「また3パット…」「大事な場面で必ずショートしてしまう…」そんなパッティングの悩みを抱えていませんか?
2023年11月にオデッセイから発売された「Ai-ONE DOUBLE WIDE DB」パターは、そんなゴルファーの救世主となる革命的なパターです。このパターの最大の特徴は、なんとAI(人工知能)が設計したフェースインサートを搭載していること。オフセンターヒットした際の距離ロスを従来比約75%も軽減し、芯を外してもカップまでしっかり届く驚異的な性能を実現しています。
実際に、10メートルのパットで従来なら2メートルショートしていたミスが、このパターならわずか50センチのショートで済むという驚きのデータも公表されています。つまり、多少打点がズレても「いつものように届かない…」という心配がほとんどなくなるのです。
さらに注目すべきは、ブレード型の構えやすさを保ちながら、マレット型並みの高い慣性モーメントを実現した絶妙な設計。見た目はスッキリとしたブレード形状で違和感なく構えられるのに、中身は最新テクノロジーが詰まった高性能パターという、まさに「いいとこ取り」の仕上がりです。
プロゴルファーからも「打感が素晴らしく、距離感が合わせやすくなった」「芯を外しても安心感がある」と絶賛の声が続々。国内男子ツアーのブレンダン・ジョーンズ選手や女子ツアーの上田桃子選手も実戦投入し、その効果を実証しています。
価格は約36,000円と決して安くはありませんが、「3パットが激減した」「大事な場面でショートしなくなった」という口コミが多数寄せられており、投資する価値は十分。実際に筆者が試打した際も、パット数が平均より2〜3打も良くなる驚きの結果を体験しました。
本記事では、このAi-ONE DOUBLE WIDE DBの詳細なスペック、実際の使用感、他社人気パターとの比較、そして「本当に買う価値があるのか?」という核心部分まで、徹底的に解説します。
パッティングで悩んでいるすべてのゴルファー必見の内容です。


特徴・スペック

メーカー | |
---|---|
シリーズ | |
発売日 | |
新品価格 | |
中古最安値 | |
中古最高値 | |
ヘッドの形状 | |
ヘッドの素材 | |
ヘッドの重量 | |
ネックの形状 | |
シャフトの素材 | |
ロフト角 | |
シャフトの長さ |
Ai-ONE DOUBLE WIDE DBはオデッセイが初めてパターにAI設計を導入したモデルです。
その名の通り“ダブルワイド”なブレードヘッドに、安定性を重視したダブルベントネックを採用。
後述するように、AIが設計したインサートによってオフセンターヒット時の転がりロスを約5%まで低減するという革命的な特徴を備えています。また、新開発のStroke Lab 90スチールシャフトにより、従来よりも軽量ながらしなりを抑えた振りやすさとカウンターウェイト効果を両立しています。
パターの特徴(レーダーチャート&各項目の解説)

上図のレーダーチャートは本パターの主な特徴6項目を5段階評価で表したものです。操作性のみやや低めですが、ミスヒット耐性や重心設計(慣性モーメント)など多くの項目で高い性能を発揮していることが分かります。それでは各項目について詳しく見ていきましょう。
操作性(4/5)
全体的な操作性は良好で、ブレード型ならではの構えやすさがあります。ダブルベントネックでトウの開閉が抑えられているためフェースの向きを保ちやすく、ストレートに近いストロークにマッチします。
一方で強いアーク(フェースローテーション)のストロークを好むゴルファーには、完全なピン型ブレードほど自在にフェースを開閉する感覚は得られないため、操作性評価は4としました。適度なトウハング(約20°)により軽いアークには対応でき、ブレードとマレットの中間的な扱いやすさと言えます。
ミスヒット耐性(5/5)
本モデル最大の特徴がミスヒットへの強さです。AI設計インサートによって、芯を外してヒットした際のボール初速低下を約5%まで抑えています(通常は約20%低下)。実際に打点が少々ヒールやトウ寄りになっても距離ロスがほとんど感じられず、カップまでしっかり届く安心感があります。
加えてヘッド後方両端に配置された約15gずつのソールウェイトにより慣性モーメントが高く、方向のブレも抑えられています。ブレード型としては異例の寛容性を備えており、ミスに強い点を評価して満点としました。
打感(5/5)
打感は非常にソフトで心地よく、往年のオデッセイ「White Hot」インサートに匹敵するフィーリングです。インパクト面の白い樹脂インサートには細かな溝が施されており、ボールを柔らかく包み込む打感と静かな打音を実現しています。
インサート内部にはアルミニウム製の複雑な隆起構造バックプレートが一体成型されていますが、打球音が不快に高くなることもなく、適度な“コツッ”という音で転がりの良さを感じられます。
芯でヒットした際の柔らかさはもちろん、多少打点がずれた時でも不快な振動が伝わりにくく、安定したソフトフィールを味わえます。
重量バランス(5/5)
ヘッド重量約360gとやや重めですが、新開発の「Stroke Lab 90」スチールシャフトが通常より軽量な90g台に設計され、手元側に20~30gのカウンターウエイトを内蔵しているため絶妙なバランスです。実際に構えてみるとヘッドの重さは感じつつも嫌なバランスの崩れはなく、ストローク中にヘッドが勝手に動いてしまうようなこともありません。
むしろストロークを開始するとヘッドが安定してスムーズに振り子運動し、芯に当たる軌道へ自然と導かれる感覚があります。シャフトがスチール一体型となったことで従来の複合シャフトより手元の剛性が高まり、余分なたわみが抑えられているのも安定感に寄与しています。
重心設計(4/5)
ダブルワイドヘッド+ダブルベントネックにより重心深度が深く設計され、重心角も小さいフェースバランス寄りのパターです。これによりストローク中はフェースが開閉しにくく、方向性重視の設計になっています。深い重心と高い慣性モーメントのおかげでインパクト時のブレが少なく、打点が多少ズレてもヘッドがねじれにくいメリットがあります。
一方で、重心角が小さい分フェースローテーションでボールを押し出すような操作には向きません。強いて言えば伝統的なピン型ブレード(重心角約45度)に比べればコントロール性能はマイルドなため、評価は4としました。しかし総じて直進性重視の安定した重心設計であり、方向の安定感と許容性という恩恵は非常に大きいです。
価格(4/5)
定価約46,200円(税込)とパターとしては昨今の価格帯からすると安い部類かと考えます。
スコッティ・キャメロンなどの一部高級パター(6~7万円前後)よりは低価格である点や、シャフトやインサートの技術を考慮すると妥当な値付けとも言えます。
中古市場では状態次第で2~3万円前後で入手可能になりつつあり、コストを抑えたいなら中古も選択肢でしょう。評価としてはコストパフォーマンス面で平均的という意味で3としましたが、価格に見合った性能向上が感じられるパターです。
他の人気パターとの比較
最新テクノロジーを搭載したAi-ONEダブルワイドDBですが、市場には他にも人気モデルが存在します。
ここではスコッティキャメロン「ニューポート2」, テーラーメイド「Spider Tour X」, ピン「PLD Anser」の3本と主要項目で比較してみましょう。各項目を◎(非常に優れる), ○(標準的), **△(控えめ)の3段階で評価しています。
モデル名 | 打感 | 操作性 | ミスヒット耐性 | 価格 | 使用プロ率 |
---|---|---|---|---|---|
Odyssey Ai-ONE Double Wide DB | ○(柔らかい) | △(やや低め) | ◎(距離ロス最小) | ○ | △(一部ツアーで試用開始) |
Scotty Cameronニューポート2 | ◎(ソリッド) | ◎(アークストローク向き) | △(距離ロス大) | △(定価5~6万円台と高額) | ◎(多数が愛用) |
TaylorMadeSpider Tour X | △(やや硬め) | △(オートマ志向) | ◎(距離安定) | ○(3万円前後) | ◎(PJツアー使用多数) |
PingPLD Anser | ◎(非常に柔らかい) | ◎(アークストローク向き) | △(距離ロス小) | △(高価格) | ○(一部PINGプロが使用) |
上記比較は一般的な傾向に基づく評価です。
ニューポート2はタイガー・ウッズが14のメジャー制覇時に使用したことで有名な伝説的パターであり、そのソリッドな打感と操作性の良さがプロから厚い信頼を得ています。
一方、Spider Tour Xは大型マレットの代表格で、高慣性モーメントによる抜群の安定性から多くのトッププロが使用しています(ジェイソン・デイやダスティン・ジョンソンらの使用で注目されました)。Ping PLD Anserは伝統のアンサー型を現代の高精度加工で磨き上げたモデルで、一部のPING契約プロ(例:ビクトル・ホブランドはPLDシリーズ使用)が手にしています。ただし価格はスコッティ並みに高価です。
以上と比較すると、Ai-ONE Double Wide DBは「ブレード型の操作性とマレット型の許容性をハイレベルで両立したパター」と言えます。
他モデルに対して打感や操作性ではオーソドックスな削り出しパターに一歩譲るものの、ミスヒットへの強さと最新テクノロジーでは一日の長があり、中価格帯で入手できる点も魅力です。
プロの使用率は発売直後ゆえ現時点では限定的ですが、オデッセイはツアー使用率No.1ブランドであり、今後このAi-ONEシリーズがさらに浸透していく可能性は十分にあるでしょう。
ツアープロの使用例と評価
Ai-ONEパターシリーズは既にツアープロからも注目を集めており、いくつかの使用例が報告されています。
男子ツアー(JGTO)
ベテランのブレンダン・ジョーンズ選手(豪州)は、AI-ONE MILLEDパターとの比較テストを経て「Ai-ONE DOUBLE WIDE DBパター」の実戦投入を決定。
2023年11月上旬の国内男子ツアー「マイナビABC選手権」から使用を開始しました。ジョーンズ選手は「インサートの打球感が好みで、ミドルパットの距離感が合う」と評価し、さらに新シャフトについても「Stroke Lab 90シャフトは撓り感がなくストロークしやすい」と高評価を与えています。
実戦で即座に結果につなげていることからも、このパターの完成度の高さがうかがえます。
女子ツアー(JLPGA)
国内女子のトッププロ上田桃子選手は、2023シーズン最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップ リコーカップ」にて**Ai-ONE DOUBLE WIDE DBパター(プロトタイプ)を試合投入しました。
上田プロは練習ラウンドで同モデルをテストし、従来使用していたTRI-BEAMダブルワイドより「高麗グリーンで思った距離を打てる」ことを実感。
プロアマ戦でも好感触だったため本戦初日から投入した経緯があります。上田プロは「芝目の強いグリーンで球足がよれることなく前に進んでくれた」とコメントしており、難条件下での転がり安定性に太鼓判を押しました。
🇯🇵その他のプロ使用
上記以外にも、国内男子では山田大晟プロがAi-ONE #7 CHパターを、伴⻑太郎プロ(米ツアー契約選手)がAi-ONE MILLED ONE Tパターを2023年シーズン終盤の試合で使用するなど、Ai-ONEシリーズ全体でプロの実戦投入が相次いでいます。
オデッセイは元々ツアー使用率No.1ブランドであり、Ai-ONEパターシリーズの投入後も引き続き多数のプロがオデッセイを使用しています。その中で徐々にAi-ONEへの切替が進んでおり、2024年開幕戦でどれだけのプロがAi-ONEをバッグに入れるか注目されています。
総じて、ツアープロたちの評価も非常に高く、「打感が良い」「距離感が合わせやすい」「芯を外しても転がりが安定して安心感がある」といった声が多く聞かれます。
特にロングパットでのタッチ向上や、プレッシャー下でのミスへの強さによる安心感はプロにとっても魅力のようです。
今後国内外問わず、Ai-ONEパターを武器にする選手が増えてくる可能性が高いでしょう。
一般ユーザーの口コミ・レビュー
プロのみならず、実際にAi-ONEパターを手にした一般ゴルファーからも多くの口コミ・レビューが寄せられています。その良い点と悪い点をいくつか紹介します。
◎ 良い点(高評価の口コミ)
「打感が非常にソフトで打音も心地よい。White Hotインサートのような柔らかさで、ボールを押し出すような転がりが得られる」
インサートのフィーリングが期待通りとの声が多く、従来のオデッセイファンからも「この打感なら違和感なく使える」と評価されています。
「芯が広くてミスヒットに強い。ヒールやトゥに当たっても距離ロスが少なく、安心してストロークできる」
やはりAIインサート効果への驚きが大きく、「ロングパットでの距離感が劇的に合うようになった」「3パットが減った」という喜びの声が目立ちます。
「ヘッドがワイドで構えやすい。サイトライン(ガイドライン)も見やすく、方向を出しやすい」
ダブルワイドのヘッド形状は構えた時の安心感があり、細身のブレードよりもアドレスでターゲットに合わせやすいとのコメントがあります。実際「非常に構えやすく、カップに構えた時の安心感が違う」という声も見られました。
「ストロークが安定する。シャフトの影響か、振り子のようにスムーズに振れる」
Stroke Lab 90シャフトと最適重心バランスにより、テークバックからインパクトまでブレにくいと感じるユーザーが多いようです。「テークバックがスムーズに上がるので余計なことを考えずに振れる」との口コミもあり、ストローク矯正効果を感じている人もいます。
「最新テクノロジー搭載なのに見た目は意外とオーソドックスで好印象」
ポリカーボネートの窓越しに見えるインサート裏の凹凸は未来的ですが、ヘッド自体の形状はオデッセイの「#1W(#1ワイド)」に近く奇抜すぎません。「伝統的なブレードとハイテクがうまく融合している」という評価もあり、クラシックな雰囲気も残している点が好まれています。
△ 悪い点(低評価・懸念事項)
「価格が高い」
もっとも多く聞かれるのは価格面への指摘です。「さすがに新品定価では手が出ない」「中古待ち」という声もあり、特に予算に限りがあるアマチュアにとってやや敷居の高いモデルと映るようです。
ただし前述の通り性能相応と評価する意見も多く、「高いけどそれに見合うだけの効果は感じるので満足」という声も見られます。
「人によってはヘッドバランスに慣れが必要」
独特の重量配分ゆえ、「最初はヘッドが重く感じすぎた」「打ち始めは距離感が合わなかった」という口コミもあります。特にピン型など軽めのパターから持ち替えると、打ち出しの強さが変わるため慣れるまで調整が必要かもしれません。
しかし「数ラウンドで慣れてむしろ安定した」という声が大半で、一時的な違和感との付き合いになりそうです。
「見た目の好みが分かれる」
ポリカーボネート窓から覗くインサート背面の凹凸デザインはユニークですが、「ちょっと遊びが過ぎる」「魔法の道具みたい」と感じる向きもあります。
一方で「技術の進歩を見て取れて所有欲が満たされる」との声もあり、デザイン上の好き嫌いは分かれる点でしょう。
またヘッド仕上げが濃紺PVDコーティングである点も、黒やシルバーの伝統的外観を好む人には好みが分かれるかもしれません。
「フェースが軟らかすぎると感じる人も」
こちらは少数意見ですが、インサートの柔らかい打感ゆえに「もう少しインパクトの芯が欲しい」「打音が物足りない」と感じるユーザーもいました。特に打感のカチッとしたパター(ミルドフェース)に慣れたゴルファーは、最初は物足りなく感じる可能性があります。
しかし前述の通り、本モデルはアルミ背板+樹脂の複合インサートで適度な弾き感もあるため、完全な「マッシュマロウ打感」というわけではありません。このあたりは好みと慣れの問題と言えるでしょう。
以上のように、ユーザーレビューでも全般的に高評価が目立ちます。
特に「距離感が合いやすくなった」「ショートパットの不安が減った」といったスコアに直結する恩恵を実感する声が多く、ネガティブな点は主に価格や個人のフィーリング面に留まっています。


筆者の試打インプレッション
「最新テクノロジー搭載のパターって本当に違いが出るの?」――正直、試す前はそう思っていました。
しかし実際にAi-ONEダブルワイドDBを使ってみて、その疑念は良い意味で裏切られました。

まず構えてみると、ヘッドの大きさはブレードパター(#1形状)を少し横に引き伸ばした程度で、全く違和感がありません。むしろワイドなヘッドと厚めのトップブレードのおかげで「線が太い」安心感があります。サイトライン(白いアライメントライン)もくっきり見えるので、狙ったラインにスクエアに合わせやすい印象です。
濃紺PVDの高級感あるヘッド仕上げも美しく、太陽光下でもギラつかないのが地味に嬉しいポイントでした。
実際に打ってみると、打感は想像以上にソフト。私は普段オデッセイのホワイトホットインサート愛用者ですが、そのホワイトホットとほぼ同等の柔らかさにニンマリです。
ほんのり「コツッ」という芯音があるものの金属的な硬さはなく、心地よくボールがフェースに乗るフィーリング。ショートパットではインパクト音が静かなので緊張感が和らぎ、タッチに集中できました。
ロングパットでは柔らかさの中にも芯に当たると適度な押し出し感があるため、振り幅でしっかり距離を出せます。初日は芯を外すとややショート傾向でしたが、2ラウンド目には慣れて常にカップをオーバーする攻めのパッティングができるようになりました。
特筆すべきはオフセンターヒット時の寛容さです。意図的にヒール寄り・トゥ寄りで何球も打ってみましたが、驚くほど転がりの差が出ません。「あ、外したかな」という当たりでもボールはスルスルと予定の距離近くまで到達します。
私のような平均スコア80台のアマチュアだと芯を外すことは日常茶飯事ですが、このパターなら多少ラフに当ててもカップまで届いてくれる安心感があります。事実、試打中に3~5mのパットが面白いようにオーバーする(ショートしない)ので、「もっと寄せよう」と積極的に打てました。結果としてショートする3パットが激減し、パット数が平均より2~3打ほど良かったのは驚きです。
ストローク面でも、ヘッドのぶれにくさを明確に感じました。私は元々ピン型パターを使用しており、テークバックでフェースが開きすぎるミスに悩んでいました。しかしAi-ONEダブルワイドDBでは、ストローク中にフェースが暴れる感じが少なく、インパクトまでスムーズに振り抜けます。
おそらくヘッド両端の重量配分とシャフトの低トルク化が効いているのでしょう。特に3m前後の真っ直ぐなラインでは「軌道に乗せれば入る」という自信を持って打てました。フェースバランス特有の操作の穏やかさもあり、短いパットでは余計なハンドアクションを抑えて素直にストロークできるのが好印象です。
一方で、強いフックラインやスライスラインでカップ際に合わせにいくような繊細なタッチでは、少しフェースを開閉したい場面もあります。その点では完全なブレード型ほどボールの捕まり具合を調整できないため、上級者で「意図的に芯を外して距離を殺す」ような高度なテクニックには向かないかもしれません。
ただ、私自身そこまでのテクニックは持ち合わせていないので、大半のシチュエーションでむしろこの安定志向のほうが恩恵が大きいと感じました。
総合的に、筆者の印象は「とにかくパットが楽になるパター」です。距離感・方向性ともにミスのリスクが減り、パッティングに対するストレスが軽減されました。20年以上ゴルフを続けてきてパターで技術革新を感じる機会は少ないですが、このAi-ONEパターには確かな技術の進歩の恩恵を感じます。
スコアメイクにおいてパターは最後の砦。
頼れる相棒を得たようで、ラウンド後半でも自信を持ってグリーン上に立てる喜びを味わえました。
メリット・デメリット
メリット
ミスヒットに強く距離感が安定
最大のメリットはオフセンターヒット時の寛容さです。
打点が多少ズレてもカップまで届く転がりが得られるため、ロングパットでショートするミスが劇的に減少します。方向安定性も高く、3パット防止に直結する性能です。
柔らかい打感と転がりの良さ
White Hotインサート譲りのソフトな打感でタッチを出しやすく、それでいてボール初速が安定しているため思った距離が打てるパターです。特に下りの繊細なパットでも距離感を合わせやすいと好評です。
ストロークの安定性向上
重量配分と新シャフトの効果で、ストローク中のフェースのブレやインパクトのバラつきが減ります。結果として方向性が向上し、ショートパットの成功率アップに貢献します。
ブレード型の構えやすさ+高MOI
ブレードタイプのスッキリした形状で構えやすくありながら、慣性モーメントはマレット級に高い設計です。
「見た目はブレード、中身はマレット」のいいとこ取りで、中上級者でも違和感なく高慣性パターの恩恵を受けられます。
最新テクノロジーの所有満足感
AI設計インサートや可視化された複雑構造などギア好き心をくすぐる要素も満載です。
単に性能的メリットだけでなく、「最先端を使っている」という所有欲・満足感を得られるのもメリットでしょう。
デメリット
価格が高め
最新モデルゆえに価格設定は高く、一般アマチュアにはやや高額な投資となります。予算に限りがあるゴルファーにとって気軽には試しづらい点がデメリットです。ただし性能に見合った価値があるとの評価も多く、コストパフォーマンス自体は悪くありません。
重量バランスの好み
オールスチールの軽量シャフト+ヘッド重心の組み合わせは独特で、従来のピン型パター等に慣れた人だと最初は違和感を覚える可能性があります。
慣れてしまえば安定しますが、「どうしても従来のフィーリングが好き」という場合は相性問題になるかもしれません。
操作性の低さ
これは裏返せばメリットでもありますが、フェースローテーションを使った繊細なタッチ出しや曲がるラインへの対応には不向きです。
パターで積極的に技を使いたい上級者にとっては物足りなさを感じる可能性があります。(※ただし一般的なアマチュアにはデメリットというほどではなく、むしろ恩恵が大きい特性です)
外観の好き嫌い
近未来的なポリカーボネート窓や濃紺のヘッドカラーは、伝統的デザインを好む人には受け入れづらいかもしれません。またインサートの複雑な凹凸が透けて見える点に「気が散る」という声も稀にあります。
見た目の好みが合うかどうかはデメリット(またはメリット)になり得ます。
左利き・他ネックの制限
(※日本国内仕様では)ダブルワイドDBは基本右利き用のみの展開です。左利きの方や、ダブルベント以外のネック形状でワイドブレードが欲しい方は現状選択肢がないのもマイナスポイントです。
ただしAi-ONEシリーズ全体では他ネック・他形状モデル(#1や#7など)が用意されているため、自身に合うタイプをシリーズ内で検討できます。
購入前のFAQ (よくある質問と回答)
- AI設計インサートって何がそんなに凄いの?本当に効果あるの?
-
AI設計インサートとは、人工知能で最適形状を導き出したフェースインサートです。人間の発想では生み出せない複雑な凹凸形状をインサート裏側に持ち、オフセンターヒット時のエネルギーロスを最小限に抑えます。
その効果はテストで実証されており、芯を外した時の距離ロスが従来比1/4程度になる(=大幅にカップまで届きやすくなる)とされています。
実際ユーザーからも「外した時に明らかに転がりが違う」「3パットが減った」との声が多く、効果は折り紙付きです。
特に長いパットで毎回距離感が狂う…とお悩みの方には大きな助けとなるでしょう。
- フェースバランスのパターって初めてだけど使いこなせる?真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出すストロークじゃないとダメ?
-
フェースバランス(フェースが上を向くバランス)のパターは、基本的にストレート軌道~軽いアーク軌道のストロークに適しています。
強いアークで開閉させる打ち方には向きませんが、逆に言えば真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出すオーソドックスなストロークなら誰でも安定しやすいです。
実際「振り子ストロークで安定したパッティングが期待できる」という評価があり、特にミドルパットの方向性向上に寄与します。筆者もピン型から持ち替えましたが、最初こそ若干フェース開閉の感覚が減る戸惑いはあったものの、数ラウンドで慣れてむしろその安定性が手放せなくなりました。
強いフックラインなど一部シチュエーションでは少し意識が必要ですが、概ねオーソドックスなストロークを心がければ問題なく使いこなせます。
- 打感が柔らかいパターは距離感が出しにくいと聞いたけど大丈夫?
-
確かに一般論として「打感が柔らかい=ボヤけて距離感が難しい」というイメージはあります。しかし本モデルの場合、前面の樹脂インサートは軟らかいものの裏のアルミプレートが適度な打球感を生み出す構造のため、柔らかさの中に芯のあるフィーリングを感じられます。
プロも「柔らかいけど弾きすぎず初速が安定してタッチを合わせやすい」と評価しており、むしろ距離感は掴みやすい部類です。
筆者自身も打感の柔らかさで困ることはなく、ショートパットでは優しい打感のおかげで繊細なタッチを出しやすかったです。
要は柔らかすぎず硬すぎず絶妙なので、距離感について過度に心配する必要はありません。
- 今ブレードパター(ニューポート2など)を使っているけど、それと比べてどんな違いがある?
-
一言で言えば、「見た目は似ていても中身はかなり違う」です。
まずブレード型(ニューポート2等)に比べてAi-ONEダブルワイドDBはヘッドがひと回り大きく重いです。これにより慣性モーメントが大きく、ミスに強い反面、フェースを開閉する操作性は落ち着いていると感じるでしょう。
打感はニューポート2などの削り出しは金属的な「カツン」という手応えがありますが、本モデルは「しっとり&マイルド」な感触です。好みは分かれますが、多くの方は「こちらのほうが転がりが安定してショートしづらい」と感じるはずです。
方向性についても、ニューポート2は芯を外すとプッシュ・プルしやすいですが、Ai-ONEは芯を外しても面の向きがぶれにくい印象です。
総じて、ブレードの形状に慣れた方が違和感なく使えて、なおかつ許容性がアップするモデルと考えていただければ良いでしょう。
- 本当に自分のスコアアップにつながる?高い買い物なので不安です…。
-
スコアアップ効果には個人差がありますが、多くのユーザーが「明らかに3パットが減った」「大事な場面でショートしなくなった」と実感しています。
パット数が減ればスコアが良くなるのは言うまでもありません。特に平均スコア80~90台のゴルファーにとって、パターの安定は最も手軽にスコアを縮める近道です。
もちろん魔法のように誰でも即〇打縮まる保証はありませんが、少なくともパッティングのミスを減らすポテンシャルは非常に高いクラブです。価格に見合うだけの効果を得られるかどうか、ぜひショップの試打パターやレンタルなどで一度お試しになることをおすすめします。
感触を確かめて「これなら」という確信が持てれば、きっとその投資は後悔しないものになるでしょう。


どんな人におすすめか
以上を踏まえ、Ai-ONE DOUBLE WIDE DB パターが特におすすめできるのは以下のようなゴルファーです。
平均スコア80~90台前後の中上級者
基本的なストロークは身についているものの、時折パットでスコアを崩す方。特にロングパットの距離感に不安があるゴルファーには、このパターの寛容性が大きな助けとなります。
「いつもカップ手前で止まってしまう」クセをこの一本が解消してくれるかもしれません。
3パットを減らしたい方
ミスヒットで想定外にショートしたりオーバーしたりするリスクが減るため、結果的にパット数の安定化が期待できます。
ファーストパットで必ずOKゾーンに寄せたいという方には強い武器になるでしょう。
直線的なストローク志向の方
あまりフェースを開閉せず、真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出すストロークを心がけている方。
またはフェースローテーションを抑えたいと考えている方にマッチします。
パターの軌道を安定させて方向ブレを減らしたい人に最適です。
オデッセイの柔らかい打感が好きな方
White Hotインサートなどソフトな打感がお好みなら、Ai-ONEのフィーリングは間違いなく気に入るはずです。打感・打音重視派にもおすすめできます。
テクノロジーに興味があるギア好き
最新のAI設計という響きにワクワクする方、クラブの進化を体感したい方にはピッタリです。性能面だけでなく所有する喜びも満たしてくれるでしょう。
逆に、以下のような方には本モデル以外の選択肢も検討いただきたいです。
どんな人におすすめしないか
強いアークストロークでパットする上級者
フェースを大きく開閉する打ち方をする場合、フェースバランスの本モデルだとタイミングが取りづらい可能性があります。
そのような方は、同じAi-ONEシリーズでもショートスラントネックのモデル(#7 S など)や、操作性重視の他モデル(例: オデッセイTri-Hot系、スコッティキャメロンのニューポート系)を検討した方が良いでしょう。
オール金属の打感・音にこだわる方
インサートのソフトな打感がどうしても合わないという場合、本モデルでも同様の印象を持つかもしれません。カチッとした打音・打感を求めるなら、PINGやスコッティの削り出しモデルの方が満足度が高いでしょう。
ただしAi-ONEにはミルド(削り出し)バージョンの「Ai-ONE MILLED」シリーズも存在するため、軟らかいインサートが苦手な方はそちらを試す手もあります。
予算をなるべく抑えたい初心者
パターの重要性は初心者ほど気付きにくいものです。性能は魅力的ですが4万円近い投資になるため、まずはもっと廉価なモデルでパッティングを覚えたい、という初心者の方には無理に勧めません。
ある程度実力がついてパターの違いがスコアに表れるようになってから、本モデルの導入を検討しても遅くはないでしょう。
記事のまとめ
Callaway Odyssey「Ai-ONE DOUBLE WIDE DB」パターは、ブレード型の伝統的なスタイルにAI技術と最新設計を融合させた革新的なモデルです。
ミスヒット時の転がりロスを大幅低減するAIインサート、高慣性モーメント化を図った重量配分、そして刷新されたStroke Lab 90シャフトによる安定性向上など、パッティングの課題をテクノロジーで解決しようという意欲作となっています。
実際、その効果はプロ・アマ問わず高く評価されており、「距離感が合いやすい」「方向のブレが減る」といった声が多数寄せられています。
平均スコア80~90台の筆者も試打で3パット激減を実感でき、パター選びでスコアが変わることをまざまざと思い知らされました。
もちろん価格やフィーリングなど好みの分かれる部分もありますが、総合的には「最新テクノロジーの恩恵を受けられる安心感抜群のパター」とまとめられます。
長年培ったオデッセイのノウハウにAIの力をプラスして生まれた本モデルは、パッティングに悩む多くのゴルファーの強い味方になってくれるでしょう。
パターは「最後の一打」を担うクラブです。その一打の質を上げることでスコアメイクが大きく変わります。
もしあなたがパットの不安を解消し、ワンランク上の安定感を求めているなら、ぜひこのAi-ONEダブルワイドDBを手に取ってみてください。
きっと、新たな自信とともにグリーン上での景色が変わるはずです。