム氏が初期に自宅ガレージでパターを製作していた場所でもあり、PINGにとって思い入れのある地名です。

その名を冠した本シリーズは、「原点に立ち返りつつ最新技術で革新する」というコンセプトで開発されました。実際、AnserやCraz-Eといった往年の名器モデルの名前もラインナップされており、伝統と革新を融合したシリーズとなっています。

DS72もホブラン選手の意見を取り入れつつ、昔ながらのPINGパターの良さ(構えやすさ、打ちやすさ)を継承しているのです。このような背景から「Scottsdale」という名称が採用されています。

どんな人におすすめ?

以上を踏まえ、SCOTTSDALE DS72パターが特におすすめできるのは以下のようなゴルファーです。

パットの方向性を安定させたい

ショートパットをよく外す、打ち出し方向が安定しないと悩んでいる方にはフェースバランスの直進性と高MOIの安定感が効果的です。DS72は狙ったラインに乗せやすく、カップイン率向上が期待できます。

柔らかい打感やフィーリングを重視する人

硬い打感が苦手で、ソフトなタッチのパターを探している方にピッタリです。DS72のPEBAXインサートは非常に柔らかく心地よい打感でありながら、ボールはきちんと転がってくれるため「打感と距離感」を両立させたい人に向いています。

ブレードパターだとミスが多いと感じる人

ピンタイプのパターで芯を外すと極端に距離が落ちたり、方向がブレたりしてしまう方にはDS72へのスイッチがおすすめです。ブレードに近い構えやすさを持ちつつ高い寛容性があるので、ブレードからの移行も違和感なくミスだけ減らせるでしょう。

ストレート軌道~軽いアーク軌道のストロークの人

ストロークタイプが真っ直ぐ(ストレート)かややインサイドアウト(セミアーク)のゴルファーなら、DS72の特性がマッチします。フェースバランスで余計な開閉がなく、自然な振り幅で安定した転がりが得られます。

中級者以上でパターをアップグレードしたい人

今使っているパターに大きな不満はないが、更なるパフォーマンス向上を狙いたいゴルファーにもDS72は有力な選択肢です。ツアーレベルの設計思想が盛り込まれており、繊細なタッチやミスの減少といったスコアに直結するメリットを感じられるでしょう。

逆に、フェースを積極的に開閉させて打つような強いアークストロークのゴルファーや、インパクトの打感が硬いパターを好む方にはフィーリングが合わない可能性があります。

しかしそのような方でも一度試打してみる価値はあり、DS72の安定性や打感を気に入るケースも十分考えられます。総じてパターに安定感と心地よさを求める全てのゴルファーにおすすめできるモデルです。

記事のまとめ

PINGの新作パター「Scottsdale DS72」は、ツアープロの知見と最新テクノロジーが融合した意欲的なモデルです。ビクター・ホブラン選手のリクエストをもとに開発されたミッドマレット型ヘッドは、ブレード型の構えやすさとマレット型の高い慣性モーメントを両立し、アマチュアでも恩恵を感じやすい性能に仕上がっています。

実際に使ったゴルファーからは「柔らかい打感と伸びのある転がり」「ミスに強くパット数が安定した」といった高評価が多数寄せられており、ショートパットの不安解消や距離感向上に貢献することが伺えます。

重めのヘッド+フェースバランス設計による直進安定性は、パッティングの再現性を高めスコアメイクを助けてくれるでしょう。価格は中級モデル相応ですが、その価値に見合うだけの完成度と性能を備えています。「柔らかいのに転がる」というキャッチコピー通り、初めて打った時に感じる独特のソフトなフィーリングと安定感はDS72ならではのものです。

パター選びに悩んでいる方、特に方向性や距離感に課題を感じている方は、このSCOTTSDALE DS72を試してみることを強くおすすめします。

伝統ある“Scottsdale”の名に恥じない完成度で、あなたのグリーン上のパフォーマンスを一段階引き上げてくれる可能性大です。

「入れ頃外し頃」のパットをしっかり沈めたい すべてのゴルファーにとって、DS72は頼れる相棒になってくれるでしょう。

極上の打感と安心感をぜひ体感してみてください。

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