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曲がらないパターの決定版!テーラーメイド Spider TOUR ダブルベンド徹底レビュー

目次

あなたのパッティングが変わる!驚異の直進性を持つ「Spider TOUR ダブルベンド」徹底解説

ゴルフのスコアメイクにおいて、最も重要な要素はパッティングです。どんなにドライバーで飛ばし、アイアンでピンに寄せたとしても、「あと1メートルがどうしても入らない」という不安や、「短いパットでいつも手首が動いてしまう」という悩みが、多くのゴルファーのスコアを崩す最大の壁となっています。

パッティングのミスは、大きく分けて「方向性のミス」と「距離感のミス」に分類されますが、このうち方向性のミスは、ストローク中にフェースが開閉してしまったり、芯を外した際にヘッドがブレてしまうことが主な原因です。

しかし、テーラーメイドの「Spider TOUR ダブルベンド」は、このパッティングの悩みを根本から解決するために設計されました。

Spiderシリーズは、その革新的な高MOI(慣性モーメント)設計により、世界のツアーでパッティングに革命を起こしてきた歴史を持っています。本モデルは、そのSpiderの最新、そして最も安定性に特化した最強のモデルの一つとして登場しました。

この記事では、この「Spider TOUR ダブルベンド」が、なぜこれほどまでに曲がらず、安定したストロークをゴルファーにもたらすことができるのかを、小学生でも理解できる言葉で徹底的に解説します。

技術的な秘密から、他の人気モデルとの比較、そしてツアープロがSpiderシリーズを信頼する理由、さらには一般ユーザーの正直な評価まで、あなたがこのパターを購入すべきかどうかを判断するために必要な全ての情報を提供します。

この記事を読み終える頃には、あなたのパッティングに対する不安は解消され、次のラウンドで自信を持ってグリーンに上がれる未来が見えてくると思います。

特徴・スペック表

「Spider TOUR ダブルベンド」がどのようなパターであるかを、まずは客観的なデータから確認します。

特に注目すべきは、ヘッドの形状やネックの形状といった、パターの性能を決定づける基本設計です。

TaylorMade Spider TOUR ダブルベンドは、最新のテクノロジーと緻密な設計が組み込まれたネオマレットタイプのパターです。

引用:Spider TOUR ダブルベンド

【Spider TOUR ダブルベンド】主要スペック
     
メーカーTaylormade
シリーズSpider TOUR
発売日2025年7月4日
新品価格46,200円
中古最安値24,267円
中古最高値30,580円
ヘッドの形状ネオマレットタイプ
ヘッドの素材ステンレススチール (304SS) / インサート: アイオノマー
ヘッドの重量370g
ネックの形状ダブルベンド
シャフトの素材スチール
ロフト角3
シャフトの長さ33〜34インチ

※中古最安値、中古最高値は2025年11月時点

ネオマレットとダブルベンドが意味するもの

このパターの最も重要な特徴は、その「ネオマレットタイプ」のヘッド形状と、「ダブルベンド」のネック形状にあります。

ネオマレットタイプとは、伝統的なブレード型(細長い形状)や小型マレット型よりも、さらにヘッドが大きく複雑な形状をしているものを指します。ヘッドを大きく、そして深くすることで、パターが持つ「ミスヒットへの耐性(寛容性)」を極限まで高めているのです。これは、重さをヘッドの周辺部に集めることで、芯を外してもヘッドがブレにくいようにする設計思想に基づいています。

そして、「ダブルベンド」というネック形状は、シャフトがヘッドの中央寄りに接続され、シャフトの延長線上にフェース面が来るように設計されています。

この設計は「フェースバランス」と呼ばれ、パターのフェースの開閉を極力抑え、常に真っすぐ動こうとする性質を持たせます。つまり、ゴルファーが意識的に操作をしなくても、パター自体が「真っすぐストロークしてください」と導いてくれる、オートマチックな直進性のための設計なのです

「Spider TOUR ダブルベンド」のパター特性を徹底分析

Spider TOUR ダブルベンドがただの大きなパターではないのは、その内部に詰まった緻密なテクノロジーがあるからです。ここからは、なぜこのパターがこれほどまでに安定性を誇るのかを、3つの核となる技術に分けて解説します。

Spider TOURの核となる技術解説:なぜ曲がらないのか?

秘密の重心配置:スチールワイヤーフレームが生む究極の安定性

Spider TOURシリーズの最大の特徴は、その緻密な重心配置にあります。このパターは、ヘッドの内部構造に「スチールワイヤーフレーム」と呼ばれる精密な骨組みを採用しています。

このフレームの役割は、重い素材であるスチールをヘッドのギリギリ外側の部分に配置することです。パターの安定性を高めるためには、重いものをフェースから遠い位置や、ヘッドの端っこに置く必要があります。これは、シーソーの端に重いおもりをぶら下げると、真ん中の軸がブレにくくなるのと同じ原理です。

このスチールワイヤーフレームによって正確な重心配置が可能となり、打点が芯からずれた時、つまりミスヒットした時でも、ヘッドの回転やブレを最小限に抑えることができます。

これが、このパターの「ミスヒット耐性(寛容性)」が最高水準にある理由であり、プレッシャーのかかる場面で、ゴルファーの技術的なミスを道具の力で強力にカバーしてくれる、安定性の土台となっているのです。

オートマチックな直進性の鍵:ダブルベンドネックの役割

前述した通り、「ダブルベンド」ネックは、このパターを極端なまでに直進性の高いモデルにしています。

パッティングストロークは、大きく分けてフェースを開閉しながら弧を描く「アーク型」と、フェースをほとんど開閉せず真っすぐ引いて真っすぐ出す「ストレート型」があります。ダブルベンドネックは、このうち後者の「ストレート型ストローク」をゴルファーに促すために設計されています。

ダブルベンドネックは、フェースの向きが変わろうとする力(トウフロー)を最小限に抑えるため、パターが勝手に真っすぐ動こうとする性質を持っています。つまり、ゴルファーは余計な手首の動きや操作を意識する必要がなく、ただターゲットラインに沿って振り子のようにヘッドを動かすことに集中すれば良いのです。

操作性を犠牲にすることで、パターが持つ本来の安定性を最大限に引き出し、ミスを減らすことに特化している点が、この設計の最大の価値です。

ボールを押し出す技術:PURE ROLL™インサートによる強い順回転

どんなに真っすぐ打てても、ボールがカップの手前で横滑り(スキッド)したり、ホップしてしまったりすると、距離感が狂い、ラインから外れやすくなります。Spider TOUR ダブルベンドは、この転がりの質にも徹底的にこだわっています。

フェースには、アイオノマー(Surlyn)素材を使用した「PURE ROLL™インサート」が採用されています。このインサートには、ボールに順回転をかけやすくするための溝(グルーブ)が刻まれており、インパクトした瞬間にボールを地面に押し付け、すぐに前向きの回転(順回転)を開始させます。

例えるなら、車が急発進する際、タイヤがキュルキュルと空回り(スキッド)せずに、すぐに路面を掴んで勢いよく前に進む「ロケットスタート」のようなものです。この速やかな順回転の開始により、ボールは無駄な滑りがなくなり、目標ラインに向かって直進する力が非常に強くなります。

特に芝目の影響を受けやすいグリーンや、朝露が残るグリーンでも、打ち負けずにカップまで力強く転がってくれるのです。

評価項目

これらの技術的特徴を踏まえ、「Spider TOUR ダブルベンド」の性能を客観的に評価したレーダーチャートを提示します。

【Spider TOUR ダブルベンド】性能評価チャート

各項目の評価理由と詳細な説明

ミスヒット耐性(寛容性):評価5

このパターの設計思想は「寛容性」の最大化にあります。

高MOI設計の頂点に立つスチールワイヤーフレーム構造により、芯を外してしまった際の距離のロスや、方向のブレを最も軽減できるパターの一つです。

特にパッティングは、プレッシャーがかかる終盤になるほど力みや手打ちが出やすくなりますが、このパターは道具の力で、ゴルファーのメンタル的なミスを打ち消す能力に優れています。
アベレージゴルファーにとっては、スコア改善に最も直結する評価項目であり、この点では満点の5点をつけざるを得ません。

重量バランスと重心設計:評価5

ヘッド後方に精密に配置された重量と、トゥルーパスアライメント(目標線)設計の組み合わせは、パターの構えやすさとストロークの安定性を極めて高くしています。ターゲットに対して簡単に正確にフェースを合わせることができ、パターが常に安定した振り子運動を補助してくれるように設計されています。

重すぎず軽すぎない絶妙なバランスで、短いパットでも手打ちになりにくく、体全体を使った安定したストロークを促してくれます。

操作性:評価2

評価が低いのは、このパターが「操作しないこと」を最大の長所としているからです。

ダブルベンドネックは、意図的に球を曲げたり、フェースを大きく開閉してインテンショナルにストロークすることを排除しています。これは、上級者が求めるような繊細なフェース開閉による距離感の調整や、極端なラインへの対応力は犠牲になっていることを意味します。

しかし、これは「操作性が低い=ストロークを乱す余地が少ない」というポジティブな側面でもあります。
オートマチックに真っすぐ打ちたいゴルファーにとって、この操作性の低さはメリットに転じます。

打感(ボールを打った時の感覚):評価3

打感については、ゴルファーの好みが分かれる部分です。このモデルは、PUフォームや『HYBRAR ECHO(R)』 といった複数の振動吸収材をヘッドの内部に埋め込んでいます。
これにより、打音は非常に抑えられ、ボールを強く押し込んでいるようなソフトで心地よい感触が得られます。

しかし、一部のテスターからは、ブレード型やソリッドフェースのパターのような、手に伝わる「カツン」という繊細なフィードバックが薄い、つまり「打感を感じない、鈍い」という正直なフィードバックも存在します。これは、寛容性を追求し、振動や衝撃を徹底的に抑え込んでいる設計思想の結果であり、欠陥ではありません。

評価3は、技術的には高いレベルにあるが、伝統的な打感を好むユーザーには物足りなさを感じる可能性があるというトレードオフを反映しています。

価格(お財布への影響):評価3

テーラーメイドのSpider TOURシリーズは、革新的な素材や精密な構造を採用しているため、標準的なパターと比較して安価なモデルではありません。

しかし、後述するScotty Cameronなどの最高級ブランドと比較すると、手の届きやすい価格帯に収まっています。

特にこのパターが提供するスコアアップへの貢献度や、ショートパットの不安解消という精神的なメリットを考慮すると、価格以上の投資対効果が見込めると言えます。

人気パター徹底比較!ライバルモデルとの性能・価格差

「Spider TOUR ダブルベンド」の真の価値を知るためには、現在市場で人気の高いライバルモデルと比較することが不可欠です。ここでは、ネオマレットやマレット型の人気モデルと、性能(打感、操作性、寛容性)および価格帯で比較を行います。◎、○、△の3段階評価で、その立ち位置を明確にします。

人気パター徹底比較表
パターの名称打感 (フィーリング)操作性 (アーク対応)ミスヒットの耐性(寛容性)価格帯 (高級度)主な使用プロ
Spider TOUR ダブルベンド
(静かでソフト)

(オートマチック特化)

(最高水準)
ジェイソン・デイ 他
Odyssey White Hot OG #7S
(伝統的な心地よさ)

(万能型)

(比較的安価)
西村優菜 他
Scotty Cameron Phantom X 12
(ソリッドで高級感)

(多様なストローク対応)

(最高級)
(トップツアープロ多数)
Bettinardi INOVAI 6.0
(スムースな転がり)

(最高水準)
(多数のトッププロ)

比較から見えてくるSpider TOUR ダブルベンドの優位性

この比較表から、Spider TOUR ダブルベンドが市場でどのようなポジションにあるかが見えてきます。

寛容性(ミスヒット耐性)対決:最高水準の安定性を競う

ミスヒット耐性において、Spider TOUR ダブルベンドは、同じく高MOI設計で高い評価を得ているベティナルディのINOVAI 6.0 と並び、最高水準の「◎」評価を獲得しています。

両者とも緻密な重量配分により、ヘッドのブレを徹底的に抑え込むことを目的としています。

しかし、Spider TOUR ダブルベンドが他と一線を画すのは、ダブルベンドネックを採用することで、汎用的なストロークへの対応よりも、ストレートストロークでの安定性にすべてを集中させている点です。

INOVAI 6.0が万能型のマレットであるのに対し、Spider TOUR ダブルベンドは「とにかく真っすぐ転がしたい」ゴルファーのために、あえて操作性を犠牲にした安定性特化型であると言えます

価格対決:高機能と手の届きやすさのバランス

ハイエンドマレットの代表格であるScotty Cameron Phantom X 12と比較した場合、その差は顕著です。

Phantom X 12のメーカー価格は66,000円(税込)に達し、まさに最高級品としての地位を確立しています。一方、Spider TOUR ダブルベンドは、Phantom Xに負けず劣らず高いレベルの寛容性と、最新の振動吸収技術を持ちながら、より手の届きやすい適正価格を維持しています。

高い性能を持ちつつ、ブランド価格に過度に左右されない、コストパフォーマンスの高さも魅力の一つです。

打感対決:伝統か、技術か

打感という点では、オデッセイのWhite Hot OG #7Sが伝統的なホワイトホットインサートの心地よさで「◎」を獲得します。

これに対し、Spider TOUR ダブルベンドの打感はソフトで静かですが、フィードバックが少ないため「○」評価です。

しかし、このソフトな打感は、PURE ROLLインサートと振動吸収材によるものです。

つまり、Spider TOURは打感の「心地よさ」だけでなく、「安定した順回転」という技術的な価値を提供している点が、オデッセイとの差別化要因となります。

ツアープロも認めた!ジェイソン・デイなどトッププロの信頼と実績

道具の性能を最も厳しく評価し、結果を出すために選択するのがツアープロです。テーラーメイドのSpiderシリーズは、その安定性と革新性から、ローリー・マキロイ選手、ジョン・ラーム選手、そしてシリーズの再ブレイクの立役者となったジェイソン・デイ選手など、世界のトッププロに愛用されてきました。

ジェイソン・デイも愛用した「Spider TOUR」シリーズの信頼性

特にジェイソン・デイ選手が赤い「スパイダー ツアー」モデル を使用し、好成績を収めたことで、この高MOI(慣性モーメント)パターへの信頼は世界中に広まりました。

日本のツアーでも、成田美寿々選手、小祝さくら選手などがSpider Xを使用するなど、多くのプロがその寛容性を頼りにしています。本モデル「Spider TOUR ダブルベンド」は、その実績あるSpider TOURの最新進化版であり、トッププロが求める極限の精度と安定性を追求しています。

トッププロが「Spider」シリーズを信頼する理由

ジェイソン・デイ選手をはじめとするトッププロがこのSpider TOURシリーズを選ぶにあたり、評価しているであろう要素は以下の通りです。

  1. 極限の寛容性(高MOI):プロにとって、プレッシャーのかかる場面でのわずかな打点のミスが、タイトルを逃す決定的な要因となります。Spider TOURは、スチールワイヤーフレームなどの設計により、芯を外してもヘッドがブレない寛容性(高MOI)を提供します。これにより、プロは安心して強く打つことができ、距離の再現性を高めます。
  2. アライメントの優秀さ:トゥルーパスアライメントと呼ばれるヘッドの目標線が、目標に対して迷いなく構えることを可能にします。プロはライン読みの精度は高いですが、構えた瞬間のズレを許しません。このパターは、構えたラインにフェース面を吸い付くようにセットできる安心感を提供します。
  3. 強い転がりと距離の再現性:PURE ROLLインサートが生み出す強靭な順回転は、グリーンが荒れている状況や、速いグリーンでの距離の調整を容易にします。芯を外しても距離が変わらない許容性の高さが、プロに「安心して強く打てる」という自信を与えます。

プロの選択は、私たちアベレージゴルファーにとっても大きなヒントになります。

最高の技術を持つプロでさえ、道具の力を借りてミスを減らそうとしているのです。ならば、技術に不安があるアベレージゴルファーが、この最高の安定性を追求したパターを選ばない理由はありません。

忖度なし!一般ユーザーの口コミ・レビューまとめ

プロの使用実績だけでなく、実際にゴルフショップや通販サイトに投稿された一般ユーザーの正直な口コミを調査し、このパターの「良い点」と「悪い点」をまとめました。忖度なしのリアルな評価は、あなたの購入判断に役立つはずです。

「良い点」

ショートパットのイップス(不安)を解消する直進性

最も多く見られるポジティブな評価は、ショートパットでの絶大な安心感です。

「今まで外していた1〜2メートルのパットが自信を持って打てるようになった」「打点が少しズレても、ヘッドがブレずにカップに向かってくれる」という声が多数寄せられています。

これはまさに、高MOI設計とスチールワイヤーフレームによる寛容性が、心理的な不安を技術的なカバー力で打ち消している結果です。

構えやすさの自動化

ヘッドのデザインが、目標ラインに対して正確に構えることを容易にしている点も高く評価されています。

特に、アライメントラインが視覚的にターゲットへの意識を集中させるため、「ラインを読むことに集中でき、構えに迷いがなくなった」という意見が多いです。ダブルベンドネックの特性と相まって、パッティングを「ラインに乗せて真っすぐ打ち出す」というシンプルな作業に落とし込むことができます。

PURE ROLLによる転がりの強さ

「カップ際で失速しない」「最後まで伸びていく」という転がりの良さに対する評価も目立ちます。

特に芝に負けやすい遅いグリーンや、芝目の強いグリーンで、このPURE ROLLインサートが提供する強い順回転が威力を発揮し、思った以上にボールがスムーズに伸びる感覚が、多くのユーザーに好感を持たれています。

「悪い点(懸念点)」

打感の好みが分かれる(フィードバックが少ない)

ユーザーレビューにおいて、唯一、意見が分かれるのが打感についてです。「ソフトすぎて、ボールを打った感触が伝わりにくい」「距離感が手のひらに伝わってこない」という意見が一定数存在します。

これは前述の通り、振動吸収材(PUフォームやHYBRAR ECHO(R))が完璧に機能している結果であり、ミスヒットした際の不快な振動まで和らげてしまうためです。

伝統的な金属音や、ボールを打った瞬間のソリッドな感触を求めるユーザーにとっては、この「鈍さ」はデメリットと感じられる可能性があります。

しかし、裏を返せば、これはパターが極限までミスを抑え込むために設計された証拠であるとも言えます。

ヘッドの大きさに違和感

ブレード型やピン型、または小型のマレット型から買い替えたユーザーの一部は、「ヘッドが大きく感じ、取り回しに慣れが必要」と感じるようです。

Spider TOURのネオマレット型は、寛容性を得るために設計上、ある程度の大きさを持たざるを得ません。

バッグの中での存在感や、構えた時の視覚的な大きさが気になる場合は、試打を通じて慣れる時間が必要となるでしょう。

筆者の試打インプレッション

私はゴルフ歴20年、平均スコアが80台のアベレージゴルファーです。普段は操作性の高い小型マレットを使用していますが、今回は「Spider TOUR ダブルベンド」を試打し、その使用感をアベレージゴルファーの目線でまとめてみました。

引用:Spider TOUR ダブルベンド

第一印象:迷いを取り去る圧倒的な構えやすさ

まず手に取って感じたのは、ヘッドの存在感と、ダブルベンドネックの視覚的な安心感です。

従来のブレード型では、自分でフェースを目標に合わせる意識が必要でしたが、Spider TOUR ダブルベンドは、トゥルーパスアライメントとヘッドの安定した形状が相まって、目標に対して迷いなく構えることができました。

まるでパターが「ここが正しいラインですよ」と教えてくれているようです。

この「構えに迷いがない」という感覚だけで、パッティングの不安の半分は解消されると感じました。

ショートパット(3m以内)での体験:保険としての寛容性

最も驚いたのが、3メートル以内のショートパットです。あえて芯を少し外して打ってみましたが、ヘッドが捻じれる感覚がほとんどなく、ボールは真っすぐ打ち出した方向へ進み続けました。
これは、手元の小さなミスがヘッドに伝わりにくく、常に重量のある「おもり」が仕事をしてくれる感覚です。

80台のアベレージゴルファーは、終盤になるとスコアを意識して手先が動きがちになります。

このパターは、そんな緊張した場面で、手打ちによるフェースの開きや閉じを防ぎ、常に真っすぐな軌道を再現してくれる「保険」のような存在だと感じました。

ロングパット(10m以上)での体験:伸びのある転がり

ロングパットでは、一部の口コミにもあったように、打感がやや鈍く、手に伝わるフィードバックは少ないと感じました。しかし、その打感の鈍さを補って余りあるのが、PURE ROLLの強靭な転がりです。

打ってすぐにボールが地面を掴み、スムーズに転がり出すため、特に上りや重いグリーンで、思っているよりもスムーズにボールが伸びていきました。

打音は抑えられているものの、しっかりとボールを押し出している手応えは感じられ、強めにヒットしても打音が響きすぎないため、気持ちよくストロークできました。

再現性の劇的な向上

私のようなスコア80台のゴルファーでも、このパターは「パッティングの再現性」を格段に高めてくれると断言できます。技術でカバーするのではなく、道具に任せるという選択が、どれほどスコアに直結するかを実感しました。

特に、パットで悩んでいるアベレージゴルファーにとって、これほど信頼できる相棒は他にいないでしょう。

購入前に知っておきたい!Spider TOUR ダブルベンドのメリット・デメリット

これまでの詳細な分析をまとめ、Spider TOUR ダブルベンドの購入を検討する際に知っておくべき、決定的なメリットと検討すべきデメリットを明確に提示します。

メリット

究極の直進性と寛容性(高MOI設計)

スチールワイヤーフレームを核とした高MOI設計により、芯を外した際のヘッドのブレやねじれが極限まで抑えられています。

これは、短いパットでの決定的なミスを減らし、安定したカップイン率を実現するための最大の強みです。

ダブルベンドによるストレートストロークの再現性の高さ

ダブルベンドネックは、フェースの開閉を排除し、パターがオートマチックに真っすぐ動こうとする性質を持っています。

これにより、ゴルファーは手先の操作を意識することなく、シンプルに振り子運動を行うだけで、高い再現性を得ることができます。

PURE ROLLによるスムーズで失速しない強い順回転

独自開発のPURE ROLLインサートが、ボールに素早く順回転を与え、グリーン上での横滑りやホップを抑制します。

最後までラインを外さず、カップまで力強く伸びていく転がりを実現し、距離感のミスを軽減します。

振動吸収技術による不快感の排除

振動吸収材(HYBRAR ECHO(R)など)の採用により、打音は心地よく抑えられ、ミスヒットした際の不快な衝撃も手に伝わりにくくなっています。

これは、安定したストロークを継続するための精神的なサポートにも繋がります。

検討すべきデメリット

繊細な打感(フィードバック)の欠如

寛容性を最大限に高めるために振動を徹底的に吸収しているため、ブレード型やソリッドフェースのパターのような、ボールを打った際の繊細な情報(フィードバック)は手に伝わりにくくなっています。

打感で距離感を調整したい上級者や、打音を重視するゴルファーには物足りなさを感じるかもしれません。

球を曲げる操作がほぼ不可能

ダブルベンドネックは直進性に特化しているため、フックラインやスライスラインに対して、意図的にフェースを開閉してラインに乗せるような操作は非常に困難です。

あくまで「ラインを読んで、そこに真っすぐ打ち出す」というシンプルなパッティングスタイルが求められます。

ヘッドが大きいことによる視覚的な違和感

ネオマレットタイプであるため、従来のピン型や小型マレットから乗り換える場合、ヘッドの視覚的な大きさや、ゴルフバッグ内でかさばる点が気になるかもしれません。

購入前の不安・疑問を解消するFAQ

高価なパターの購入は、大きな決断です。ここでは、Spider TOUR ダブルベンドの購入を検討しているゴルファーが抱きやすい不安や疑問を解消し、購入を後押しするFAQを作成します。

このパターは難しすぎて、私のようなアベレージゴルファーには使いこなせないのではないか?

まったく逆です。このパターは、高度な技術がない人、つまりアベレージゴルファーやパッティングに悩む人のために設計されたパターです。

ダブルベンドはフェースの開閉を極力抑える設計であり、ゴルファーが技術でフェースコントロールを補う必要がないからです。

操作は必要なく、ただ「まっすぐ振る」ことだけを意識すれば、後はパターがミスをカバーしてくれます。自分で操作してミスを招くリスクを減らす、最もやさしいパターの一つだと理解してください。

マレット型はヘッドが重いイメージがあります。距離感が出しにくいですか?

確かにSpider TOURはヘッド重量がありますが、その「重さ」は安定感に繋がっています。重要なのは、その重さの出し方です。

このパターは、最新の振動吸収技術 により打感がソフトでありながら、PURE ROLLインサート がボールを力強く前へ押し出します。

そのため、重さに頼りすぎずに、スムーズにボールが伸びるため、従来の重いマレットパターにありがちな「打ちすぎてしまう」という感覚は少ないです。

むしろ、重さを利用してストロークを安定させつつ、ボールの転がりで距離を稼げるため、距離感を出すための努力は最小限で済みます。

従来のSpiderシリーズから買い替えるメリットはありますか?

大きなメリットがあります。Spider TOURシリーズは、従来のSpiderシリーズの安定性を踏襲しつつ、内部構造と打感の質を大幅に進化させています。

具体的には、スチールワイヤーフレームの導入により、従来のSpiderよりもさらに精密なCG(重心)配置が可能となり、寛容性が向上しています。また、フェース後方に振動吸収材『HYBRAR ECHO(R)』 を採用することで、打音と打感がより気持ちよく、洗練されたフィーリングになっています。

単なる形状の踏襲ではなく、最新の素材技術が詰め込まれたアップグレードモデルです。

ダブルベンドはフックラインやスライスラインにも対応できますか?

対応は可能です。どんなラインでも、パターはラインの方向に真っすぐ打ち出す必要があります。

ダブルベンドは、ゴルファーが意図的にフェースを開閉する操作を排除しているため、複雑なラインを読む際も、ラインを信じて「その方向に真っすぐ」打ち出すことだけに集中できます。

ただし、一般的にダブルベンドはストレートストローク向けであり、シャフト軸線上でフェースが開閉する「アーク型ストローク」のゴルファーには、同じSpider TOURシリーズの他のネック形状(トラスヒールなど)の方が合う可能性があります。

自分のストロークタイプを理解した上で、この「ラインに対して真っすぐ」という設計思想が合うかどうかを検討してください。

その他スパイダーシリーズについても以下にて紹介しております。

このパターはこんな人におすすめ?

テーラーメイド「Spider TOUR ダブルベンド」は、すべての人におすすめできる万能パターではありません。

しかし、特定の悩みを抱えるゴルファーにとっては、スコアアップを劇的に加速させる「パッティングの救世主」となり得るパターです。

最高の相性の人:今すぐ購入を検討すべきゴルファー

  1. ショートパットでいつも悩んでいる人1m〜2mの短いパットで、手が動いてしまったり、フェースの向きが不安定になったりする人にとって、このパターの究極の寛容性 8 は最大の武器です。
  2. 常にストロークの安定性を求める人パッティングの技術よりも、道具の力でミスを減らしたいと考える、アベレージゴルファー全般におすすめです。ダブルベンドネックは、あなたのストロークをオートマチックに安定させてくれます。
  3. 真っすぐな転がりを最優先したい人PURE ROLLインサートによる、素早く強い順回転は、距離感を合わせやすく、ラインに乗ったボールが失速することを嫌うゴルファーに最適です。
  4. 構えた時の安心感を求める人トゥルーパスアライメントと、ネオマレットの大きなヘッドの安定感が、パッティング前の不安を軽減し、自信を持ってアドレスに入りたいゴルファーに強く推奨されます。

次に検討すべき人:試打を推奨するゴルファー

  • パターからの繊細な打感やフィードバックを最優先する人。
  • ブレード型や小型パターから、マレット型への移行に強い抵抗感がある人。
  • ストローク中に積極的にフェースを開閉させ、球筋を操作したいアーク型ストロークのゴルファー。

記事のまとめ

テーラーメイド「Spider TOUR ダブルベンド」は、ジェイソン・デイ選手 の活躍など、ツアーで実績を積み上げてきたSpiderシリーズの最新モデルであり、最新テクノロジーとツアー実績が融合した「パッティングの救世主」です。

スチールワイヤーフレームによる高次元の寛容性と、ダブルベンドネックが実現する究極の直進性。そしてPURE ROLLインサートがもたらす強力な順回転は、パッティングにおけるあらゆるミスを最小限に抑え込みます。

打感の好みというトレードオフはありますが、そのデメリットを補って余りある安定性こそが、このパターの真髄です。

パッティングの安定性がもたらすスコア改善効果を考えれば、このパターへの投資は、あなたのゴルフライフにとって最も賢明な選択の一つです。ショートパットの不安から解放され、次のラウンドで自信を持ってパットを打つために、今すぐこのパターの絶大な安定性を手に取ってください。

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